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福島第一原発の事故調査、これ以上日本人任せにはできない?!

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所要時間 約 9分

【 福島第一原発事故、アメリカ科学アカデミーが本格調査に着手 】

山口まり / AP / ハフィントン・ポスト 11月27日

アメリカ学アカデミー、ノーマン・ニューライター氏


フクシマの事故を検証すれば、アメリカ国内の原子力発電所の安全性を高めることが出来るのではないかとの思いから、27日火曜日、アメリカの科学者たちが東京で会合しました。
アメリカ科学アカデミーの22名のメンバーによって構成される委員会を率いるノーマン・ニューライター氏は、津波によって引き起こされた福島第一原発の事故と次々に明らかになる被害は、原子力発電の安全性についてあらゆる分野の懸念を引き起こした、と語りました。
「私たちは起きたことすべてについて可能な限りの検証を行い、そこから今後原子力発電の安全性を高めるための教訓を引き出したいと考えています。」
ニューライター氏は技術的問題について討議するための会議の休憩時間、AP通信の取材にこう答えました。

ニューライター氏によれば、委員会は現在原子力関連の政府関係者からの聞き取りを行っており、その後独自の調査を開始する予定であると語りました。
この調査結果は、世界の原子力発電所の安全性を高めるため、役に立つだろと語っています。

2011年3月11日、強力な地震によって引き起こされた津波が福島第一原発に襲いかかり、原子炉冷却装置が破壊され、このために3基の原子炉でメルトダウンが起きました
避難させられた福島県内の100,000人以上の周辺住民は、放射線に対する懸念から、未だに自宅に戻ることが出来ずにいます。

マグニチュード9.0の地震、そして引き続いて起きた津波により、東北地方太平洋岸の19,000以上の人々が死亡、または行方不明になりました。
しかし放射線被ばくによる死亡例は、まだ報告されていません。
「現在ここ日本で起きているあらゆる出来事、損害、人的被害、そして終わらない放射能汚染、その他ありとあらゆることを見て、世界の人々は原子力発電に対し、ますます疑問を抱くようになるでしょう。
そこで私たちは、いかなる場所においても二度とこのような事故を引き起こさないように、世界中の原子力発電所の安全を確保するために役立つ結論を導き出そうとしているのです。」


26日月曜日から3日間の会議で、この委員会では独自に各種の情報や技術的見解を精査するため、日本国内での調査を担当した専門家、福島第一原発を運営してきた東京電力の各職員などからの聞き取り調査を行いました。

同委員会は東京での作業にいったん区切りをつけた後、28日水曜日に福島第一原発の現地を訪れる予定です。

ニューライター氏は『原子力ムラ』として知られる原子力産業界と規制当局の癒着について言及し、このことが日本国民に抜きがたい不信を植えつけたと語りました。
日本国内で行われた調査でもこの点が問題とされ、何より安全を確保することを軽視する姿勢が、今回の危機を引き起こしたとの指摘を行いました。

27日火曜日に行われた聴き取り調査で、原子力規制委員会の委員である更田豊志(ふけたとよし)氏は安全性強化のための対策について検討することの必要性を認めてはいますが、原子力規制委員会の新たな安全基準と放射線被ばくを予防するための基準作りなどで極度に忙しく、手が回りきらないと答えました。
「安全確保を大切にする考え方を学ぶ必要は認めますが、率直に言って現時点では、予算も、時間も、人手も不足しています。」

アメリカ人科学者による報告書は2014年4月までにまとめられ、公表される予定です。
ニューライター氏は同委員会はまだ『調査段階』にあり、これから長い時間をかけて結論を導き出すことになるだろうと語りました。

http://www.huffingtonpost.com/2012/11/27/fukushima-nuclear-accident_n_2198060.html
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アメリカ科学アカデミーという世界的にも名の通った科学者の団体であれば、日本の「健康調査」がそうであったような、結論が先にあって、その証明に向けた証拠集めをする、といった類いの千代宇佐にはならないと思います。
インタビューの中で、余談に類する話が一切無い、という事にもそのことがうかがわれます。

それに比べると、日本側の「調査」は、少しでもこの事故に関心がある人なら、いとも簡単に予想できた答えしか出さなかった、つまりは
「あまり心配する必要性は認められない」
「それほど深刻なものでは無い」
という見え透いた「結論ありきの調査」であった点において、科学者としてお粗末な姿をさらしました。

この記事を書いた山口まりさんが先週、国連の特別調査官が日本側の調査と対策について、この点について厳しく批判したことを伝えていました( http://kobajun.chips.jp/?p=6530 )。

こうした現実に無関心であった、あるいは無関心を装っていた一部政治家が、選挙の公示当日に、福島や宮城で選挙の『第一声を挙げた』ことに、被災した人間の一人として複雑な思いを抱かずにはいられません。

古の聖賢、帝堯(ぎょう)、帝舜(しゅん)、「中国古代の伝説上の帝王、尭と舜。徳をもって理想的な仁政を行ったことで、後世の帝王の模範とされた。」とYahoo辞書にあります。
私が知っているエピソードの一つは、多分堯の方だったと思いますが、以下のようなものです。

黄河の氾濫によって人民が塗炭の苦しみの中にあった時、国王であった堯は、復旧が果たされるまで夜は直接地面の上で寝て、人民の苦しみを片時も忘れないように努めた。

12月4日、福島や宮城を演説の場に選んだ政治家たちにこれに似た気持ちはあったのかどうか?
今度こそ、私たちは見極める必要があると思うのですが…

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【 宇宙からの視線 】

アメリカNBCニュース 12月2日
(写真をクリックして、大きな画像をご覧ください)

この広大な扇状地は、中国西部の崑崙山脈とアルトゥン山脈の間に広がる荒涼とした地域です。
写真の右下から左上に向かって扇型に広がり、やがて砂漠の中に姿を消す鮮やかな青。
もちろん河川です。
写真の右下にある銀色の筋、今は枯れてしまっている川筋でしょうか?
この写真は2002年5月2日、NASAのTERRA衛星が撮影したものです。


2011年7月14日、TERRA衛星が撮影したアメリカ、グランドキャニオンの東側。


『炎を噴き上げる炎』10月14日、NASAのステレオ班が確認した太陽のプラズマ放出。太陽は今、11年周期の活動期の活発期の頂点に近づきつつあり、これから磁気嵐が増えるものと見られています。


『南半球の日食』
2012年11月14日、オーストラリアで観測された日食の様子。


『最後の輝き』
11月6日に欧州南天文台が発表したのは、ケンタウルス座フレミング1第一惑星の写真です。
写真にとらえらているのは、死に絶えようとする惑星がガスを噴射している様子です。
欧州の巨大な望遠鏡がとらえた画像の中心にある、まばゆい光の中には2つの惑星があります。

http://slideshow.nbcnews.com/slideshow/news/month-in-space-november-2012-49996958/






 

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