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今こそ日本人は、フクシマの『原点』に立ち戻れ!《後篇》国民をこれ以上、原子力発電の脅威にさらすようなことは、やってはならない!

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所要時間 約 10分

【原子力発電の無い日本で、本当にあったこと】
次々と否定された『原子力発電が無ければ、この国は…』という懸念

サミュエル・S.エプスタイン(シカゴ大学名誉教授、専門 : ガン予防学、公衆衛生学)
ハフィントン・ポスト


福島の惨状を見て立ち上がった日本の人々のパワーは、新たな政策を求めました。
日本政府は新規の原子力発電所を作る計画を棚上げにし、稼働中の原子炉も点検、整備、改良のため段階的に停止して行きました。
福島第一原発の事故発生後3カ月で、稼働中の原子炉は54基から17基にまで減少、2011年末には6基に減少し、2012年の春には日本国内のすべての原子炉が2カ月間、停止しました。
国民の大半は全原子炉の停止が永遠に続くことを願っていましたが、原子力産業界と日本政府はこの停止が飽くまで一時的措置であると考えていました。

このように2012年現在、日本では国内の原子炉が2基だけ稼働するという状況にあります。
福島第一原子力発電所の事故以前と比べれば格段の違いであり、これ程の転換はどの国も経験したことがありません。
このような状況が可能になるとは、事故以前、18か月前には考えられない事でした。

発電手段の不足を補うため、日本は石油、石炭、天然ガスなどの火力発電所をフル稼働させましたが、その燃料のほとんどは輸入しなければなりません。
夏場には電力需要がピークを迎えることから、政府や自治体などは節電を目標に掲げました。


そして夏が終わりました。
電力総需要量が跳ね上がる夏場、原子力発電を行わなければこの国は機能できない。
そうした懸念には、全く根拠が無かったことが証明されました。

東京、そして日本でも人口密度が高い地区が数多くある西日本一帯で、2012年の7月と8月は記録的な暑さとなりました。
しかし、大規模な停電が発生したなどという報告は、一件もありませんでした。
関西電力管内の2基の原子炉が稼働、他の管内では稼働中の原子炉がゼロという状況下で。

石油、石炭、天然ガスの消費量の増大は、特に温室効果ガスの問題において、環境問題に関する懸念を生むことになります。
しかし日本の環境省はこれらの使用量の増加が、一時的のものであると理解しています。
日本で太陽光、風力、地熱、バイオマスなどの再生可能エネルギーによる発電量が充分な量になるまでには、何年もかかることでしょう。
しかしながら環境省の高官は、原子力発電を行わなくとも、環境に対する負荷がほとんど発生しない再生可能エネルギーの利用により、2030年には1990年と比較し、25%の温室効果ガスの削減が可能だと語りました。


そして、原子力発電を行わなければ、日本経済が大きなダメージを受けるという予測を証明する事実もまた、確認されませんでした。
日本の経済産業省は2011年、もし原発の再稼働を行わない場合、2012年の経済はほとんどゼロ成長(+0.1%)になると予測しました。
しかし実際にはほとんど原子力発電所が稼働していない状況下、第一四半期に+5.5%、第二四半期に+1.4%の経済成長を実現しました。

原子力発電が無くとも、日本の電気需給に大きな混乱は起きませんでした。
むしろ原子力発電所を再稼働させれば、住民の健康・安全に対し大きな脅威が生まれることになります。
原子力発電による犠牲者の数、すなわち健康被害の実態が明らかにされるまでには、これから何年もの歳月を必要とすることでしょう。

これまで公的に認められたのは、チェルノブイリの事故が直接原因で死亡した緊急作業員は31名である、たったこれだけなのです。


2009年、ロシア人の研究者たちが中心になり、5,000件ものの調査結果や研究資料を検証した結果をまとめた一冊の本が、ニューヨーク科学アカデミーから発行されました。
この本により、チェルノブイリの犠牲者の数は少ないという判断が、大きく覆ることになりました。
ここには2004年前後までに、少なくとも985,000の人々が放射線被ばくの影響により死亡した、と記されています(チェルノブイリ事故発生は1986年4月)。
そして福島第一原発の事故による被害も、同程度に上る可能性は否定できません。

多くの先進国は、アルバニア、オーストリア、オーストラリア、デンマーク、ギリシャ、アイルランド、イスラエル、イタリア、ノルウェー、ポーランド、ポルトガルを含む先進国各国には原子力発電所の設備がありません。
そしてアメリカ国内50州のうち、19の州に稼働中の原子炉はありません。
そして現在、日本もほぼ同じような状況下にあります。
一部の人間が言うように、原子力発電が将来の重要な発電手段である必要はありません。

あの悲惨な福島の事故現場に立ち戻り、日本人が考えるべきこと。

それは、国民をこれ以上原子力発電の脅威にさらすようなことは、もうやってはならないという事なのです。



サミュエル・エプスタイン(医学博士)は、イリノイ州立大学シカゴ校の名誉教授で、全米ガン予防学会の会長です。
専門は環境科学、および職業病医療です。
代表的著作に、2005年の:キャンサー・ゲート『末期がんとの闘いに勝つ方法』、2009年の健康美容読本などがあります。
〈完〉

http://www.huffingtonpost.com/samuel-s-epstein/fukushima-nuclear-_b_1790423.html
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【 こどもたちを支えるこどもたち、そして街も、企業も 】

アメリカNBCニュース[メイキング・ア・ディフエレンス / この世界を変えて行く!]11月14日

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ブライアン・ウィリアムズ : それでは今夜の[メイキング・ア・ディフエレンス]をお送りします。
ハリケーン・サンディのような災害によって、学校を失ってしまった子供たちの気持ちはどんなものでしょうか?
たくさんの家族があらゆるものを根こそぎ失ってしまいましたが、被災地では今、元通りの平穏な暮らしを何とか取り戻そうと、隣人同士が支え合い、できる限りことをしています。
NBCのレヒーマ・エリスがお伝えします。

リポーター : 災害の発生により、ふたつの2年生の子供たちのクラスがひとつになりました。

少年 : ハリケーン・サンディはまるで竜巻か、大嵐のようだったよ…


リポーター : スタッテン島にあったこの小学校の子供たち400人が、隣り合ったペトリティ小学校に通うことになりました。
スタッテン島のPS-52小学校の校長先生は、子供たちがささえ合う様子には、本当に驚いたと語ります。

PS-52小学校校長ジェーン・マッコード : この様子では、子供たちはいち早く回復できるものと思います。

リポーター : この取り組みの実現のため、地域全体が協力を惜しみませんでした。
マイケル・ペトリティ小学校校長ジョアンヌ・バックハイト : 学校の管理部門の人々、セキュリティ・スタッフ、学校給食のスタッフ、そして校外の後援者の皆さん、みんなが力を合わせ、全力で取り組んでくださいました。まさにプロフェッショナルな仕事ぶりでした。

リポーター : 子供たちが今いる教室は、応急的に用意されたものです。
そして教室の一つは、不足している学校用品を提供するコーナーとして使われています。
お弁当箱、バックパック、定規の果てまで、ここにあるものはすべて寄贈されたものであり、必要とする生徒や先生たちに、無償で提供されます。
「ここにあるものを利用したことがありますか?」

「とても役に立ったわ。」

リポーター : 地元の技術系企業の1E社は、この日、ほとんど何もかも失ってしまった子供たちを驚かせるようなプレゼントを用意しました。
この12歳の少年は、大量の水が家の中に押し寄せてきた瞬間のことを覚えています。少年はフェンスを乗り越え、何とか避難することができました。
「無事に逃げだせると思っていたの?」

少年「いいや、もうだめかと思ったよ…」
リポーター : 「ここに居て今、どんなことを考えてるの、サンチャゴ君?」
少年「今はすごく満たされた気分なっているよ。」
リポーター : 「どうして?」
少年「僕たち家族はほとんど何もかも失ってしまったけど、たくさんの友達ができたし、ここに居る人みんなが僕のことを心配してくれているから。」


リポーター : 過酷な体験を強いられ、信じられないほど多くのものを失ってしまったからこそ、こうした思いやりには価値があるのです。」

少女「ありがとう…」

リポーター: 笑顔にあふれる瞬間を見てあげてください。
子どもたちを何とか勇気づけたいという願いが、実った瞬間かもしれません。

少女「ここに来てくれる人みんなが、天使のように思えるわ。」





 

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