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アメリカで水揚げされたクロマグロ、放射性物質を検出

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所要時間 約 7分

【 アメリカで水揚げされたクロマグロ、放射性物質を検出 】

アメリカCBSニュース 5月28日

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≪動画は同内容のNBCニュースから≫

6,000マイルの彼方から太平洋の大海原を超えて、大きな体を持った回遊魚のクロマグロが、福島第一原発から放出されたものと見られる放射性物質をアメリカに運んできました。
これほどの距離があっても、回遊魚によって放射能汚染が運ばれてくることが証明されました。
「正直、飛び上がる程驚きました。」
アメリカ科学アカデミーで、福島第一原発の事故に伴い海洋調査を担当してきたニコラス・フィッシャーが、こう感想を述べました。

カリフォルニア州の港では、福島第一原発が発生する以前の10倍の量の放射性セシウムがマグロの体から検出されました。
しかしこの量はアメリカ、日本、両政府が定めた食品安全基準量よりも著しく低い値です。

以前の調査では3月11日に襲った巨大地震と巨大津波により破壊された福島第一原発から放出された放射性物質により、日本近海の小魚とプランクトンに高濃度の放射性物質により汚染されていることが確認されました。
しかし多くの科学者はマグロのように、世界中を回遊できるような大きな体を持った魚は、たとえ放射性物質に汚染されても、代謝によってそれを体外に排出できる、と考えてきました。

魚類の中でも最も大きく、動作も敏捷な太平洋のクロマグロは体長10フィート(3メートル)以上、体重は1,000ポンド(450キロ)以上に成長します。
クロマグロは日本の沖合で産卵しすると、カリフォルニア州からメキシコのバハ・カリフォルニア半島の沖合に向け、猛スピードで東に向け回遊していきます。

福島第一原発の事故の5ヵ月後、ニューヨークのストーニーブルック大学海洋学部の研究チームは、サンディエゴ沖で捕獲した太平洋のクロマグロをテストすることに決めました。
そして驚いたことに、捕獲した15匹のマグロのすべての細胞組織サンプルから、2種類の放射性物質を検出しました — ceisum-134とセシウム-137です。
前回の調査時の数値を上回るものでした。

この放射線が海流、あるいは大気中を浮遊していたものと区別するため、研究チームは東部太平洋に生息するキハダマグロと、福島第一原発の事故発生以前に南カリフォルニアで捕獲され冷凍されていたクロマグロについても、同様の検査を行いました。
これらの魚からは結果半減期が短いセシウム134は検出されず、1960年代に繰り返された核実験により環境に残留していたセシウム137だけが検出されたのです。
結論は「はっきりしました。汚染源は福島第一原発です。」
と、ウッズ海洋科学研究機関のケン・ピュッセラー博士が語りました。彼は今回の調査には加わっていません。

セシウムが検出されたクロマグロについて研究者たちは、汚染された海域を回遊し、汚染されたオキアミやイカの類を捕食することで、自身汚染されることになった、と話しています。
クロマグロが太平洋を日本の海域からアメリカに向かう間、代謝と成長により放射性物質の一部は体外に排出されました。
しかしだからと言って、放射性物質が彼らの生息圏から消えることはありません。

「太平洋は広大です。その太平洋を横断してもなお、その体から放射性物質が検出されるという事実に注目すべきです。」
フィッシャーがこのように語りました。

東京の一等地にある寿司屋でたった一巻が2,000円もするクロマグロ。
太平洋、そして大西洋で獲れるクロマグロの実に80%を消費するのは日本人自身です。

放射性物質の影響について、一層事実をあきらかにすべく、この夏調もっと多くの検体を対象とした調査が予定されています。
昨年太平洋を横断してきたクロマグロは約一カ月の間、汚染された海域を回遊していました。
しかし今年やっくるクロマグロはもっと長い期間、汚染された海域に留まっていたはずです。
それによりどのような放射性物質の集積が起きるのか、これから調査が行われます。

調査により、クロマグロが放射性物質の「転送」を行うことが分かった今、科学者たちはウミガメやサメ、あるいは海鳥などの移動と放射性物質の関係について目を向け始めています。

CBSニュース : http://www.cbsnews.com/8301-201_162-57442544/radioactive-bluefin-tuna-crossed-pacific-to-u.s/?tag=storyMediaBox;postSpecialReport
NBCニュース : http://video.msnbc.msn.com/nightly-news/47606855/#47606855
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【終わらない戦争の悲劇・アメリカ戦没者追悼記念日】

アメリカNBCニュース 5月28日
(写真をクリックしてください。拡大画像が見れます。)


父親の墓碑を見つめ続ける少年
今年8歳になったワイアット・マケインの父親ジョナサン・マケインは2011年11月、派遣先のアフガニスタンで道端に仕掛けられた爆弾により死亡した。
メモリアルデイ、国立アーリントン墓地。


泣き崩れる母をいたわる幼児
アフガニスタンで死亡した夫、クリストファー・ジェイコブズの墓の前で、1歳7か月になる息子、クリスチャンを抱きしめるブリタニー・ジェイコブス。
メモリアルデイ、国立アーリントン墓地。


息子の墓碑の前で
陸軍軍曹だったアンドリュー・バディックの墓碑の前に身を横たえるアン・アダムズ。バディック軍曹は2003年、乗っていた兵員輸送車が川に転落、溺れかかっていた仲間を救おうとして死亡。
メモリアルデイ、国立アーリントン墓地。





 

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