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【 放射線科学の世界的権威が明らかにする・日本の黒い塵、その正体 】《第1回》[フェアウィンズ]

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所要時間 約 6分

メルトダウンした原子炉内で生まれた?
未知の異常な出来事により生み出された、高濃度の放射線を放つ黒い物体

フェアウィンズ 7月10日

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今週フェアウィンズは、放射線に関する世界的権威であり、数種類の放射性値同位元素について専門的研究を行っているマルコ・カルトフェン氏との対談を特集します。

マルコ氏とアーニーはつい最近福島第一原発からもたらされた高濃度の放射性物質を含む、あるサンプルを検証しました。

録音の音質がばらついてしまうのに備え、『浪江町で採取した塵の放射線学的分析(Radiological Analysis of Namie Street Dust)』と言うタイトルでポッドキャストによる配信も行っていますので、そちらもご利用ください。

7月10日水曜日のフェアウィンズ・エネルギー・エデュケイションの番組にようこそ。
今日はボストン化学データ社の社長であり、ワーチェスター工芸研究所の博士課程研究者統括責任者でもあり、さらにはアーニー・ガンダーセン同様フェアウィンズのチーフ・エンジニアを務めるマルコ・カルトフェン氏にご参加いただきます。

マルコ・カルトフェン : この場にお呼びいただき、感謝申し上げます。
ガンダーセン : 私もあなたとお仕事ができることを、ことのほか喜んでおります。

NWJ : マルコ、私はあなたが福島の立ち入り禁止区域の周辺で採取した、サンプルについて検証したレポートに目を通す機会がありました。
あなたが採取した土壌サンプルから、どのような発見をしたか詳しく説明していただけますか?

カルトフェン:今回の特筆すべき事故について、私が非常に特徴的だと感じる点のひとつは、実に様々なデータが存在する、ということです。

こうしたデータを検証するために大勢の人々が福島に赴き、サンプルを収集して検査を行い、あるいは環境調査を行い、得られた結論が何によって生じたのか、再び収集、検査、調査を行うという事を繰り返してきました。
そしてそれらの調査の結果、周囲の土壌などと比較して著しく放射線量の高い、地面や道路の上にある、日常は見かけない黒い塵についての情報を繰り返し聞かされたのです。
それはあたかも福島第一原発の事故で放出された放射性物質の塊りそのもののようでもあり、未だ招待は明らかではありませんが、特定の渓谷、あるいは側溝などで採取されたほか、人々が持ち込んできた例もありました。

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私たちはその物質のサンプルを少量手に入れました。
放射線量が高いため、大きな塊にしておくのは危険だと考えられるのですが、一連のテストを行うことにしたのです。

ガンダーセン : 日本の事故現場周辺に存在した、その正体不明の物質について説明していただけますか?
この物質は事故の全体像を物語るものではないと考えられますが、他には例を見ない特殊なもののように考えられます。
その物質は今回の事故の、どのような点に関わって来るのでしょうか?
物質からはセシウム134とセシウム137が検出されたという事であり、当然福島第一原発からのものと考えられますが。

カルトフェン : 話が少し前後します。
私たちがワーチェスター工芸研究所で見たものは、福島第一原発周辺で採取された200種類に上る土と塵のサンプルでした。
そして我々がこれから検証するものは確かに福島第一原発から放出されたものであるけれども、放射性物質そのものではないという点に留意する必要があるでしょう。
まず福島第一原発から放射性物質を運んできたと考えられる、この物質の大きさを確認しておく必要があります。なぜならどのようにしてその場所に到達したのか、その状況を検証する手がかりを与えてくれると思われるからです。
そして事故を起こした原子炉内で、どのタイミングで、どの場所でその物質が作り出されたのか、その事も推論できると考えられます。

そこで私たちはこの黒い物質を他のサンプルから切り離し、独自の検証を行う事にしました。
まず私たちは、走査型電子顕微鏡を使い、写真撮影を行ないました。
さらにガイガーカウンターとガンマ線スペクトル解析機を使用することにより、より一層その正体に近づくことが出来たと考えています。

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申し上げましょう。
この物質はこれまで私たちが採取したどの土壌サンプル、どの塵とも異なっています。
この黒い物質を構成しているのは一種類の成分です。
これは単一の物質なのです。
土はいくつもの物質の混合物、つまり鉱物の破片、小さな生き物の死体や植物の破片、そして塵などによって構成されていますが、この物質はそうではありません。

顕微鏡で見てみるとよく解りますが、同種の成分により均一性が保たれています。
そして周囲にあった土などとは明らかに異なっています。

さらには福島第一原発の周辺でこれまでに採取されたどの土、どの塵などと比較し、非常に強い放射能を帯びています。

その点から考えても、この物質は他とは同一に論じることはできません。
自然界に存在する土などでは無く、これまで経験したことが無い異常な出来事、それがこの物質を生んだと考えてよいのではないでしょうか?

〈 第2回につづく 〉

http://fairewinds.org/podcast/japans-black-dust-with-marco-kaltofen





 

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ほんとうの「今」を知りたくて、アメリカCNN、NBC、ABC、CBS、英国BBC、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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