【 放射線が子どもたちを攻撃するメカニズム・第2部 】《1》
子供たちには放射線の影響が出やすく、その手も頭もおとな達より汚染された地面に近いという事を常に念頭に置くべきである
放射性核廃棄物の仮置き場にされた土壌から、27,000ベクレル~30,000ベクレルの放射性セシウムを検出
フェアウィンズ 7月7日
原子力発電の継続により子供たちが健康被害を被っているのは間違いなく現実のできごとです。
CCTVのマーガレット・ハリントンがホストを務め、フェアウィンズ・エネルギー・エデュケイション代表のマギー・ガンダーセンさん、そしてキャロライン・フィリップスさん、金子チホさんにご参加いただき、原子力発電所の稼働と、際限もなく積み上がり続ける核廃棄物により世界中の子どもたちの健康が危険にさらされている問題についてのディスカッションの第2部をおおくりいたします。
日本では福島第一原発の3基の原子炉により生み出された高放射性核廃棄物が『臨時保管場所』とされた学校の校庭に積み上げられています。
日本の環境省は放射能によって汚染された土砂を、舗装道路の下層部分にリサイクル使用することを許可しました。
そして米国環境保護局(EPA)は現在の一般市民の被ばく限度量を一気に25倍引き上げる、新しい放射線制限を導入しました。
フェアウィンズ・エネルギー・エデュケイションの女性メンバーの手になる『原子力発電の無い未来』をご覧いただき、こともたちを放射線の被害から守るための手立てについて学んでいただきたいと考えています。
マーガレット・ハリントン :
こちらはヴァーモント州バーリントンにあるメディアと民主主義のためのニュースステーション、チャンネル17です。これからご紹介するのは『原子力発電の無い未来』シリーズのディスカッションです。
今回の主題は原子力発電所が原因の健康被害に世界中の子どもたちが苦しんでいる状況についてです。
それではマギー・ガンダーセンさん、第一部(星の金貨未翻訳)同様、議論を始めてください。
前回の議論を引き継ぎ、総合的に検証を進めていきたいと思います。
この点から、原子力発電が子供たちに及ぼす脅威について、あなたが最初に思い浮かぶことについてお話しいただけますか?
マギー・ガンダーセン :
大手メディアがこの問題について取り上げようとしないだけに、こうした機会を与えてくれたことについてまずはお礼を述べたいと思います、マーガレット、ありがとう。
そして真実を明らかにする機会を作っていただいたことにも感謝します。
まず最初に申し上げなければならないのは、子供たちの体は大人よりもはるかに放射線に敏感であるという事実です。
この事実が意味するところ、それは子供たちには放射線による影響が出やすいということなのです。
子どもたちが放射線を浴びた場合には、より早く症状が現れます。
しかも放射線を吸収しやすいのです。
これこそが最も懸念される問題なのです。
ところが放射線に関わる全ての規準は、体重160ポンド(約72.5キログラム)以上の男性がもとになっていることをご存知ですか?
それが事実なのです。
子どもたちがどのような状況にあるのかが実際には検証されていません。
それこそが本当の悲劇です。
放射性物質に汚染された土壌の上で、子どもたちの頭は大人よりも常に低い位置に有ります。
埃が舞い上がる路上で靴ひもを締め直すためにかがみこむこともあるでしょう。いつも指をなめている子供もいます。
そうなれば当然、子どもたちにはおとな達より一層内部被ばくも外部被ばくも、その危険性が大きくなります。
金子チホ :
私は肉体的ダメージと同程度に社会的ダメージという問題がそこに加えられるべきだと考えています。
私は最近、福島県が避難している人々に対する調査を行い、その結果に関する報道を目にしました。
回答者の内、47%がひとつの家族が2か所以上の場所で生活していることが明らかになりました。
これは父親が従来の生計手段があった場所に留まり、母親と子供はどこか別の場所で生活しているということです。
私が思うにそうしなければならない最大の理由は、子どもたちの健康への懸念です。
父親の方は事故発生以前と同じ職場で働くことに義務感にも似た感情持っているようです。
そして彼らは自分の妻と子供たちがどこか別の場所で生活していることを同僚などに話すことをためらっているようです。
その理由はそうした行為が復興への取り組みに対し、何か水を差すような、後ろ向きの姿勢ととられることを恐れているからだと考えられます。
こうして子供たちは2つの異なるメッセージが存在する社会の中で育っていくことになります。
その上家族は引き裂かれたままの状況にあります。
とてもとても正常とは言えない家庭環境の中で生きていかなければならない状況にあるのです。
マーガレット・ハリントン :
そうした状況にも関わらず日本政府は現在、避難家族に被災地に戻っても良いと告げているのです。
金子チホ :
その通りです。
再び問題が作り出されようとしています。
一方ではもう戻っても大丈夫だと言いながら、もう一方では大量の器材、人員などをつぎ込んでいわゆる『除染』と呼ばれる作業に必死です。
除染は樹木の表面を削ったり切り倒したりして、空間放射線量や土地の表面の線量を減らそうというものです。
もしそれで本当に生活空間の安全が確保されたのであれば、人々は何もせずに安心して生活してよいはずです。
しかし現実は政府が言った通りの状況ではありませんし、計画通りの結果が出ている訳でもありません。
除染には多額の予算がつぎ込まれています。
みなさんはこの点についてどうお考えになりますか?
それで本当に良いのでしょうか?それとも被災地はもう安全になったのでしょうか?
福島第一原発の事故によって発生した汚染土や核廃棄物に関するたくさんの報道があります。
それは特に福島第一原発のある東北地方を中心に、日本全国いたるところにあるのです。
そしてキャロライン、福島の学校に問題について話したいことがありますか?
キャロライン・フィリップス :
ええ。福島県内の高校で、敷地内の土壌の汚染状況について、ある教師が2つの非営利団体(NPO)の調査の結果について語っています。NPOのひとつは福島県に、もうひとつは東京都に拠点があります。
ひとつではなく、ふたつのNPOによって調査が行なわれた結果、その信頼性が増すことになったと判断することが出来ます。
様々な試験を行った結果、学校の敷地内の土壌から、1キログラム当たり27,000ベクレルから30,000ベクレルの放射性セシウムが検出されました。
これに対する日本政府の反応は次のようなものでした。
『もとより8,000ベクレルを超える汚染土が存在し、その処理が必要なことは理解している。それは現在臨時保管場所に保管され、さらに今後は永久処分場に向け搬出される予定のものである。ただし永久処分場は未だ確保されていない。』
しかし臨時保管場所というのは、学校の敷地に他ならないのです。
《2に続く》
http://www.fairewinds.org/nuclear-energy-education//children-suffer-nuclear-impact-worldwide-part-2
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普通の人よりも多くの課題を抱えながら懸命に生きている人を無差別に殺害するなど、胸が悪くなるような事件が相次ぎ、世界各地の報道写真もその状況を反映したものになっています。
そんな写真をまたここでご紹介する気にはなれず、以下の1枚だけをご紹介します。
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【 歓迎、ローマ法王 】
アメリカNBCニュース 7月27日
民俗舞踊の衣装をまとって、ポーランド、クラクフ市内の空港で、ローマ法王フランシス1世の歓迎リハーサルをする少女たち。フランシス法王は世界中から若いカトリック教徒が集まるイベントに参加するほか、アウシュヴィッツ強制収容所を始め、信仰心が篤くカトリック関係の遺跡などが多く残るポーランド国内の各地を訪問することになっています。
ポーランドは法王による一連の東ヨーロッパ巡遊の最初の訪問国です。
http://www.nbcnews.com/slideshow/today-pictures-july-27-n618371
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