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現在の日中関係は、全面戦争の前夜?「第一次世界大戦前のイギリスとドイツの関係」[ニューヨークタイムズ]

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所要時間 約 8分

『外交に関する深読み』ができない、現在の日本政府
アメリカは中国との紛争において、日本に一方的に肩入れするつもりは無い

ジェーン・ペレス / ニューヨークタイムズ 1月23日

防空識別04
アジアの最大の国家である日本と中国の関係は、すでに何か月もの間緊張したままです。
原因は領土問題、そして歴史認識の問題です。

そして現在、日本の安倍首相はこの問題に関する論争を一層拡大する挙に出ました。
スイスで開催されたダヴォス会議の席上行った演説の中で、著名な歴史学者の発言に同意する形で、現在の日中関係を第一次世界大戦前のイギリスとドイツの競争関係になぞらえましたが、この発言を中国側がどう受け止めるかという配慮を欠いたものでした。

この会議での主要な講演者のひとりであった安倍氏は第一世界大戦以前、イギリスとドイツが密接な貿易関係を結んでいたにもかかわらず、最終的には戦端を開くことになった経緯について、現在の日本と中国の間には「類似した状況」があると語ったのです。

安倍首相の発言はファイナンシャル・タイムズのコラムニストであるギデオン・ラックマンが司会を務めるフォーラムで、質問に答える形で行われました。
ラックマンにはこの問題に関する論評があります。

その上で安倍首相は現在のアジア太平洋地域における緊張状態を作り出しているものは、中国の二桁に昇る軍事費の増額だと主張しました。

安倍靖国
この会議に先立つ2013年12月、安倍首相は第二次世界大戦における14人の戦争犯罪者が合祀される靖国神社を参拝し、両国の関係を一層険悪なものにしていました。

アメリカのオバマ政権は、安倍首相に対し靖国神社への参拝を思いとどまるよう警告を行っていました。
日本はアジアにおけるアメリカの主要な同盟国ですが、中国との間においてもバランスのとれた良好な関係を保つ必要があります。

一方で中国はアジア太平洋地域において威力外交的な態度を強めており、日本以外の国々ともこの点において緊張関係を作り出しています。
その最新の例は、日本が領有権を主張する尖閣諸島上空も含めて、防空識別圏を一方的に宣言したことです。

アメリカ政府の国務副長官のウィリアムJ.バーンズと国務省アジア太平洋地域担のダニエル・ラッセル補佐官の2人は、1月22日、23日の2日間、様々な問題について中国側と話し合うため北京に滞在していました。
この際当局者は、アメリカは中国と日本の紛争の調停者になるつもりは無いことを明言した上で、現在の日本と韓国の間の険悪な関係については、改善されるよう切望していると語りました。

日中紛争01
安倍首相の日中関係を第一次世界大戦直前の英独関係に例えた発言は、中国国内から強烈な反応を引き出しました。
中国外務省の報道官は、安倍首相は第二次世界大戦当時に行った侵略行為の本質をすり替えようとして、こうした発言を繰り返している。」
と厳しく非難し、安倍首相が提案した日中首脳会談については、
「問題外である。」
と語りました。

日本政府の最高位のスポークスマンでもある菅義偉官房長官は安倍首相の発言について、将来日本と中国の間に戦争が起きる可能性があるという趣旨は無く、先に行った公式の演説にあるように、安倍首相はアジアの平和と安定を望んでいるのだとの指摘を行いました。

http://www.nytimes.com/2014/01/24/world/asia/japans-leader-compares-strain-with-china-to-germany-and-britain-in-1914.html?_r=0
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かつての小泉首相のパフォーマンスは国民全員が対象でしたから、賛否両論あるとしても『危険』という事ではありませんでした。
しかし現在の安倍首相のパフォーマンスは、自分の支持基盤である右翼勢力をのみ対象としているようです。
とてものこと、国民全体を向いた政治を志しているようには見えません。
この点が『危険』である所以です。

これからはあらゆる問題に対し監視と批判を続け、この国の民主主義の劣化を防いでいかなければなりません。
難儀なことですが、この難儀から逃げ出せば、将来もっと大きな難儀が降りかかるであろうことは明らかです。

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【 ほんとうのロシアの冬 】《第3回》

アメリカNBCニュース 2月4日
(写真をクリックして、大きな画像をご覧ください)

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ノリルスクでは冬の一定期間、太陽が地平線の上に姿を現さず、一日中夜が続くことになります。
期間は11月末から1月いっぱい続きます。
子供たちは、一定の条件が揃わなければ外に出ることを許されません。
場合によっては数カ月間を屋内で過ごさなければなりません。(写真上)

極北の2ヵ月ほどの太陽の無い生活は、ノリルスクの居住者のメラトニンの量を減少させ、
不眠症や不安、鬱などの症状を引き起こすことがあります。
こうした症状の発症を防ぐため、ノリルスクの大部分のアパートには自然光を再現する目的でUVランプが設備されています。
住民も屋内にしつらえた庭の植物のため、UVランプを使用しています。(写真下・以下同じ)
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月に一度だけボランティアが運営する、メカニカ・ナイトクラブがオープンします。
このダンスクラブは、新しい音楽を聴きながら踊ることが出来る、数少ない機会を提供します。
ノリルスクで生まれた若者たちには、共通した1つの願望があります – この街を出ていくこと。
彼らは「本土」のハイスクールに入学できるように勉強し、そこでそのまま仕事に就くことを望んでいます。
過酷な気象条件、汚染、隔離された場所、文化的な孤立、そして就職機会の不足、すべてがこの場所から逃げ出したいという彼らの願望に直結しているのです。
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強制労働収容所に収監された建築家たちは、1940年にノリルスクの都市計画づくりに参加しました。 最終的な目標は、単純で合理的な理想的な都市をつくることでした。
最も古い建物は、スターリン時代の建築様式で建設されました。
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外の温度に関係なく、ノリルスクの「セイウチ」クラブは寒中水泳を行います。
敢えて寒い日を選んで水の中に入ることもあります。
水に入った後は、人々は湖の端に作られた発電所の蒸気を使って熱を供給する小さなベンガルボダイジュ(サウナ)で暖を取ります。
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ノリルスクは今、これ以上環境を汚染・破壊しないようにするための技術革新と、居住環境の改善に取り組み始めています。
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http://www.nbcnews.com/news/photo/what-real-russian-winter-looks-n21251







 

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ほんとうの「今」を知りたくて、アメリカCNN、NBC、ABC、CBS、英国BBC、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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