【 時を超え、場所を変え、作られ続ける原子力クライシス 】〈1〉
原子力の平和利用、そのプロパガンダが日本で作りだした数々の悲劇
日本には数多くの原子力の危険が、時間と場所を超えて存在している
全身をすっぽりと包みこんだ死の灰、その次に起きたこととは?
金子千穂 / フェアウィンズ 4月10日
福島第一原発の事故が明らかにしたもの、それはフクシマだけが日本に存在する危機ではないのだという事を明らかにしました。
日本の危機、それは時間と場所を超えて存在しているのです。
私はその根本原因を日本の二つの過去に求めることが出来ると考えています。
ひとつは日本漁船の第5福竜丸、もう一つは原子力発電を日本に強引に売り込もうとしたアメリカの政策です。
私は金子千穂、フェアウィンズ・エネルギー・エデュケイションの役員を務めています。
私が日本から戻ると、アメリカの友人たちは決まって私にこう尋ねます。
「日本は今、本当はどうなっているの?」
福島第一原発の事故が明らかにしたもの、それはフクシマだけが日本に存在する危機ではないのだという事を明らかにしました。
日本の危機、それは時間と場所を超えて存在しているのです。
福島第一原子力発電所では相変わらず予断を許さない状況が続いています。
私たちの耳には度々こんなニュースが飛び込んできます。
「これまで計測された中で、最高度の放射線量が観測用の井戸で検出された」
「汚染水を貯蔵しているタンクで、またも別の漏出箇所が確認された」
しかし、平均的日本人はこうしたニュースに段々と注意を向けなくなってきているようです。
福島第一原発で発生している事が極めて異常な事態であっても、日本の人々は鈍感になってしまっています。
私は福島第一原発の事故が発生して3年の月日が経つのにあたり、60年前のある出来事についてお話しようと思います。
そのアメリカの極秘実験の作戦名は『キャッスル・ブラボー』、1954年3月1日マーシャル群島にあるビキニ環礁で水素爆弾(水爆)の爆発実験を行うというものでした。
爆発の威力はアメリカ陸軍の事前の計算をはるかに上回るものとなってしまいました。
その結果、風下にあたる場所の住民も含め、この実験の影響を受けた人々は思わぬ惨禍に巻き込まれることになってしまったのです。
実験場所から160キロの場所にいた日本のマグロ漁船の23名の乗組員にも、予想もしない結末が待ち受けていたのです。
当時20歳の漁師だった乗組員の一人、大石又七さんのインタビュー記録が残されています。
大石さんは1954年3月1日朝早く、水平線上にまばゆく輝く光を目撃しました。やがてしばらくして、海全体を揺るがすような深い振動音がやってきました。
そして大石さんの目に、水平線に巨大なキノコ雲がみるみる盛り上がっていく光景が飛び込んできたのです。
しかし船上にいた誰も、それがいったい何であるのかの知識はありませんでした。
2時間ほどして、そのきのこ雲が第5福竜丸に猛スピードで襲いかかってきました。
そして純白の灰が大石さんと他の乗組員の全身を包み込みました。
今自分たちが浴びているものがいったい何であるのか、誰も知りませんでした。
その灰は熱くも無く、冷たくもありませんでした。
まもなく漁師たちは吐き気、そしてめまいに襲われました。
そして2、3日後、白い灰(その正体は水素爆弾の爆発によって吹き飛ばされたサンゴ礁のかけらでした)にさらされたすべての皮膚が赤くただれ、火傷の症状を現しました。
さらに10日後には、髪の毛が抜け始めたのです。
恐怖と肉体的苦痛にあえぎながらも、第5福竜丸はなんとか日本にたどり着くことが出来ました。
彼らは途中、アメリカ軍によって撃沈させられてしまうことを恐れ、あえて救難を送らなかったものと見られています。
アメリカ政府は希釈作用によって海洋汚染はとるにたらないものであると主張しましたが、日本政府は独自に調査を行い、マグロが放射性物質によって汚染されているという事実を突き止めました。
1955年末までに、3,000万人以上の日本人が核兵器禁止を求める嘆願書に署名しました。
高まる反核感情、反米感情こそは第二次成果大戦後の世界において、アメリカ政府が最も望まぬものでした。
すぐさまアメリカ政府はこうした懸念を払しょくするための工作を開始しました。
1953年にアイゼンハワー大統領によって作られた執行委員会である作戦連絡会議(OCB – 米国の利益を守るため各国家機関をまたがって組織され、国家安全保障会議に対して報告を行う - http://en.wikipedia.org/wiki/Operations_Coordinating_Board )は1954年4月、次のようなタイトルがつけられた内部文書を配布しました。
『水素爆弾および関連する情勢に対する日本の好ましからぬ態度を封じ込めるための、米国の対応行動一覧』
同時にこのOCBの報告書は、日本に対し実験的な原子炉の建造を勧奨すべきであると提言したのです。
こうしてアイゼンハワー大統領は日本国民に対し、核(原子力)開発技術のイメージを戦争における大量殺人技術から、経済の安定と繁栄をもたらす象徴へと変えるため、『原子力の平和利用計画』を立ち上げたのです。
そしてこの目標達成のため、第二次大戦後事実上アメリカの属国常態であった日本に、原子力産業の成長とともに経済的利益、戦略的利益を日米両国が共有する機会を提供したのです。
日本政府は内に秘めた野心から、アメリカ側のこの提案を喜んで受け入れました。
そして間もなく日本は政財界を挙げて、原子力発電事業推進の道を驀進し始めたのです。
〈 第2回につづく 〉
http://fairewinds.org/bringing-focus-back-life/
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今日から3回に分け、この稿をご紹介致します。
執筆者の金子千穂さんについては、原文が英語表記のため、私が付した漢字が誤っているかもしれません。
誤りがあった場合はお詫び申し上げます。
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【 血塗られた場所、至る所に残る弾痕、ホムスを去った反乱軍 】
アメリカNBCニュース 5月9日
(掲載されている写真をクリックして大きな画像をご覧ください)
2014年5月8日、長い間反乱軍の制御下にあったシリアのホムスが、バシャル・アル・アサド大統領率いる政府軍に奪還されました。
しかし市内はがれきの山と化してしまいました。
5月7日、8日の両日に渡り、約1,200人の反乱軍の兵士がバスに分乗し、約2年に渡り占拠を続けてきた『革命の首都』を去っていきました。
バシャル・アル・アサド大統領に忠誠を誓う政府軍と反乱軍の間で停戦協定が成立し、ホムス郊外の反乱軍が実質的支配する地区に車で向かいました。
政府軍はホムスを完全に管理下に置いたと語っています。
ホムスはかつて民主主義寄りの人々でにぎわっていた商業都市でしたが、今はシリア内戦の残忍な記録が刻まれた廃墟となってしまいました。
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ビキニ水爆実験の被害から日本拡大した反米反核運動をそらすため
原子力の平和利用を名目に原子炉技術を供与。
政府は別の目的で
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