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【 いよいよ施行される特定秘密保護法 – 見えてきたその真の姿 】《後編》ALJ

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所要時間 約 8分

特定秘密保護法に賛成した日本の議員たちは、この世に市民の知る権利など存在しないかのようにふるまった
特定秘密保護法が存在しない現在ですら、日本では政府の実際の活動内容が国民の目から隠されている
今の日本以上に秘密保護のための法律が『不要な』国は、世界中どこを探しても見つからない

アルジャジーラ 7月22日

ヒットラー安倍
それでもやっと一人のジャーナリストが特定秘密保護法について、森大臣に質問をぶつける事が出来ましたが、同大臣は一般国民の権利や利益が侵害される様な特別の条項はこの法律には含まれていないと弁護を繰り返すだけでした。

森大臣は、ジャーナリストと一般市民の知る権利が侵害される事の無いよう、条文はきちんと制定されていると強く主張しました。
さらに内部告発者も日本の国内法によって完全に保護されているとも語りました。

森大臣が認めた唯一の問題は、特定秘密保護法の適切妥当な内容について、一般国民に周知させる努力が欠けていたかもしれないというものでした。
「日本の特定秘密保護法は各国の同様の法律を参考に。条文が作られました。」
森大臣がこう語りました。

▽ 民主主義国家に当然の、第三者による運用監視など制度的に存在しない

しかしこのような主張は日本政府だけのものです。
独立した立場の監視団体などは日本政府の主張と真っ向から対立しています。

集団的自衛権01
国家安全保障と市民の知る権利に関する原理原則に関する国際会議(Tshwane Principles - http://www.opensocietyfoundations.org/publications/global-principles-national-security-and-freedom-information-tshwane-principles )は、世界70カ国以上の国々から500人以上の専門家が参加し、世界各国で14の部会を形成して様々な活動を行っていますが、2013年夏、各国政府に対し情報の自由な流通と保護を要請しました。

レペタ教授が例を挙げて説明してくれました。
「私が日本の特定秘密保護法について最も不満を持っている点は、その議員運営手続きであり、この法案に賛成した議員たちは、世界にそのような世論がある事を全く無視していました。市民の知る権利に関する原理原則など、この世に存在しないかのようにふるまったのです。」

政府関係の機密事項とその解除手順の世界最高の専門家のそとりであり、米国国務省の政策立案責任者であったモートン・ハルパリン氏も、日本の特定秘密保護法が世界の先進国では当然の国民の知る権利を無視し、その成立過程が民主主義国家では普段見られないようなやり方で会ったというレペタ教授の見解を支持しました。

憲法解釈01
ハルパリン氏も日本の特定秘密保護法について数々の問題点を指摘しましたが、中でも以下の3点について本当の意味での第三者による監視システムが存在しない事は、深刻な欠陥であるとしています。

◇ 何を特定秘密保護法秘密に指定し、どうやってそれを解除するかという運用手順
◇ 政府の権益を守るため不当に市民の権利が侵されていないか、検証する事
◇ その文書等がなぜ特定秘密として扱う必要があるのか、政府側が国民に説明する義務

安倍政権は新しい秘密保護法についての懸念が大袈裟過ぎると、繰り返し主張してきました。
そして特定秘密保護法が適用されるのは極めて限られた事例であり、適用される際には政府に一定の制約が課されると主張しています。

しかし問題は安倍政権が主張する手続きについて、特定秘密保護法にはそのような条文は全く含まれていないという点なのです。
百歩譲って安倍政権がその主張に沿った方の運用を行うとしても、法律の中にその制限が明記されていない以上、将来的に政府が国民に対し民主主義国家として考えられないような強権をふるう可能性は充分にあるのです。

 特定秘密 1
特定秘密保護法が存在しない現在ですら、政府の実際の活動内容が国民の目から隠される傾向が強く見られるのが日本という国です。
日本のメディアに関する世界各国のほとんどあらゆる主要な研究論文が、次のように結論づけています。

日本の大手メディアの多くが、政治問題についてはあえて調査報道をおこなわず、日本政府や各省庁の広報部門から渡された情報をそのまま右から左に一般市民に伝えているだけだと。

こうした日本の現実をふまえ、アメリカ国務省の元高官のモートン・ハルパリン氏が次のように指摘しました。
「日本ほど秘密保護のための法律が不要な国を、世界で他に探すのは極めて難しいと言わなければなりません。」
レペタ教授が例を挙げて説明してくれました。
「私が日本の特定秘密保護法について最も不満を持っている点は、その議員運営手続きであり、この法案に賛成した議員たちは、世界にそのような世論がある事を全く無視していました。市民の知る権利に関する原理原則など、この世に存在しないかのようにふるまったのです。」

〈 完 〉

http://www.aljazeera.com/indepth/features/2014/07/japan-secrecy-law-seen-as-draconian-201472210149734178.html
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【星の金貨】は海外の報道記事を私的に翻訳してご紹介しているだけのものですが、期せずして記事の配列がうまく行ったなと思う時があります。
今回もエコノミストの朝日新聞バッシングの記事の後、このアルジャジーラの記事をご紹介した事で、今日本の政治の水面下で何が進行しているか、それを世界の報道機関がどう見ているか、よくお解りいただけたのではないでしょうか?

明日30日(火)は掲載をお休み致します。

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【 突然の火山噴火と人々の避難 】

アメリカNBCニュース 9月27日
(掲載されている写真をクリックして大きな画像をご覧ください)

御岳山01
2014年9月27日日本の中部地方で雷のような爆音を轟かせて、御岳山が噴火しました。
真っ白な巨大な煙を空高く吹き上げ、辺り一面を灰で埋め尽くしてしまいました。
登山などのため入山していた約250人が何時間もの間その場であご家亡くなり、そのうち多くの人々が山内に点在する山小屋に避難しました。

御岳山02
御岳山03






 

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ほんとうの「今」を知りたくて、アメリカCNN、NBC、ABC、CBS、英国BBC、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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