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【 史上初!発達障害の女性、ミス・アメリカ2013最終選考へ!】

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所要時間 約 11分

モンタナ州代表は少女時代、障害があることを理由にいじめを受けていた女性
「自閉症の人々を目障りなものとして社会の片隅に押し込めるのではなく、社会の一員として普通に付き合って欲しい、それが私の願いです…。」

アメリカNBCニュース 1月10日

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世の中には『トドラー&ティアラ』(物議をかもしている、アメリカの少女のミス・コンテスト番組)の競争を勝ち抜くことに浮身をやつす母子もいますが、これからご紹介するアレクシス・ワインマンの場合、ミス・アメリカ・コンテストへの参加の動機はふと思いついた、それだけでした。
そして彼女は今、自閉症の女性として全米で初めて州の代表に選ばれ、最終選考に臨むことになったのです。

「大人の女性になって、ミス・アメリカのコンテストに参加できるなんて、思ってもいませんでした。自閉症の私には決してできない事だと思っていましたから…。」
モンタナ州カットバンクで暮らす、18歳の女性はこう語りました。
「でも学校を卒業した後、私はこれまでも自分には無理だと考えていた数々のことを、成し遂げてきたんだ、少しはそう思えるようになっていました。」

彼女はモンタナ州の予選に出場して見事州代表に選ばれ、12日土曜日(日本時間13日日曜日午前)に開催されるミス・アメリカを選ぶ選考会に出場する53人の女性の内の一人です。

「ここに到達するまでの道のりは、驚くことばかりの、素晴らしい体験でした。」
彼女はこう語りました。
しかしアレクシスはNBCの取材に、ここに到るまでの過程は決して楽なものでは無く、成長の過程では『つらい事』もたくさんあったと打ち明けました。
「私はなぜ自分が他の人と違うのか、わからなかったのです。私には友だちができませんでした、そしていつもいじめられてばかりいました。」
「私はいつも自分に、こう問いかけていたのです、『なぜ?なぜ?なぜなの?』

『自閉症を語り、自立する会』の「ヒーローになろう!」のポスター

『自閉症を語り、自立する会』の「ヒーローになろう!」のポスター


その答えを彼女は11歳になった時に言い渡されました。
広汎性発達障害と境界型アスペルガー症候群(知的障害・言語障害がない自閉症と診断される場合もある)と診断されたのです。
「11歳でそのことが解ったのは、むしろ遅すぎたぐらいでした。その病名を言い渡された時、私はむしろ救われた気分になったのです。そして私はやり方を学んだのです。学校を卒業するころには、自分が何者であるかを受け入れられるようになっていました。」

そして彼女は、自分には決して出来ないこと考えていたことに、少しずつ挑戦して行きました。
チアリーダー、弁論大会への出場、演劇部への入部、クロスカントリー競技への出場など。
「私は自分にとって居心地の良い場所から、少しずつ外に出て行きました…そして、それまでは一緒にいることが出来なかった人々とも、一緒に行動できるようになりました。」

高校卒業後彼女は、自閉症の人々の会合や各学校を回って講演を行い、自閉症の人々の団体『自閉症を語り、自立する会』や特別養護支援グループの『能力開発の会』などとも親交を深めました。
彼女のミス・アメリカへの挑戦は、自閉症であっても
「社会参加を恐れないで!」
というメッセージなのです。

「成長した私が心から願ったことは、普通に生活したい!という事でした。周りの人たちとごく当たり前に付き合いたい、ただそれだけでした。」
彼女はこう語りました。
「でも自分を振り返ってみて、そうした姿勢を取り続けることは時間の浪費に過ぎないと思ったのです。だって私は『普通』ではないのですから。もし私たちが他の人々は自分たちとは違うという事さえ受け入れることが出来れば、私たちの子供たちにとっても、そして私たち自身にとっても、もっともっと暮らしやすい社会になるはずです。」

『自閉症を語り、自立する会』によれば、現在アメリカ合衆国内には88人に1人の割合で自閉症の子供たちがいて、その数は増加傾向にあります。
自閉症は医学的治療によって回復するものではありません。

アレクシスの願いは、自閉症を人間としての特徴の一つとして、社会が受け入れてくれることです。
「自閉症の人々を目障りなものとして社会の片隅に押し込めるのではなく、社会の一員として普通に付き合って欲しい、それが私の願いです…。健常者と自閉症の人々が互いの存在を認め合うようになれば、そう望んでいます。」

▽ ちょっと違う美少女

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幼いころから「美少女」としての扱いに慣れてきた他の参加者とは異なり、ミス・コンテストのあれこれに対応することは、ミス・モンタナのアレクシスにとっては並大抵の苦労ではありませんでした。
「私はいつもフードを目深にかぶって、顔を隠して歩く女の子でした。化粧も上手なわけではありません。自分を美しく見せようとも思いませんでした、いつもありのままでいただけでした。ですから、コンテストに参加するのは、ものすごく骨が折れるのです。」

彼女がモンタナ州予選に参加した時、彼女の目標は多少でも興味を持った、何か新しいことに挑戦してみることでした。
やってみて、現在彼女は気に入っています。

「着ている洋服が気に入れば、ドレスアップすることは楽しいことだということが解りました。」
アレクシスはこう語りました。
「私はヘアアイロンの使い方を、何か月か前にやっと覚えました。でも、できる髪型は一種類だけです。でも着飾って、自分を美しく見せることが、本当に楽しくなりました。」

しかしコンテストでは歌ったり、ダンスを披露したりしなければなりません。
アレクシスは考えた末、観客を笑わせることにしました。
彼女には、日本で言う漫談、漫才の才能があります。

「私にとってそこに観客がいるという事は、私の芸が楽しめるものかどうかを判断する審査員が満場を占めている、という事に等しいことなの。」
アレクシスはこう語りました。
「私は昔から人を笑わせることが好きなの。」

彼女の日課となっているのは、自分の女性としての美しさに完璧な自信が無いことを再認識することです。
「きっとみんながっかりするに違いないわ。」
モンタナ州予選でのアレクシス

モンタナ州予選でのアレクシス


しかしこれまで社会から隠れるようにして生きてきた女性は今、アメリカでもっともきらびやかな舞台のひとつに立とうとしています。

「もし10年前の私に、ステージの上で何か冗談を言うように薦める人がいたら、私は頭がおかしいんじゃないの、って言い返していたと思うわ。」
「でも今は違う、私はもう10年前の自分じゃないの。」

ミス・アメリカ・コンテストはABC放送で、東部時間1月12日午後9時(日本時間13日午前9時)から中継の予定です。

http://thelook.today.com/_news/2013/01/10/16447581-miss-montana-is-first-autistic-contestant-for-miss-america?lite
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【 動物たちの受難 】

アメリカNBCニュース 1月10日
(写真をクリックすれば、大きな画像をご覧いただけます)

[閉じ込められたしまったシャチの一家]

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11頭のシャチがカナダの湾内でわずかな氷の隙間に閉じ込められ、脱出できなくなっているとして、近くの村の村長が助けを求めています。

1月9日水曜日朝カナダ北西部のハドソン湾で、近くを通りかかった猟師がオルカの別名でも知られる一群のシャチを見つけました。
人口1,800人のケベック州イヌクジュアク村の村長ペター・イナックパック氏は、このシャチについて、2頭は体が大きく大人と見られるが、残る9頭はもっと体が小さいと語っています。別の目撃者はシャチは12頭いると語っています。

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続報 : この後、シャチは解放されたと、イナックパック村長が伝えてきました。

[角を狙われるインドサイ]

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辺り一面に霧が立ち込める早朝、背丈の高い草の間から恐竜と同じ顔をした、世界で最も大きな生き物のひとつが姿を現しました。
彼らは数百万年の間、その頭に立派に角があるばかりに、厳しい環境を生き抜いてこなければなりませんでした。
象の背中に乗った見物客がそっと近づき、その大きな生き物は警戒のため息を殺していましたが、やがて警戒を解いて、朝食に取りかりました。

ここはインドのカジランガ地区、約2,200頭のインドサイを守るための世界で最も警戒が厳重な野生動物保護区です。
しかしレンジャーたちが、密猟者は見つけ次第射殺することを許されている、『カジランガ要塞』と呼ばれるこの場所ですら、近より高価な漢方薬の材料として珍重され、需要が高まるインドサイの角を手に入れようと、周囲を密猟者たちがすきを窺っているのです。
2012年には少なくとも18頭のインドサイが、カジランガ地区の周辺で密猟者の手に落ちました。
殺されたのが10頭だった2011年と比べ、その数は増えているのです。

カジランガ国立公園の一角インドサイ。

カジランガ国立公園の一角インドサイ。


親を密猟者に殺され、保護された生後2ヶ月半のこどものサイ。

親を密猟者に殺され、保護された生後2ヶ月半のこどものサイ。


動物保護レンジャーの近くで水浴びをする一角インドサイ。

動物保護レンジャーの近くで水浴びをする一角インドサイ。








 

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