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【 戦争とは何か?! そんなことも解らぬうち、殺されてしまったこどもたち 】

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所要時間 約 14分

「暴力を止めさせるため、あなたも声を上げてください」(米国CNN)

トム・ワトキンス / アメリカCNNニュース 11月20日




この地で起きている衝突について最新の正しい情報をあなたに伝え、そして暴力を止めさせるために、あなたにも声を上げていただきたいと考え、現在CNNは多数の要員をガザ、イスラエル、そして周辺の紛争地域に送り込んでいます。
必要な情報を手にするため、CNNテレビとCNN.comをご活用ください。

19日月曜日、ガザ市内にあるシャイフ・ラドワン墓地の屈強な墓堀り作業員たちが、15か所の墓穴を掘ることになり、忙しい朝を過ごしました。
彼等はさらに墓穴を掘ることになっています。

墓穴の一つは5歳のユシフ・アル・ダルーのものです。
彼とその家族8人は、日曜日、自宅にいたとき、イスラエル軍の空爆により殺害されました。

彼らの亡骸はハマスの旗にくるまれ、銃声が鳴り響く中、墓地に向かってガザ市内の大通りを進んでいきました。

祈りの声を上げていた群衆が去った後、その場に残った友人と親せきが静かに冥福を祈りました。


イスラエル当局は、空爆は飽くまでハマスの軍関係者に狙いを絞ったものだと主張しています。

ガザ地区の最大の墓地は、イスラエルとの国境近くの郊外にあるため、葬儀に参加するのも命がけになります。
月曜日に行われた葬儀でも、ダルー家の親戚は、遺体をシャイフ・ラドワン墓地に運び込むだけで精一杯でした。

かつてダルー家があった場所に戻ってみると、葬儀に参列した人々が、エジプトのムスリム同胞団の一派である、モハメド・カタトニ率いる自由正義党の代表団を歓迎していました。
代表団の一人がイスラエルに対する、ガザ地区の子供たちの復讐を誓いました。

紛争に巻き込まれ次々に犠牲になる子供たち、しかし状況を理解するにはあまりに幼すぎる子供たち。

「暴力はエスカレートしていくでしょう。」
18日日曜日に、別のイスラエル軍の攻撃で兄弟を殺されたハマディとだけ名乗った男性が語りました。
この場所の多くの人々同様、彼は戦争には倦み疲れていましたが、状況が一層悪くなることを予感していました。
「イスラエルはこんなものでは納得しないでしょう。」
彼はこう語りました。
「もっと、もっと多くの血が流れるでしょう。」


イスラエルが望んでいるのは、ガザ地区からのロケット弾攻撃の全面停止です。

「今日、116発のロケット弾が、イスラエルに向けガザ地区から発射されました。」
イスラエル国防相のスポークスマンであるアビタル・ライボヴィッチ中佐がCNNにこう語りました。
「決して、穏やかな一日だったとは言えません。」

細長い形状をしたガザ地区は面積はワシントン首都特別区ほどの面積があり、170万の人々が暮らしていますが、目に映るのは巨大地震が襲った後の報道のような、破壊された街の様子です。
がれきの山、もはや息をしていない人間の体…
生き残った人々は泣き叫ぶか、そうでなければ虚脱したようになっています。

しかしガザ市内をがれきだらけにしてしまったのは、自然災害ではありません。
この地の住民たちは、もう6日間もイスラエル軍の攻撃が止むことなく続いていると語りました。

辺りが闇に包まれると、人の姿が消え、静かになった通りとは対照的に、着弾するイスラエルの砲弾、そして発射されるロケット弾、双方の轟音が鳴り響きました。


日曜日の爆発で屋根に手のひらほどの穴がいくつも開いた、通りに面した2階建ての家屋では、2人の子供たちとその家族が暮らしていました。
「幼い子供たちがこの場所、そしてここでもがれきの下に埋まっていました。」
子どもたちの叔母にあたる女性がこう言って、コンクリートのがれきの山を指さしました。
「二人子供は父親と一緒の部屋で、このあたりで寝ていたのです。すると突然、家が崩れ落ちました。私の兄は急いで子供たちの下に駆け寄りましたが、この大きながれきの下敷きになっていたのです。」

2歳と4歳の幼児は、そこに変わり果てた姿で埋まっていたと、彼女が語りました。近くにあったがれきは血で赤く染まり、その場にあった部屋はがれきと土砂に埋まっていました。
ここに居て助かったのは父親だけでした。
爆発があった時、下の階に居た22歳の母親は、黒いヒジャブで目以外を覆い隠していました。
「とてもショックです。」
彼女が話しました。
「信じられません。かけがえのない二人のこどもたちが…。もう生きているのが嫌になりました。」

彼女はハンカチで両目を覆い、そして震えていました。


CNNのスタッフが現地に到着した数時間後の午前1時30分頃、すぐ近くでイスラエル軍の空爆が行われました。
行ってみるとかつてイスラエル軍の攻撃で出来きた大きな穴に、ブルドーザーが新たながれきを落とし込んでいました。

通りを2、3本はさんだ向こう側でも、似たような光景が広がっていました。3階建ての屋根が、地面に投げ出されていました。

数メートル先で、緑のTシャツを着た一人の男性が両手で頭を抱えながら、必死に何かを探していました。
彼は事前に警告を受けていたと語りました。
「イスラエル国防軍から電話があったんだ。」
「でも最初は信じられなかった。すると小型のロケット弾が、ここの屋根に命中した。そしてその10分後に、建物が吹き飛ばされたんだ。」

それまでにこの建物の住民は避難していました。
しかし爆発の衝撃で近所に住む15人が負傷したと、彼が語りました。


これに対しイスラエル軍は、双方がロケット弾やミサイルを打ち合っている状況では、どの被害についてどちらに責任があるかなどという事は、はっきりさせられるはずが無いと語っています。
CNNのスタッフは、ガザ地区から発射されたロケット弾が、近くのイスラム教モスクをかすめて飛び去るのを目撃しました。

海外のメディア数社が共同で使用していたビルもまた、イスラエル軍のミサイルの標的になったものと思われます。
目撃者の話では午後3時20分頃、このビルで3度の爆発があり、3階部分から大きな炎が上がりました。

関係者の話では、パレスチナのイスラム聖戦機構の軍広報部の責任者であるラメス・ハーブを含む2人が死亡し、2人の子供たちが負傷しました。

この建物内に居た報道関係者は退去するよう警告を受け、いったんは避難しました。
しかし数時間たって何も起きなかったため、建物に戻ったところで攻撃に遭遇してしまったのです。
この建物が破壊されたのは、18日日曜日でした。


[ガザ地区に関する資料]
陸地面積: 360平方キロまたは138平方マイル
人口: 約170万人
宗教: イスラム教徒(大部分はスンニ派)99.3%、キリスト教徒0.7%
経済: 農業、零細商店、小規模な工場など。
失業: 40パーセント(2010年現在)

http://edition.cnn.com/2012/11/19/world/meast/gaza-scene/index.html?hpt=hp_c3
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自民党の『政策』が公表され『3年以内に全原発の再稼働を決定する』上、憲法改正をして再軍備を行うという『独自色』を打ち出した、と報道されました。

危険なのは現在の社会に閉塞感を抱き、「何でもいから世の中変わってほしい!」と願う若年層が引きずられてしまう事です。
昭和30年代に生まれた私は、成長期にほぼ毎日ベトナム戦争の報道があったため、戦争がどれ程悲惨なものなのかを日々学びながら成長しました。
そして戦争が終わったら終わったで、アメリカでは戦場後遺症に苦しむ人々が多数生まれ、ベトナムではアメリカ軍が散布した枯葉剤のおかげで、多数の奇形児が生まれてしまいました。

しかし今の日本のマスコミは中国や韓国の『脅威』については事細かに報道する一方、世界で実際に行われている戦争の実態を報道することについては、あまり積極的ではありません。
私は【星の金貨】の関係で、毎日世界の主要メディアの報道内容をチェックするのが日課になっていますが、この点が際立った違いになっています。

自民党の『政策』、さらに続けます。
金融緩和を徹底的にやって日本経済を活性化すると言いますが、以前『徹底して金融緩和』した際には、金利の低さに目をつけた海外資本が日本から資金を借り出し、これを使って世界各地でバブルを演出し、100兆円とも言われる資産を作り出しました(水野和夫著『金融帝国大崩壊』)が、日本国内では実業とはかけ離れたマネーゲーム・ブームとなり、実業の下で働く市民生活は改善されず、かえって格差社会の拡大につながった(神谷秀樹著『強欲資本主義 : ウォール街の自爆』)のは、記憶に新しいところです。
その後、このバブルがはじけ、ヨーロッパはその後遺症から立ち直れずにいます。

また例によって『公共投資を積極的にやって』景気の底上げをする、と言っていますが、世界はケインズ流の経済政策によって好景気がもたらされるという、『大きな物語』はすでに終焉してしまっている、と言われています。

さらに法人税の大幅減税により世界の企業を日本に呼び込む、と言っていますが、これなど噴飯ものの最たるもの。
日本は日常の場で英語がほとんど通じないという点だけでも、非常な困難が伴います。
ちなみにアムステルダムに世界のハブ空港があるオランダの人々は、公用語はもちろんオランダ語ですが、アメリカ人、イギリス人相手には英語、ドイツ人相手にはドイツ語を操れる人が国民の半数を超えると言われているのです。
ハード、ソフト、諸条件が揃わなければ世界の企業が日本に進出するなど不可能ですし、進出して来たら来たで、それが大勢の日本人の雇用につながるのでしょうか?そして、中小企業や地場産業の発展につながるのでしょうか?

そして軍備の増強。
日本がそれをやれば、中国などもまた「やり返して」来るでしょう。
結果、中国を相手に軍拡競争などを始めてしまったら、恐ろしい勢いで国費が費やされるのは目に見えています。
アメリカの主力戦車であるM1A2エイブラムズは8億6千万円、日本の自衛隊の90式戦車は約9億円。自衛隊が次期主力戦闘機に予定しているロッキードF35は一機約100億円、ステルス戦闘機一機235億円、ステルス爆撃機に至っては一機3,274億円、こんごう級イージス艦は1,244億円です。
(『兵器価格総覧』 http://www.eurus.dti.ne.jp/~freedom3/weapon-price-sai-axx.htm )

人口13億以上、GDPで追い越され、さらに年率5%以上の経済成長が続く相手と軍拡競争を始めて、どうやって国庫の破たんを防げるのでしょうか?

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[動画『逃げるチャンスも、隠れる場所も無い』アメリカNBCニュース 11月20日]
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【 停戦への願いも空しく、死んでいった人々 】

アメリカNBCニュース 11月21日


イスラエル軍の空爆により死亡した2人の少年の遺体を抱いて、通りを行く人々。彼らの父親もまた、殺された。
11月20日、ガザ市内北部。


ハマスのロケット弾が着弾し、破壊された住居から脱出しようとする男女。イスラエル、ベエルシェバ。


イスラエルの空爆により犠牲になった人々の葬儀に参列する人々。イスラエル軍は20日までの7日間で市内100か所以上の目標に空爆を加えている。11月20日、ガザ市内。


ハマスが発射したロケット弾の着弾に備え、身を伏せるユダヤ教徒の伝統の服装をした男性。11月20日イスラエル、ベエルシェバ郊外。


国連が運営する施設に身を寄せるパレスチナの子供たち。イスラエル軍は空爆の際、子供たちを逃がすよう勧告するリーフレットを空から散布した。11月20日、ガザ市内。


道をゆく、葬列を見守るパレスチナ人の子供たち。11月20日、ガザ市内北部。


ハマスが発射したロケット弾の着弾地点から、子供を抱いて避難させるイスラエル兵。イスラエル、ベエルシェバ市内。


破壊された家の前に立ちつくす、パレスチナの少年。11月20日、ガザ市内。






 

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