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【 終わらない汚染 : 福島県沖 : 続く放射性物質の放出 】&【スーパーストーム・サンディの爪あと】

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所要時間 約 10分

マット・スミス / アメリカCNNニュース 10月26日


福島第一原発付近で採取した魚から高レベルの放射性物質が検出され、3基の原子炉がメルトダウンを起こした事故以降、太平洋への放射性物質の流入が続いている可能性を、26日木曜日にアメリカの研究機関が発表しました。

アメリカ・マサチューセッツ州にあるウッズホール海洋研究所・海洋放射線の専門家、ケン・ビュッセラー博士は、日本の沖合で獲れた魚の中、『圧倒的多数』のものは、福島第一原発の事故後、より厳しくなった食品基準に照らし合わせても、人間の健康に害を及ぼすものでは無いと、今週号の『科学ジャーナル』の中で述べています。

しかし福島第一原発近くの沿岸部では、相変わらず高濃度のセシウム-134とセシウム137が検出されており、このことから沿岸部では汚染物質の食物連鎖への入り込みが未だに続いていると考えられる、博士はこのように付け加えました。

福島第一原発の事故は爆発等により、大量の放射性物質を環境中に放出し、風向きの関係などからその大部分が太平洋沿岸に入り込みました。
一方、福島第一原発では現在も毎日、何トンもの水をかけて原子炉を冷やす作業が続けられており、地中に浸み込んだ汚染された水が海洋中に入り込み、魚のえさとなっている海底の植物が放射能に汚染され続け、その結果魚が汚染されている可能性もあります。
このいずれが汚染の主な原因となっているか、研究者たちは突き止められずにいますが、
「おそらくはその両方が重なり合って、現在の汚染が引き起こされていると考えられます。」
ビュッセラー博士はCNNの取材に、こう答えました。


「昨年の4月から途切れることなく続いている、原子炉の冷却水が現在の汚染の主な原因かどうか、私たちは断定できません。しかし、汚染物質のセシウムを継続して調査した限りでは、福島第一原発から直接漏れ出しているセシウムの量は、増え続けています。」
彼はこう語りましたが、しかし検出されたセシウムの量については、
「いますぐ人々に警告を発しなければならない程、高い訳ではありません。」
と語りました。

現在福島第一原発は、事故が危機の頂点にあった時程は、放射性物質を含んだ水蒸気を大気中に放出してはいません。
そして福島第一原発を運営する東京電力は、原子炉を冷やした後汚染された冷却水からセシウムを取り除く装置を稼働させています。
しかし、すべてのセシウムを取り除けるわけではないと、ビュッセラー博士が指摘しました。
ビュッセラー博士は事故の3か月後、太平洋の汚染状況を確認するための調査団を組織した一人です。
彼は日本政府が行った北日本沿岸各地での8,500匹の魚のセシウムによる汚染状況の調査結果を検証し、今回の結論に達しました。

3月11日に襲った巨大地震と巨大津波が、福島第一原発の原子炉冷却システムの全電源を破壊、3基の原子炉がメルトダウンを引き起こしてしまいました。
この結果、福島第一原発は原子炉が次々に爆発事故を引き起こし、環境中に大量の放射性物質を放出し、チェルノブイリ以来最悪の原子力発電所事故となったのです。


放出された放射性物質の大部分が風により海に向かって吹き飛ばされ、広大な太平洋により希釈されることになりました。
福島第一原発の事故が直接的に関与した死者は未だに報告されていませんが、放射性物質によって汚染されてしまった故郷の町や村から追い立てられた、10万を超える人々が難民となってしまいました。

ビュッセラー博士によれば、魚の汚染の程度にはばらつきがあり、最も汚染のひどいのは海底付近に棲息する生物です。
こうした結果から放射性物質は北日本沖の太平洋の海底に広く堆積し、汚染は今後数十年続くものと見られています。
セシウム-134の放射性物質としての半減期はわずか2年ですが、セシウム-137が崩壊によって半分の量になるまでは30年かかります。

セシウムはおもに魚の筋肉組織に蓄積されますが、そのほとんどは代謝により体外に排出されます。
4月以降、日本政府はセシウム-134、セシウム-137の両方について、生体1キログラム当たり100ベクレルを超える魚の市場への出荷を禁止しました。


このため漁場は福島第一原発のある福島県を避けるようになり、その結果セシウムの検出量も制限値を下回るようになっています。
一方、1,000ベクレルから10,000ベクレルの放射性物質に汚染された魚が、福島県沖で発見されました。
人々を驚かせたのは、8月に25,000Bq/kgを超える放射性物質に汚染されたアイナメ2匹が採取されたことです。
アイナメは概ね海底付近を棲息場所にしています。

しかしビュッセラー博士は現在日本政府は自国民の健康を守るための取り組みを行っており、
「汚染を表す数値を隠すことは、もう行ってはいないはずだ。」
と語りました。
「日本の人々の間には、いったい何を信じたら良いのか解らない、という不信感が蔓延しています。その底流にあるのは放射能汚染についてのあらゆる種類の警鐘、そして恐怖です。」

東京電力は福島第一原発周辺で採取・調査を続けている魚の汚染状況について、目立った変化は見られないと語っています。
しかし東京電力はこれ以上汚染が進行しないよう、一連の予防措置は実施済みであると語っています。

http://edition.cnn.com/2012/10/25/world/asia/japan-fukushima/index.html?hpt=ias_c2
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【スーパーストーム・サンディの爪あと】

アメリカNBCニュース 10月30日
(写真をクリックして、大きな画像をご覧ください)

サンディが来襲している最中のニューヨーク市、証券取引所のあるマンハッタン付近。


スーパーストーム・サンディは30日火曜日、ウェストバージニア州一帯に30cmを超える積雪をもたらしました。
そして少なくとも265,000世帯を停電させ、数十の道路を閉鎖させたと地元紙のチャールストン新報が伝えました。

サンディは高台にある地区には予想通りの激しい雨風を叩きつけ、低い場所にある地区には予想を超える雪や大量の雨を降らせ、そして突風や局地的な洪水をもたらし、予想を超える被害を各地にもたらしました。

少なくとも80戸の家屋が火事で全半焼してしまったニューヨーク市内のクイーンズボロ。


自宅の被害を検証する男性。ブリージーポイント。


雪で動けなくなった貨物輸送トラックをけん引のため、ワイヤーをつなぐレッカー車の男性。メリーランド州西部のギャレット郡。


自宅前の雪かき。ウェストバージニア州ベックレー。


水没してしまった駐車中のタクシー。ニュージャージー州ホーボーケン(ハドソン川をはさんだニューヨークの対岸の地区)。


辺り一面全焼してしまった家屋、燃え残った消防士のモニュメント。ニューヨーク市クイーンズ地区にあるブリージーポイント。


ミアロビーチ付近の道路の損壊状況の確認をするデア郡の保安官。ノースキャロライナ州ロダンザ。


ボートを使って自宅から救出された人々。ニユージャージー州リトルフェリー。

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ほんとうの「今」を知りたくて、アメリカCNN、NBC、ABC、CBS、英国BBC、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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