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【 フクシマ・ウォーター : 架空の『エナジー・ドリンク』世界発売 】

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所要時間 約 5分

現在も続く福島第一原発の汚染水問題をハイライトするため、架空の『エナジー・ドリンク』発売を企画
気づかぬ間に太平洋に高濃度の放射能汚染水が流し込まれ、人々の健康と命が危険にさらされている

マーカス・トンプソン / ザ・ガーディアン 3月10日



『福島第一原子力発電所から直接取り出して世界に送る、ハイ・エナジー・ドリンク!』
この謳い文句を見る限り馬鹿げているとしか思えませんし、実際そうかもしれません。
しかしこの架空の飲み物を考え出したベルリン市内の3人のアート・ディレクターたちにとっては、インターネット上で展開される新しいキャンペーンのための重要な素材なのです。

4年前に発生した福島第一原子力発電所の事故現場では、今でも原子炉の冷却作業が続けられており、その際に発生する高濃度の放射能汚染水が太平洋に漏れ出しています。

このキャンペーンを支持する3人のアート・ディレクターのひとりであるケンジー・ベナブッドラー氏が次のように語りました。
「私たちが気づかぬ間に放射能汚染水が太平洋に流し込まれているために、私たち一般市民の命と健康が奪われようとしていますが、私たちにはどうすることもできません。」

汚染水タンク

「この水は高濃度に汚染されており、安全・確実に保管していく必要があります。」
もう一人のアート・ディレクターである、ステファン・ヴィットマン氏がこう語りました。
「しかし実際には高濃度の汚染水を保管している貯水タンクは水漏れを起こしており、汚染水が海に流れ込む事態が続いています。」
「東京電力はこの問題について詳細を語ろうとせず、一方でグリーンピースが公表している数値はきわめて高いものになりがちです。このため事態を正確に把握することは非常に困難なのです。」

いずれにせよベルリンでアート・ディレクターをしている仲間、ステファン、ケンジー、そしてフロリアン・チャルフ氏の3人は、現在も続く福島第一原発の汚染水危機について世界の認識を高めるために、架空のミネラル・ウォーターの販売サイトを立ちあげました。
『フクシマ・ウォーター : 福島第一原発の事故現場から直接汲み上げた、闇に光るミネラル・ウォーター…』

spiegel07

「事故当初に比べると福島の危機については人々の意識の中でも、メディアの扱いもきわめて軽いものになっていますが、私たちはこの事故の重大さを改めて認識してもらうための材料を、改めて提供したいと考えています。このパロディ・ドキュメンタリーを見ていただければ、福島第一原発の事故の重大さをはっきりと再認識できるはずです。」
ケンジー氏がこう語りました。

この動画の制作目的についてケンジー氏は、福島第一原発の高濃度汚染水漏れの問題について、詳細を一般公開するよう圧力をかけることだと語りました。
「いまや体制の変化を求める際の最高の方法は、ソーシャルメディアを使うことにあります。現在も進行している危機について、その一切をあきらかにするように企業側に圧力をかけるのです。」

No more Fukushima

一連の複雑かつ取扱いについて慎重を要する問題に風刺をきかせた動画を使う事には微妙な側面もありますが、
であるにもかかわらず、これまでのところ日本国内での反響も前向きな評価が多いと語っています。
「透明性を欠く東京電力の対応については、誰もが異論を持っています。福島第一原発の事故の放射性物質の影響については誰もが大きな懸念を持ち、ちゃんとした議論が必要だと考えています。日本の人びとともなれば、なおさらのことです。」
ケンジー氏が最後にこう語りました。

http://www.theguardian.com/sustainable-business/2015/mar/10/fukushima-water-fake-energy-drink-contamination





 

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