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【 考えさせられる空撮風景 】日本の津波地帯

読了までの目安時間:約 8分

〈 仙台市からレポート 〉

アメリカCBSニュース 2011年11月18日
(写真1)宮城県南三陸町の空撮風景

津波でぼろぼろにされた日本の東北地方の沿岸部の上空1,000フィート(300メートル)からの眺めは、事態の著しい前進を感じさせます。
ほとんどの瓦礫、めちゃくちゃになった車、散乱していた破片などはきれいに片づけられました。
しかしながら11月18日、AP通信の記者を乗せたヘリコプターからの眺めは、3月11日に津波が多発する地域で発生したマグニチュード9.0の地震が引き起こした大災害から8カ月が経っても、復興の兆しをほとんど感じさせません。

かつてはにぎわっていた町の後に残されている灰色の荒涼とした空間は、これから先復興を成し遂げるためには、 どれほどの仕事をこなさなければならないかを思い起こさせます。

地上では、一向に実現しない行政の復興プランに対し、被災地を取り囲むようにずらっと並んだ仮設住宅の中で、 人々がいらだちを募らせています。
人々は生活を建て直すことを切望していますが、それをどうやって実現したら良いのか、いまだにわかりません。
「私はできるだけ早くここを引き払って、私たち自身の家に引っ越したいのです。でも行政も金融機関も、そう簡単に手を貸してくれそうにはありません。」
仙台市に隣接する名取市の住人で、現在は彼女の母、兄弟、祖母とお気に入りの犬セブンと、仮設住宅で一つ屋根の下に暮らす沼倉ユキさん36歳はこう語りました。
「本当にお先真っ暗です。」

日本の野田政権は、復興のため今後5年間で少なくとも18兆円の予算をつぎ込む予定ですが、このうち6兆円について議会の承認を得ました。
そしてこれまで震災で被害を受けた7つの県で、約52,500戸の需要に対し51,886戸の仮設住宅を建設しました。
結局、復興のためのプラン作りは各地方の首長任せとなりました。しかし、日本政府からの援助の範囲と時期に関するあいまいさが、各自治体の対応をして慎重にさせています。
各市町村はより長期的な復興計画を打ち出すようになりました。これらは住民の声を取り入れ、将来再び起きる津波の襲来に対し、より効果的に市町村を守るプランを含んでいます。

これらの市町村ではこの120年間に4回の津波の襲来があり、いずれ再び津波が襲うことへの恐れから、多くの人が低い土地に町を再建することを嫌っています。
今回の災害で町の建物の7割を失った漁業の町、南三陸町は町を取り囲む山地を削ってでも、より高い場所に住む場所を建設しようとしています。
そして可能であれば港に隣接する商業地区 - 町の産業の中心部の地盤のかさ上げ工事を実施したいと考えています。
さらに、将来津波が襲っても住民が安全に避難できるよう、避難路の拡幅工事と高所避難所の建設を予定しています。

(写真2)宮城県南三陸町の骨組みだけになった旧災害対策センターの前で、犠牲になった人々の冥福を祈る訪問者たち

こうした南三陸町の復興計画は10年を要することになります。
人口の減少と高齢化に直面し、町は観光誘致と新たなビジネスを立ち上げることで、経済を復活させようとしてい ます。
町が直面する現時点での最大の課題は、長い期間を必要とする復興計画と、壊れた家の修復をしたい、早く職に戻りたいという住民の要求との、両者のバランスを取ることである、と社会基盤学専攻の福井恒明東京大学教授が語ります。教授はさらに多くの臨海地区を抱える気仙沼市の、復興計画策定に協力しています。
「今回の災害規模は沿岸部全域に及んでおり、とてつもない規模であることは確かです。私たち専門家ですら、これまで直面させられたことが無い程のものです。」

公式の発表によれば、今回の災害で15,839名が死亡、3,647名が行方不明となっています。
行方不明者がこれほど多いのは、遺体が確認された場合のみ死亡と認定されるからです。

さらに南では、津波が福島第一原子力発電所を襲い、核危機が引き起こされました。その結果約100,000の人々が自宅から避難を余儀なくされました。
彼らは、いつ自宅に戻ることができるのか、全くわからない状況です。

約2,300万トンに上るすべたてのがれきの処分が、もう一つの大きな頭痛のたねです。大部分が街の中からは取り除かれましたが、がれきの完全な処分にはさらに2年6カ月の月日が必要になると、行政側は見積もっています。
膨大な量の瓦礫が木材、金属、有害廃棄物、その他に細かく選別され、仙台空港近くの名取市内の平らな場所に積み上げられています。
金曜日、何十台ものクレーンやバックホウが動き回り、待機しているダンプカーにそれらを積み込みました。
一部のものはリサイクルされます。たとえばコンクリートは細かく砕かれ道路舗装の敷石として利用されることになる、と環境省の担当者は語ります。
残りは埋め立てられたり、焼却処分されますが、県の焼却処分場の処理能力をはるかに上回る量であり、県は他の自治体に救援を求めています。

重機が忙しく動き回る場所からいくらも離れていない場所で、津波で名取市内の家を失ってしまった75歳の斎やえこさんは、仮設住宅が作る日陰で将来のことを心配しています。
「知り合いはみんな散り散りになってしまいました。もしこの場所からも出て行かなければならなくなってしまったら、もうどうしていいかわかりません。」

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【 アルプス上空に舞い上がる 】

アメリカABCニュース 11月25日

イヴ・ロッシー、別名『ジェットマン』は、2機のアルバトロスL-39Cとともに曲技飛行を行うため、スイス・アルプス上空へ舞い上がりました。

ロッシーは2006年11月に飛行家として世界で初めて、ジェット推進機による飛行を成し遂げました。ジェット推進機で飛行した人間は、今のところ彼だけです。
開発に着手して10年、ロッシーは15の試作機を制作した後、4種類のエンジンを組み合わせた飛行翼を作成、これを使って5分40秒の飛行に成功しました。

2008年5月、52歳になった彼は初めてメディアを前に、スイス・アルプスの公式フライトを成功させました。

さらに2008年9月には、彼の英仏海峡飛行の様子が世界165カ国に中継されました。この時の飛行時間は13分でした。

それ以来、ロッシーは2機のボーイング・ステアマン複葉機とともにブライトリング・エアウォーカー(飛行機の曲乗りチーム)と空中パフォーマンスを行ったり、熱気球の周りを回ったり、グランドキャニオンの上を突っ走ったりしているのです。

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