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【 福島第一原発で今も続く事故、そして危険、その真実 】《第7回》

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所要時間 約 11分

テラベクレル規模の汚染が、とめどもなく繰り返されている
「福島の子供たちの甲状腺の異常、発症が早すぎる!」
チェルノブイリと比較して、異常に早く、異常に高く、甲状腺に異常が出始めた福島のこどもたち
甲状腺の異常が見つかった子供たち、行政は追跡調査を放棄したまま
検査結果の本当の意味を、知らされないままの親たち - 医療の上で、許されない無責任な行為
[対談 : アーニー・ガンダーセン氏&ヘレン・カルディコット博士]

フェアウィンズ 9月20日


カルディコット : あなたが指摘された、格納容器のいたるところから放射性物質が漏れ出している問題ですが、1号機、2号機、3号機併せてどれだけの量が毎日漏出しているのでしょうか?

ガンダーセン : 液体、気体あわせて1日10億ベクレル程度なら、驚くには当たりません。1秒ごとに10億回の放射性崩壊が、毎日続いているという事です。そしていったん放射性崩壊が始まれば止めることはできません。それが今、原子炉の外側で起きているのです。そして世界中に飛散し、崩壊し続けるのです。
いま10億ベクレルと言うと非常に大きな値のように思われるでしょうが、事故発生直後はその後ろにゼロが12個ついていたのです(1,000,000,000,000,000,000,000ベクレル)。
当時と比較すれば、10億ベクレルでも相当に低い数値なのです。
しかし何の問題も起きていない原子力発電所と比較すれば、きわめて莫大な量の放射能が漏れていることになります。

カルディコット : 1日10億ベクレル。それはつまり1秒間に10億回の崩壊、1日に10億回ではないのですね?

ガンダーセン : 違います、1秒間に10億回、それが毎日です。その状態が10億ベクレルの放射性物質が放出されているという事なのです。

カルディコット : わかりました、10億ベクレルですね。ところで一番最初の放射能の放出規模はお分かりですか。

ガンダーセン : ごめんなさい、10億の下にゼロが15個付いた値(1,000,000,000,000,000,000,000,000ベクレル)なのですが、何と言う単位で呼べばいいのかわからないのです。

カルディコット : えーと、百、千、万、億、兆…

ガンダーセン : テラベクレルの単位で表せばいいと思います。


カルディコット : テラベクレルとはどのような単位ですか?

ガンダーセン : ゼロが15個付いた単位です。

カルディコット : ゼロが15個…

ガンダーセン : つまり100,000テラベクレルになります。ゼロが20個という汚染規模。

カルディコット : ゼロが20個という汚染、それが毎日!

ガンダーセン : そうです。1の次に20個のゼロをつけましたが、今日はここに電卓を持って来ていないので正確なことは言えませんが、100,000テラベクレルであれば100ペタベクレルという事になります。

カルディコット : ペタベクレル。それは10の20乗近い数という事ですか。

ガンダーセン : おおよそです。ペタベクレルは10の18乗になります。しかしこれだけ巨大な数字になると、感覚的にお分かりにならないでしょう。

カルディコット : そしてもっと問題なのは、これ程の規模で汚染、つまりは放射性物質を生み出しているものは何なのですか?
その正体を教えてください。

ガンダーセン : まず最初の爆発ではもちろん、キセノン、クリプトンといった希ガス化学物質が発生した事はすでにお話しました。これらは病院で検査の際など、あなたもお使いになることがありますね。

カルディコット : 強力極超短時間パルス放射線発生装置の事ですね、ええ使います。


ガンダーセン : そしてもちろん放射性ヨウ素です。半減期はわずか8日間ですが、人間の甲状腺に選択的に集まります。
これに関して私は先週、価値のある研究に出会いました。広島の被爆者に関するものです。子供の時に原爆に遭った被爆者は、50代、60代、そして70代になっても甲状腺に問題を抱え続けていたのです。
ですからこう考えることができるかもしれません。
あなたがもう成人に達していれば、最初の2年間で甲状腺がんを発症しなければ、そのままこの問題に遭遇せずに一生過ごすことができるかもしれない。
しかし子供たちはそうではないのです。
彼らの甲状腺は成長の途上にあります。
一度問題を抱え込んでしまったら、一生ついて回る可能性があるのです。
放射性ヨウ素の厄介な問題が明らかになったのかもしれません。

カルディコット : そうです、広島と長崎の被爆してしまった子供たちは、主に外部ガンマ線による影響を受けましたが、放射性ヨウ素が発する内部ガンマ線に関してはそれほどではありませんでした。
しかしそれから長い年月を経た今でも、えーと45年、いや60年以上を過ぎた今も甲状腺がんの発症が続いているのです。
そして甲状腺がんを発症した患者の3分の1の人々が、がんの転移により亡くなられました。


現在福島は事故を起こしてから18か月目に入りましたが、これまで36,000人の15歳~18歳以下の子供たちの検査が行われ、そして本当に残念なことに、超音波検査によって36%の子供たちに嚢胞(のうほう)や小結節が見つかりました。
この嚢胞(のうほう)や小結節が、悪性かどうかの生体検査は行われていません。

これは医療の上で、著しく無責任な行為です。

行政はこの問題を軽視したあげく、この検査結果が本当に意味するところを、子供たちの両親には伝えていないのです。

ガンダーセン : かつて私が見た資料では、こともたちの甲状腺に異常が見つかる確率は1%に過ぎなかったはずです。これは明らかに…

カルディコット : 福島では36%です。これ程の数値を示す資料は、これまで存在したことがありません。

しかも発症が早すぎるのです。


見てください、チェルノブイリの例からは考えられない程、発症が早いのです。チェルノブイリでは事故後3年から4年後に、子供たちの甲状腺に腫瘍が出始めたのです。しかし福島はまだ事故が発生してから18ヶ月しか経っていません。
したがって呼吸によって、汚染された食品によって、莫大な量の放射性ヨウ素が、福島の子供たちの体内に入ってしまった可能性があるのです。
〈つづく〉

http://www.fairewinds.org/ja/content/ongoing-damage-and-danger-fukushima
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この稿を訳し終えた後ほど、日本の政治に「良心」が欠けている事を痛感した事はありません。
ここに登場するガンダーセン氏も、カルディコット博士も、そして日本では京都大学原子炉研究所助教の小出浩章氏などが、早くから、子供たちの被ばくが一番危ない、細心の上にも細心の注意と対策が必要だ、と繰り返し警告していました。

これらの警鐘を完全に無視した対応をしてきたのが日本の政府、文部科学省をはじめとする官公庁でした。
その結果、カルディコット博士によれば
「福島の子供たちの甲状腺の異常の発症が、チェルノブイリの例からは考えられない程早いのです。チェルノブイリでは事故後3年から4年後に、子供たちの甲状腺に腫瘍が出始めたのです。しかし福島はまだ事故が発生してから18ヶ月しか経っていません。
したがって呼吸によって、汚染された食品によって、莫大な量の放射性ヨウ素が、福島の子供たちの体内に入ってしまった可能性があるのです。」

薬害エイズの際も、C型肝炎感染の問題の時も、日本の政府、厚生労働省のその場その時だけを取り繕う対応によって、無数の人々の悲劇が作り出されてしまいました。

そしてフクシマ。

これだけ国民の悲劇を作り出す行政が繰り返されるという事は、その時々の「担当者の問題」などでは無く、日本国の行政に一番欠けているものが「人間としての良心」だからなのではないでしょうか?

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【飢餓の克服、その改善速度が鈍化している】

アメリカNBCニュース 10月13日


国連は、飢餓の克服、その改善速度が鈍化していると警告しています。
写真の少女は2012年10月11日、ニカラグアのデッラボナで親戚の老人の隣で、無心に食事をしています。

国連の食糧計画事務所は世界中で8人に1人の割合で、慢性的に栄養不良が蔓延している、と警告しました。
2007年〜2008年以来、飢餓の改善速度が鈍化し、貧しい国々では追いつめられた民衆の暴動が多発するようになりました。

【汚染された遊び場】

アメリカNBCニュース 10月10日


バングラデシュ・ダッカの製革所で、廃棄物の上でジャンプする子供。

10月9日にヒューマン・ライツ・ウォッチによって発表された調査結果によれば、世界中で売られている高級皮革製品は、子どもを含む労働者が危険な化学化合物にさらされ、しばしば恐ろしい事故で負傷する、こうしたスラム地区で作られます。
どの製革所も汚水の処理などはしていません。
むき出しの側溝の中に、腐敗した動物の肉、硫酸、クロムおよび鉛などが絶えず流れ込んでいます。
そしてそれは市内の中心部を流れる川にそのまま流れ込み、環境を汚染し続けています。





 

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ほんとうの「今」を知りたくて、アメリカCNN、NBC、ABC、CBS、英国BBC、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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