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【 福島第一原発で今も続く事故、そして危険、その真実 】《第6回》

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所要時間 約 9分

3号機の爆発は水素爆発か?! 核爆発か?! それとも…
未だに原子炉建屋内には、水素が充満している – 5年~7年は続く水素爆発の危険
[対談 : アーニー・ガンダーセン氏とヘレン・カルディコット博士 ]

フェアウィンズ 9月20日


カルディコット: ところでアーニー、別の質問があるのですが。
あなたは事故の初期の段階で、1号機、2号機、3号機の原子炉建屋内に水素が充満したとおっしゃいました。
そこで福島第一原発の現場では、水素爆発が発生しないように建屋内に窒素を充てんしました。
この水素は現在も建屋内に充満しているのでしょうか?

ガンダーセン : 本当にひどいことになってしまいました。1号機、2号機、3号機、そして4号機、このすべてで水素爆発が起きてしまいました。
それぞれ原因と状況は少しずつ異なっていたかもしれませんが、3号機の事故は水素爆発が引き金になって、即発臨界と呼ばれる状況に陥り、結果はより一層ひどいものになりました。
興味深いのは、悪い意味でですが、この点において、ある日本の研究が3号機で起きた爆発は水素爆発ではなく、爆轟(ばくごう・爆発物の燃焼速度が音速を超えること。衝撃波が作られ、大きな破壊力を持つ)だとしていることです。


この違いは爆発の衝撃波の第一波の速度に関係しています。
爆轟が放つ衝撃波に耐えられる原子炉格納容器は、世界中探しても存在しません。
世界中の原子力業界は、この問題には触れてもらいたくないはずです。しかし証拠が…
スリーマイル島の事故でも、爆発が起きましたが、これは水素爆発でした。
福島第一原発1号機の爆発も水素爆発です。
しかしアーニー・ガンダーセン以外の世界の関係機関が、いまや3号機の爆発は爆轟だとしているのです。

カルディコット: その爆轟というのは?

ガンダーセン : 爆発の際に発生する衝撃波が音速を超えてしまう事です。コンクリートすら破壊するほどの威力を持っています。

カルディコット: わかりました、でもどんな爆発が引き起こされたのでしょうか?あなたは水素爆発ではないとおっしゃいましたが、それでは核爆発なのでしょうか?

ガンダーセン : 私は即発臨界だと思っています。

カルディコット: それはいったい何ですか?


ガンダーセン : 核爆発とは違います。
核爆発は爆発の際に100万分の1秒ごとに爆発の大きさが倍になっていきますが、即発臨界は1,000分の1秒ごとに倍になっていきます。1,000分の1秒というのは、人間がまばたきをする一瞬の間ぐらいの時間です。
3号機の爆発は核爆発よりはゆっくりと核反応が進みましたが、原子炉はこれ程の衝撃に耐えられるようには設計されてはいないのです。

カルディコット: それで即発臨界と言うのですね。

ガンダーセン : 即発と言うのは、中性子の照射によりウランの崩壊が急速に進むことを意味します。
しかしそれはすぐに水とぶつかることによって減少し、熱中性子に変わるのです。
私たちは今、物理学的に相当踏み込んだ話をしています。
私たちが福島第一原発3号機の爆発に見たもの、それは1,000分の1秒ごとに威力が倍になる即発臨界だったのです。

カルディコット: 核爆発ではないのですか?水素爆発でも無いのですね、だったら核爆発の一種になりますよね?あなたの見解はどうなのですか?

ガンダーセン : 私の見解は即発臨界です。
これを私は核爆発と呼ぶつもりはありません。私の見解は飽くまで即発臨界であり、核爆発が起きたと考えていません。

カルディコット: しかし核燃料による爆発なのですよね。

ガンダーセン : そうです。しかし核分裂反応の速度が明らかに違っている以上、核爆発と呼ぶことはできません。


カルディコット: この点については随分慎重ですね、アーニー。でもまだ私の質問には答えてもらっていません。1号機、2号機、3号機の原子炉建屋内に水素は充満しているのでしょうか?

ガンダーセン : そうでしたね、あなたの質問に未だ答えていませんでした。水が電気分解されているため、水素が原子炉建屋内に充満していると考えられます。
核燃料から出ているガンマ線が水に衝突し続けており、酸素と水素が生成され続けています。
このため現場では、途絶えることなく窒素の注入を続けなければならないのです。

カルディコット: まだまだ危険な状態ですね。
ガンダーセン : しかしここに来て、現在は少しばかり窒素を注入しすぎているきらいがあります。気体の圧力のため原子炉建屋がところどころ損傷し、そこから放射性物質が漏れ出している恐れがあります。これ以上建屋内の圧力を上げてしまうと、放射性物質が大量に押し出されてくるでしょう。
そのため現場では放射性物質の漏出を防ぎながら、建屋内の窒素の量を維持する取り組みが行われています。しかし格納容器のいたるところから放射性物質は漏れ出しているようです。そしてさらにはこれから5年、6年、いや7年ぐらい、水素の生成も続くでしょう。
ですから窒素の注入を止めるわけにはいかないのです。爆発を防ぐ唯一の手段なのですから。

カルディコット: という事は、1号機、2号機、3号機にはまだ水素爆発の危険性があるという事ですか?

ガンダーセン : そういうことです。
カルディコット: ほんとに何という事でしょう。水蒸気爆発の方の危険性はどうですか?最初にその危険をおっしゃいましたが。


ガンダーセン : 溶けたままの状態と比べ、固体化しつつある現在は、溶け落ちた核燃料の崩壊熱も、それなりには下がっているものと思われます。このため水蒸気爆発の危険はもう無くなったと考えています。核燃料が物理的に高温状態を保ってはいますが、事故を起こしたとき程ではなく、水蒸気爆発を引き起こすほどの温度ではありません。
〈つづく〉

http://www.fairewinds.org/ja/content/ongoing-damage-and-danger-fukushima
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【食べるものにも事欠く日々】

アメリカNBCニュース 10月11日

ゴミ箱の中、食べるものを探す21歳の青年



米国国勢調査局によれば、ニュージャージー州のキャムデンの町は現在、貧困基準以下の生活をしている住民が32,000人と、全米で最も困窮率の高い場所になっています。
犯罪が蔓延し、今年1年だけで48件もの殺人事件が発生しました。
かつては工業の町として栄えたこの町も、1960年代と1970年代にその生産基盤を失い、慢性的に働き口が不足しています。
ニュージャージー州の平均失業率は9.9%ですが、キャムデンの失業率は19%に昇ります。

教会でボランティアとして働く少年


路上生活者の全財産


調理の実習を兼ねて、教会の無償食事提供の仕事に励む調理師志望の人々。この教会では週に6回、毎日300食から600食の食事を無償で提供している。


荒れ果てたかつての住居。







 

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