ホーム » エッセイ » 【 自由主義報道・中立報道機関への威嚇と攻撃、危地に立つ日本のジャーナリズム 】《後篇》
安倍政権の誕生により活発化した、自由主義報道への威嚇と攻撃
強制収容所もホロコーストもすべては作り話、そんな発言が国際社会で許されるか?
国際社会において日本の価値を貶めているのは、果たしてどちらの側なのか?
マイケル・ペン / アルジャジーラ 2014年9月25日
▽朝日新聞の誤報問題
8月5日、新たな火種が燃え上りました。
長い間日本の自由主義を代表するメディアとして内外にその存在を知られてきた朝日新聞社が、1982年から1997年まで掲載した従軍慰安婦問題に関する報道内容を正式に撤回したのです。
撤回された記事は第二次世界大戦中、韓国の済州島において組織的な従軍慰安婦の徴発を行う現場に自ら居合わせたというセンセーショナルな発言を行った、吉田清二氏の証言に基づいて作成されたものでした。
吉田氏の証言については早い段階から独立した調査機関などにより、様々な誤謬があると指摘されていました。
しかし安倍政権の誕生により日本国内の右翼や保守層が活発に動きだし、朝日新聞への攻撃が毎日のように繰り返されるようになるまで、同社は報道内容の誤りを認めようとはしませんでした。
2012年11月、自民党が地滑り的勝利をおさめ5年ぶりに安倍氏が政権に復帰したそのちょうど一か月前、安倍氏はこの問題について理不尽とも言える指摘を行いました。
「朝日新聞は吉田清二のような詐欺師の証言を、あたかも真実であるかのように日本国内隅々にまでに広めてしまいました。そしてこの問題を実際よりもはるかに大きな問題にしてしまったのです。」
朝日新聞側が遅ればせながらも報道内容に誤りがあったことを自ら進んで認めることが、報道機関としての信用回復に役立つと考えたとしたら、その考えは甘かったと言わなければなりません。
その政治的影響は全く逆の現実を作りだしました。
安倍政権と政権側に立つ報道機関は、自由主義の立場に立つ新聞社が国民を故意にだまし続けた証拠を手に入れたと跳び上がって喜び、早速ネガティブヴ・キャンペーンに乗り出しました。
「日本の敗戦から今日まで、彼らは偽りの歴史を作り、ウソの報道を続けてきたのです。」
民間の右翼団体、頑張れ!日本のリーダーである水島総氏がこう語りました。
「日本にはこの類の新聞を必要ありせん。我々の行動は朝日新聞の発行停止を求めていきます。」
9月最後の土曜日、朝日新聞社本社前で抗議のデモが行われました。
参加者は口々に朝日新聞の発行停止を叫んでいました。
「朝日の従軍慰安婦問題に関する記事は全部作り事です。完全なウソです。」
男性のデモ参加者がこう主張しました。
「彼らの報道は国際社会のなかで、日本を悪者扱いしています。」
着物を着てデモに参加していた女性がこうつけ加えました。
▽ 世界共通の認識は
しかし世界共通の認識は、彼らの意見には同意しません。
「第二次世界大戦中に中国や韓国、そしてその他の国々において責められるべき行動をしたのは大日本帝国の軍隊の方です。その事実を報道したことについて、朝日新聞を批難することはできません。」
ドイツの新聞、フランクファーター・アルゲマイネ・ツァイトゥングのカルステン・ゲルミス特派員がこのように指摘しました。
彼は従軍慰安婦については数多くの証言により問題の存在が国際的にも認められており、吉田氏の虚偽証言をもって問題の存在自体を否定しようとする考え方に対しては、我慢がならないという立場です。
「私はいつも日本人の報道関係者に次のような話をします。安倍氏と似たような発言をする政治家が、ドイツ国内に一人でもいると思いますか?強制収容所もホロコーストも、みな作り話に過ぎない、そんな発言が許されると思いますか?」
「アングロサクソンによる包囲が行われたため、ドイツは祖国防衛のためやむを得ず立ちあがり、その結果第二次世界大戦が起きてしまった、ドイツの政治家がそんな解釈を披露することがあり得ますか?」
「このままの状態が続けば、日本が国際社会から厳しく非難される日が必ず来ることになるでしょう。」
〈 完 〉
http://www.aljazeera.com/indepth/features/2014/09/japanese-right-targets-liberal-media-shinzo-abe-2014924105723376178.html
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安倍晋三はNHK人事を自分のお友だちを送り込んで、報道姿勢を変えさせようとした。許せない!!
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小林 順一
55分前 · Twitter ·
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小林 順一
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