星の金貨プロジェクト

星の金貨 東日本大震災や音楽、語学、ゴルフについて語るブログです。

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グリーンの命を救ってください

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所要時間 約 10分

 - 宮城県富谷カントリークラブのグリーンの惨状を目の当たりにして - 



『森は生きている』という本があります。

一時期大変なブームになりましたが、残念ながら私はまだ読んでいません。

その本を読むべき年齢の頃、多分私はアガサ・クリスティやコナン・ドイル、あるいはマーク・トゥウェインに夢中になっていたからかもしれません。

ただ、『森は生きている』という言葉自体に非常に心惹かれたことを覚えています。

私が少年期を過ごした1960年代は、森や草花はまだ単なる『モノ』として扱われる傾向にあり、現代のように草木1本1本に命が宿っているというような考え方は一般的なものではありませんでした。

それが1970年代、ジョン・レノンのような人があらゆる分野に登場し、草花はもちろん、地球という私たちが暮らすこの星自体『生きている』『呼吸している』という考え方に人類はやっと到達したのです。

以来、意味もなく自然や生きている物を傷つけることは『罪悪』とされるようになり、やがて人間と自然が『共生する』という言葉も生まれました。

水俣病やイタイイタイ病など悲惨な公害病をリアルタイムで観てきた私としては、本当に良い時代になったと感じています。

皆さんは今、どんな『共生』をされていますか?

私はとりあえず、身の回りにある命を大切にしたいと考えています。

自分の子供たちが成人し独立した今は、庭に現れて食べ物をねだる野良猫を捕獲して動物病院に連れて行き、去勢避妊の手術をしてもらい家猫として可愛がっています。

同じく庭に現れる野鳥には餌の少ない時期、それぞれの好物を餌台に載せて飢えないようにしています。

猫の散歩とトイレ掃除を終えてやれやれと思っていると、今度はスズメたちが餌台の上に来て「何もないんですけど?」みたいに屋内にいる私に視線を投げて来ます。

「何だよ、今まさに一息つこうとしていたところなのに…」と苦々しく思ったりもしますが、クチバシの黄色い雛が親に餌をねだる様子を見てしまえば、これはもう腰を上げないわけにはいきません。

「はいはい、今やります…」

と、ホームセンターで買って来た小鳥用の餌を餌台にたっぷりと乗せます。

広くもない我が家の庭には、妻が植えたムラサキシキブの株があります。

秋になると長く伸びた枝に、鮮やかな紫色の小さな実をたくさんつけます。

これは冬に渡ってくるジョウビタキが食べるものに困らないよう植えているものです。

12月になると毎朝つがいのジョウビタキがやって来て、庭のムラサキシキブの実を無心に食べています。

近くには野鳥が好むウメモドキも赤い実をつけるのですが、ムラサキシキブの実以外は食べる様子がありません。

どうやら庭のムラサキシキブは、つがいのジョウビタキの生命線のようです。

ちょうど今、ムラサキシキブは枝をいっぱいに伸ばしていますが、困るのは『木の下闇』と言われる枝の陰に蚊が群れをなしていることです。

我が家の飼い猫は元は野良、とにかく外に出たがるのでリードをつけて自宅の敷地内を『散歩』させていますが、猫は犬と違い人間と一緒に道路をちゃんと歩いてなんかくれません。

物陰に潜り込んで匂いを嗅ぎまわり、日陰にゴロンとなって辺りの様子を伺うだけ…

庭でリードを持って脇に立っているだけの私は、場所によっては蚊に刺されまくりです。

一昨日は足だけで12箇所蚊に刺されました。

「ムラサキシキブの邪魔な枝、全部切り払ってしまおうか?!」

と思うのですが、冬食べ物がなくて途方に暮れるジョウビタキの姿が目に浮かび、そんなこともできません。

幸い昭和30年代40年代に幼少期を過ごした私は子供時代散々ヤブ蚊に刺されまくっていたので、今でも蚊に刺されても2-3時間すれば跡も残りません。

「かゆいだけなら、自分が我慢しようか…」

広大無辺の宇宙にあって、塵芥(ちりあくた)に等しい一人の人間の一生…

そんな塵芥のような私の人生の中に現れ出会うことができた無数の小さな命。

さすがに蚊なんかは瞬殺ですが、身の回りにある小さな命は生物界で最も力がある人間が守ってやるべきだろう、と思っています。

ちょっと話が変わります。

私の主要な趣味のひとつはゴルフです。

一部には「金持ちの道楽等々」の批判もあるようですが、私は金銭的に余裕があるからゴルフをしているわけではなく、常に自分の弱さ愚かさと対峙しつつ、それを克服することで喜びが得られるという独自のイディオムに惹かれているから、というのが大きな理由の一つです。

そのゴルフ場は実際にその場に立つと分かりますが、自然界の一部分を大きく切り取って専有スペースを確保する一方、自然と共生しなければ存続することはできない、という性格を持っています。

そのゴルフ場で『最重要』というべき場所が、グリーン。

最終目的地である直径12インチのホールにパターを使ってボールを転がし入れる場所です。

私はどうしてもこの芝が実に綺麗に貼られ、刈り揃えられたグリーンが生きているような気がしています。

ラウンド中は他のプレーヤーがボールを着地させて開けた穴 - ディポットを見ると

「かわいそうに…」とつぶやいてしまいます。

なので目に入った場合は必ず修復し、「ちゃんと治したからね - お返しにおいらが3パットしないよう見守ってね。」とひとりであらぬやり取りをしています。

グリーンの芝はゴルフ場全体の中でも入念に芝の手入れが行われ、その形状や芝の状態はゴルフ場そのものの性格を決定すると言っても過言ではありません。

マスターズの開催地であるアメリカ合衆国ジョージア州のオーガスタ・ゴルフクラブについて、「鏡のように早いグリーン」ということがまず最初に言われます。

毎年のマスターズのテレビ中継では、この18箇所あるグリーン上の戦いが中心に放映され、優勝選手はそのスピーチを必ず「まず最初にこのような素晴らしいグリーンとコースを整備してくださったゴルフ場スタッフの皆さんに心からの感謝を申し上げます。」というフレーズで始めることが通例のようになっています。

それだけゴルフ場にとっては『命脈』とも言えるグリーン。

しかし2023年の夏、異常な暑さのせいでゴルフ場のグリーンは大変なことになっています。

私が暮らす仙台市とその周辺でも異常な高温が続いた上、極端に少ない降雨量により『芝が焼け』てしまいました。

私も先日会員になっている宮城県富谷市(仙台市の北隣り)にある富谷カントリークラブをラウンドし、その惨状を目の当たりにしました。

芝が焼けるとは『枯れる』を通り越し、真っ黒になり、まるで溶けてしまったように『植物としての形状』を失ってしまう状態を言うようです。

そういえば我が家の庭のあちこちに半ば自生しているシソの葉も、あちこち黒くなっており、こんな状態は初めて見ました。

2023年の夏は全国各地で『観測史上最高』と言われる高温が観測され、それが何日も続き、その連続日数も『観測史上最高』という状態が続く異常事態です。

こうした状況を受け、様々な分野の方々が自分が大切にするものを異常な暑さから守るため奮闘しています。

特に動物や植物など、自然と密接に関わる『命』を守ろうとする取り組みは本当に大変だと思います。

でもどんな動植物よりも強い立場にいる人間は、守る取り組みを先頭に立って進めなければならないはずです。

先にゴルフ場は「自然を大きく切り取って」人間が作り、それを占有していると書きました。

切り取って占有した以上、そこにある命を大切にすることは人間にとっての責務です。

責務である以上、良心を持って懸命の取り組みをしなければなりません。

それを誠実に行い普段の夏と変わらぬコンディションを実現しているゴルフ場もあれば、「これが一流と言われるゴルフコースのグリーンなのか?!」と絶句するような状態になってしまっているところもあります。

普段からゴルフ場のグリーンは生き物だと考えている私は、現在の富谷カントリークラブなどのグリーンの惨状に心を痛めずにはいられません。

こうなってしまった原因について様々な『事情や背景』について釈明したいとお考えになる関係者がおられるかもしれません。

しかしこのグリーンの惨状は『危機的状況』に他なりません。

『危機』に遭遇してしまったら、当事者がするべきことは決まっています。

そしてそれは時間との戦いでもあります。

徒らに時間を空費する行為は無能を通り越しています。

どうぞ1日も早く、私が愛してやまないゴルフ場のグリーンの救済をお願いいたします。

ガン、糖尿病、心臓病の死亡リスクを減らすには?!

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所要時間 約 6分



本格的ガーデニング、腹筋運動、ヨガなどの週30分の活動は、様々な原因で死亡するリスクを5分の1減らす
成人の場合、少なくとも週に2日、体中の主要な筋肉を使った運動をしよう!

 

アンドリュー・グレゴリー / ガーディアン 2022年2月28日

 

世界各所で30年以上に渡り続けられてきた研究により、新たな結論が得られたことが明らかにされました。
毎週筋力トレーニング、腕立て伏せ、本格的なガーデニングなどの30分間の筋力を強化する活動が、様々な要因により死亡するリスクを5分の1低下させることに貢献することがわかったのです。

主に骨や筋肉の健康に役立つという理由で、健康に関するガイドラインは筋力を強化する活動を推奨しています。
これまでの研究は死亡リスクを低下させることとの関連性を指摘してはいたものの、具体的にどの程度の『運動量』が最も適したものであるかは明らかにしていませんでした。
この点を明らかにするため、日本の研究者が健康上重大な問題のない成人について最低でも2年以上観察を続けた人々のデータベースを構築しました。
最終的な分析には16項目の調査結果が含まれ、その研究結果が初めて公表されたのは2012年のことでした。
これらの調査のほとんどは米国で実施されましたが、部分的に英国、スコットランド、オーストラリア、日本でも実施されました。
最も長期間にわたる観察は25年続きました。
分析によると、毎週30分〜60分の筋力強化活動は、すべての原因、および心臓病や癌による死亡のリスクが10%〜20%程度低くなることに貢献していました。
この結果はBritish Journal of Sports Medicine誌上に掲載されました。

調査結果は有酸素運動とは無関係です。
さらに分析によれば結果はほとんどの場合グラフ上Jの字型の曲線を示し、週に1時間を超える筋肉強化を行っても死亡リスクをさらに低下させたという結論には結びつきませんでした。

英国保健省のガイドラインによれば、筋肉強化活動には次のようなものが含まれます。
重い買い物袋の持ち運び、ヨガ、ピラティス・メソッド、太極拳、ウェイトリフティング、レジスタンスバンド・エクソサイズ、腕立て伏せや腹筋運動などの自分の体重を使ったエクササイズ、本格的ガーデニングなどがあります。
日常的な作業としてはシャベルを使ったり土を掘り起こしたり、車椅子を動かしたり、子供を持ち上げて運ぶなどの作業があります。
ノースメルボルン・フットボールクラブAFLWチームの研究者、健康コーチ、理学療法士であるメリッサ・ハバフィールドは、アスリートから慢性腰痛に苦しむ人々まで、すべての人にブリッジポーズを勧めると述べています。

成人の場合は少なくとも週に2日、体全部の主要な筋肉群を動かす筋力トレーニングを行うと同時に、週に少なくとも150分前後の中程度の運動を行うことがすすめられています。
研究者たちはこの両方を習慣化すれば、健康上最も多くの利益を享受できることを確認しました。

この分析にはテーマごとに約4,000人から480,000人の被験者が参加し、年齢も18歳から97歳の幅広くなっています。
研究者たちによれば、筋肉の強化は心臓病、癌、糖尿病など様々な原因による死亡率を10パーセントから17パーセント低下させます。
このような10%から20%の間の死亡率の低下は、筋力を強化する活動を1週間あたり30分から60分行なった場合に確認できました。
糖尿病ではグラフ上L字型の関連性が示され、1週間あたり最大60分の筋力強化活動によって死亡リスクが大幅に減少、ただしそれ以上の運動量に対しては効果は徐々に減少しました。

筋肉強化と有酸素運動を組み合わせた場合には、効果はさらに大きくなりました。
これら2つのタイプの活動(運動)を組み合わせると、あらゆる原因による死亡リスクの低下がさらに大きくなり、特に心臓病と癌において研究対象ごとにそれぞれ40%、46%、28%と死亡率の著しい低下が見られました。

一方でこの研究を行なった人々は、自らの研究結果について限界があることも認めました。
その主なものは、それぞれのテーマごとにまだほんの数件の研究データしか蓄積されていないということです。
「利用可能なデータが限られていることを考慮すると、研究結果の確実性を高めるためには、各種の集団ごとにテーマを決めて研究を行うなど、専門性の高い研究が必要です。」

https://www.theguardian.com/society/2022/feb/28/muscle-strengthening-lowers-risk-of-death-from-all-causes-study-shows

インスタントラーメンやカップ麺を食べた後、あなたの胃の中はどうなっている?

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所要時間 約 5分

NEWS18(翻訳 : あおい薬品 小林順一)



インスタントラーメンやカップ麺は、子供たちが大好きな食べ物の1つであり、何も準備ができていないのにすぐに食事を用意しなければならない時などとても重宝します。

しかし、インスタントラーメンを食べるとあなたの体がどうなるか知っていますか?

米国マサチューセッツ総合病院の消化器病専門医であるブラッデン・クオ博士が行った調査では、インスタントラーメンと自家製の生麺を1日おきに摂取するように依頼された被験者の胃の中に、カプセル型のピルカメラを送り込んで実験が行われました。
クオ博士は、自家製ラーメンは1〜2時間程度の短時間のうちに消化される一方、インスタントラーメンの類は、消化が始まってから数時間経っても形が壊れず、ほとんどそしゃくしたときのままの状態で胃の中に消化されずに残っていることを確認しました。

今回の調査でさらに驚いたのは、胃が懸命に前後左右に動いてインスタントラーメンを消化または分解しようとしていたことです。
この背後にいる犯人は、インスタントラーメンに含まれる防腐剤であることが確認されました。
ブラッデン・クオ博士は次のように述べています。
「2時間、あるいは4時間が経過した時点でも、胃の中のインスタントラーメンのそれぞれの大きさは自家製のラーメンよりもはるかに大きいか、またはそのままの形で残っていました。これは消化の過程で問題を引き起こすことになります。」

FDA(米国食品医薬品局)によると、インスタントラーメンに使われている主な防腐剤はターシャリーブチルヒドロキノン(TBHQ)であり、長期間にわたって日常的に食べると病気を引き起こし、臓器を傷め、腫瘍や癌のリスクを高める可能性があります。
TBHQは香水にも使用されています。

TBHQに加え、インスタントラーメンにはお湯で調理しても食感を維持するためにプロピレングリコールは使用されています。プロピレングリコールは湿潤作用、保潤作用、保存作用、乳化作用などを利用した溶剤であり、タバコ製品にも使用されています。

さらにほとんどのインスタントラーメンまたはカップヌードルは、ビスフェノールA(BPA)を含むパッケージで提供されます。
ビスフェノールA(BPA)は、これらのインスタントラーメンをカップ自体で熱湯を加えて調理することにより体内に入ります。
BPAはあなたの新陳代謝を破壊する可能性があります。

これらの合成化学物質とは別にインスタントラーメンやカップヌードルには、ナトリウム、コーンシロップ、パーム油、グルタミン酸ナトリウム(MSG)が含まれ、それぞれが異なる副作用を持っています。

これだけの根拠があれば、あなたのキッチンスにはインスタントラーメンやカップヌードルを置かないようにするのに理由として十分なはずです。
あなたの愛する家族に不健康を与えないでください。
もし家族に麺好きがいるなら、インスタントラーメンの代わりにその日に麺打ちした自家製ラーメンを食べに行きましょう!

 

https://www.news18.com/news/indiwo/food-indiwo-this-happens-to-your-body-when-you-eat-instant-noodles-1597503.html

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この記事の最終校正日時は2017年12月5日になっていますので、それほど新しいとは言えませんが、書かれている内容はほぼすべて初めて認識するものでした。
かつてに比べるとインスタントラーメンやカップヌードルの類を食べる機会はよほど減りましたが、たまに「食べたいかな?」と思うことがあり、我が家の食品庫にも1個か2個は置いてあります。
しかし60歳を過ぎた今、食べた後はなんとなく体が調子が悪くなることを覚悟した上で食べなきゃないな、とは思っていました。
そして実際、胃腸はもちろん全身に倦怠感が広がったわけですが、今回この記事を訳してみて、『なんとなく体が調子が悪くなる』程度では済んでいなかったのだ、ということをあらためて認識させられました。

高齢化が進む社会、せめて自分は体の中を『汚してしまう』食品の摂取は避けたいと思ってきました。

また一つ、『食べても良い食品』が減ってしまうのは残念ですが、最後の瞬間まで自分の足で歩き続けたいという願望を現実のものにするためには耐えなければならないこともたくさんあるのは道理というべきかもしれません。

ズバリ、新型コロナへの感染・重症化を防ぐ栄養素はあるのか?

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所要時間 約 13分



 

ルイーザ・ライト/ドイチェヴェレ 2021年6月15日

 

新型コロナウイルスが世界で猛威をふるい続けている間、食生活に関するたくさんのアドバイスが行われてきました。
しかし、単刀直入に新型コロナへの感染・発症や重症化を防ぐのに役立つ食品とは何なのでしょうか?



▽ さまざまな栄養素を野菜や果物から

健康な免疫システムを機能させるために必要なのは、果物と野菜だけではありません。
私たちの食べ物の選択は、私たちの体の健康と機能、そして私たちの免疫システムに直接的な影響を及ぼします。
コロナウイルスがまだ流行している中で、人々は深刻な新型コロナウイルスへの感染から身を守るため、自宅でできることは何かということを知りたがっています。

答えは健康的な免疫システムをサポートする栄養価の高い食品を食べること、それがもっとも大切なことだと言えるでしょう。

科学者たちは、一人ひとりの食生活と新型コロナウイルス感染との関連を調べ始めています。
彼らが主張している主要なポイント、その1つに健康な体と免疫システムを維持するためにさまざまな栄養素が必要であるということがあります。
「新型コロナウイルスへの感染から人々を守るため、それ1種類だけで魔法の弾丸として機能するような栄養素はありません。」
英国のサウサンプトン大学の栄養免疫学者であるフィリップ・カルダー教授がこう述べています。



▽ 最も大切なのは健康な免疫機能の維持
- 食事は究極の手段ではないが、大切な要素 -

5月にBMJメディカルジャーナルに掲載されたフランス、ドイツ、イタリア、スペイン、英国、米国の合計2,884人の医療従事者が参加して行った研究によれば、植物ベースの食事とペスカタリアニズムの食事(主に植物ベースの食材に加えて魚介類を食べる食事)をとった人々は、こうした食事療法に従わなかった人々よりも、中等度から重度の新型コロナウイルスの感染症を発症する確率が低かったことが明らかです。

「植物ベースの食事」をしている人の場合、中等度から重度の新型コロナウイルスの感染症を発症する確率は73%も低く、「植物ベースの食事またはペスカタリアニズムの食事」を食べていると報告した人の場合、確率は普通食の人々と比較して59%低くなりました。


低炭水化物、高タンパク質の食事をしている人は、植物ベースの食事をしている人と比較し、中等度から重度の新型コロナウイルスの感染症にかかる可能性が3倍高くなっていました。

科学者は年齢、性別、民族性、専門分野、肥満度指数、病状、および喫煙や運動などのライフスタイル要因も加味していましたが、研究対象にはいくつかの制限事項がありました。
参加者の70%以上が男性で、95%が医師でした。
この研究では、ストレスや睡眠などの他の影響要因は考慮されていません。

「人々の免疫システムに影響を与えるものはたくさんあり、食事はそのうちの1つにすぎません」とカルダー氏は述べています。
「食事は大切な要素ではありますが、究極の手段ではありません。」

この研究における568件の新型コロナウイルス症例のうち、PCRまたは抗体検査が陽性であったのは298件のみでした。
残りの症例では、新型コロナウイルス特有の症状のみが確認されていました。
研究が陽性の結果が出た人だけに限定された場合、それぞれの数値は上記の主要な結果と同じでしたが、被験者の数が少なくなったため、もはや有意ではありませんでした。

研究者たちは、各医療従事者がどの程度の感染状況下にあったのか参加者をスクリーニングしましたが、ひとりひとり正確に確認することはできませんでした。



▽ 必要な食べ物

これからご紹介する研究結果はすべての場合に当てはまるわけではありませんが、その内容は世界保健機関(WHO)が私たちが食べることを推奨している食品の内容とある程度一致しています。
人間は微量栄養素と多量栄養素の両方を必要としており、そのほとんどは植物及び植物を原料とした食品に含まれています。

微量栄養素には、私たちの体をスムーズに動かし、免疫システムを強力に保つために不可欠なビタミンやミネラルが含まれています。

多量栄養素は、私たちの身体機能を維持し、一日を無事に過ごすためのエネルギーを与えてくれます。
多量栄養素は大きく3つのグループに分けることができます:炭水化物、タンパク質および脂肪です。

WHOは、さまざまな果物や野菜、マメ科植物(レンズ豆、ひよこ豆、豆、エンドウ豆など)、ナッツ、全粒穀物(玄米、オート麦、キビ、トウモロコシなど)に加え、合わせて動物性食品を加えた食事をとることを推奨しています。



健康でいるためには毎日少なくとも合計400グラムの果物と野菜を食べるべきです。
じゃがいも、さつまいも、キャッサバなどのでんぷん質の根菜は健康維持に効果がありますが、400グラムの中には含めません。

何を食べないかということも大切です。
砂糖の摂取量は1日12ティースプーンを超えてはなりませんが、健康増進のためには6杯以内に留めるのが理想的です。
これには、食べ物や飲み物に加えられるすべての砂糖だけでなく、蜂蜜、フルーツジュース、シロップなどの食品に当然ながら含まれている砂糖も該当します。
とりあえず果物や野菜に含まれる砂糖はカウントしないことにします。

塩分摂取量は、1日約小さじ1杯に制限する必要があります。

そして新型コロナウイルスCOVID-19に感染した際、重症化を防ぐのに貢献する可能性のある栄養因子の1つが、オメガ3脂肪酸です。
人間が必要とする脂肪は主にALA、DHAおよびEPAの3種類です。



ALAは主に、チア、亜麻、カノーラオイルなどの植物油や種子に含まれています。
DHAとEPAは、魚と一部の海藻類にのみ含まれています。

菜食主義者や完全菜食主義者は、このギャップを埋めるために藻類から作られたサプリメントを摂取しても良いでしょう。
魚は藻類を食べるため、結果的に体内に豊富な量のオメガ -3を蓄えています。

オメガ -3が新型コロナウイルスCOVID-19の感染患者の経過を良好な結果に導く重要な役割を果たす可能性があることを、イランの研究者が初めて確認しました。

2021年3月にJournalof Translational Medicineに発表されたランダム化比較試験の結果は、入院後2週間、400ミリグラムのEPAと200ミリグラムのDHAを含む1,000ミリグラムのオメガ -3サプリメントを服用した新型コロナウイルス重症患者がどうなったかを示しました。
オメガ -3サプリメントを服用しなかった重症患者の生存率3%と比較して、服用した重症者の1ヶ月後の生存率は21%でした。
単純比較で生存率は7倍です。
また、重症患者の呼吸機能と腎機能のいくつかのマーカーの数値を改善しましたが、こうした効果についてはさらなる研究を行う必要があると著者自ら記しています。



▽ 大切なのは腸の健康

あなたが食事をすれば、バクテリアの集まりであるマイクロバイオームだけでなく、人間の体内で共存している真菌、寄生虫、ウイルスも食べることになります。
これらの微生物はほとんど腸内に存在しています。
英国マンチェスター大学の免疫学者であるシーナ・クラックシャンク教授は、次のように述べています。
マイクロビオームは、腸の内側を覆う細胞を強化し、侵入する細菌から腸を守ることで、細菌から私たちの身体を強力に守っています。

あなたの食事の内容は、あなたの結腸にどんな種類の微生物がすみつくのかを決定する重要な役割を持っています。
難消化性澱粉などの繊維(たとえば、調理された後に冷やしたジャガイモ、米、豆、レンズ豆)は、腸内の善玉菌を増やし活性化させるのに役立ちます。
プロバイオティクス食品は生きた有益なバクテリアを含み、その働きを助けることができます。
ケフィア、活性培養ヨーグルト、キムチ、味噌、ザワークラウト、漬物、テンペ(ゆでた大豆を「こうじ」の一種、テンペ菌で発酵させた食品)、紅茶キノコなどの発酵食品が含まれます。

これらの食品は腸を健康に保つのに役立ち、新型コロナウイルスCOVID-19との戦いにおいて、私たちの体内の免疫システムをサポートするのです。

https://www.dw.com/en/what-foods-help-prevent-a-severe-course-of-covid/a-57897360
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[解説]あおい薬品 管理薬剤師 小林裕見子

この記事を読んでわかること、それは野菜中心の食事をとり、たんぱく質は動物性、植物性どちらかにかたよる事なくバランスよくとることを勧めています。

さて記事中に出てくるオメガ3の油は普段の食事の中でなかなか摂りにくい栄養素の一つです。
そこでお勧めするのが、亜麻仁油かシソ油を一日ティースプーンで一杯摂るようにすること。
私たちの体をスムーズに動かし、免疫システムを強力に保つために不可欠なビタミンやミネラルは、海藻類や魚介類に含まれる微量栄養素です。
もちろん、体の免疫細胞の70%が集中している腸もベストな状態にしなければなりません。
そのためにも微量栄養素は大切なのです。

では、具体的にどんな食品が良いのでしょうか?
発酵食品(みそや漬物、納豆など)は腸内のコンディションを整え、食物繊維は腸内の善玉菌を増やし活性化させるのに役立ちます。

細菌やウイルスと闘う私たちの体内の免疫システムをサポートするのは食事からとれる栄養です。

あおい薬品については、現時点ではGoogleでの検索をお願いしています。

https://www.google.co.jp/search?q=%E3%81%82%E3%81%8A%E3%81%84%E8%96%AC%E5%93%81&sxsrf=ALeKk02zo0-UXD7BX31__iAxPD--5Mxk7A%3A1625117889498&source=hp&ei=wVTdYPauG7GVr7wPlJqugA0&iflsig=AINFCbYAAAAAYN1i0XQYMlOyJD6LISjol0tF-DwT1WOZ&oq=%E3%81%82%E3%81%8A%E3%81%84%E8%96%AC%E5%93%81&gs_lcp=Cgdnd3Mtd2l6EAMyBAgjECcyBAgjECcyBggAEAQQJTIGCAAQBBAlMgYIABAEECUyBggAEAQQJTIGCAAQBBAlMgYIABAEECU6CggAELEDEIMBEAQ6BwgAELEDEAQ6BAgAEAQ6BggAEAQQA1CzEliTImCNPmgBcAB4AYAB5wGIAekIkgEFMC40LjKYAQCgAQGqAQdnd3Mtd2l6&sclient=gws-wiz&ved=0ahUKEwi2k5P0k8HxAhWxyosBHRSNC9AQ4dUDCAk&uact=5

新型コロナウイルス:ワクチン開発、最初に成功するのは誰なのか?《後編》

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所要時間 約 9分

同じワクチンを世界中の国々が同時に必要とする!懸念される物流パニック
ワクチンの無料接種を公約したトランプ、しかし無保険の貧しいアメリカ人には請求書?なぜ?
新型コロナ・ワクチン開発、最初に医療従事者全員へのワクチン投与を目指している世界協定
ワクチンだけが解決策ではない、すべての面の対策が必要



ドミニク・ベイリー / BBCニュース 2020年9月11日

▽ どれだけの金が動いているのか?

ワクチン開発に数千億円規模の投資が行なわれている一方で、供給を約束させるために数十億円の支払い契約がいくつも結ばれています。

接種一回あたりの費用はクチンの種類、製造元、そして購入量によって違ってきます。
たとえば、製薬会社のモデルナ社は、開発中のワクチン接種1回について32~37ドル(約3,500円から4,100円)で販売する意向だと伝えられています。

一方、アストラゼネカは感染拡大が続いていた最中、ワクチンは「実費」すなわち一投与あたり数ドルで供給すると述べています。

規模の上では世界最大のワクチンメーカーであるインドの血清研究所(SSI)は、GAVIとビル・ゲイツ&メリンダ・ゲイツ基金から1億5,000万ドル(約165億円)の資金提供を受け、開発に成功すればインドおよび中貧困国・最貧国において最大1億回製造販売すると表明しました。
同社は、投与一回あたりの価格は高くても3ドル前後(約330円)になると語っています。

しかしワクチン接種については、実際に料金を課される能性は低くなっています。



英国の場合、新型コロナウイルスCOVID-19のワクチン接種は国民健康保険(NHS)ヘルスサービスが担当します。
研修医、看護師、歯科医、獣医は大勢の人々に一斉にワクチン接種を行う際、NHSの担当スタッフと協力して実施する訓練を課される可能性があります。
現在協議が行われています。

他の国々の中でオーストラリア政府などは、国民へのワクチン接種は無料で行うことになるだろうと語っています。

世界中に均等にワクチンを配布する役割を担う重要な存在である人道主義組織を通してワクチンを接種される人々も、料金は請求されません。

米国では接種そのものは無料かもしれませんが、医療専門家は接種事業の管理に課金する可能性があり、無保険のアメリカ人にはワクチン請求書が手渡される可能性があります。



▽ 誰が最初に接種されるのか?

ワクチンを作るのは製薬会社ですが、誰が最初にワクチン接種を受けるかを決めるのは製薬会社ではありません。
「それぞれの組織または国は、最初に予防接種を受ける人とどのような態勢を整えるのかを決定する必要があります。」
アストラゼネカの副社長がBBCの取材にこう答えました。

最初の供給量は限られているため、死亡者数の削減と医療体制の保護が優先される可能性があります。

GAVI計画では、COVAX加盟国は所得に関係なく富裕国も貧困国も同様に、人口の3%に対し接種を行うために十分な量を受け取ることになりますが、これは最初に医療従事者全員にワクチン投与が可能になることを意味します。

ワクチンの生産が軌道に乗った段階で、割り当てられるのは人口の20%をカバーするだけの量のワクチンであり、これは65歳以上の国民および健康上の不安がある人々のグループが優先されることになります。



すべての加盟国がその人口の20%分を受け取った後、ワクチンはそれぞれの国の感染の拡大状況や差し迫った脅威など他の基準に従って配布されることになります。

加盟する国は9月18日までにこのプログラムに同意の上、10月9日までに加盟金の支払いを終える必要があります。
割り当てプロセスの他の多くの条件については、交渉がまだ進行中です。

「要するに唯一確実に言えることは、ワクチンの供給量は十分ではないということです。残りについてはまだはっきりしたことはわかりません。」
シマオ博士は言います。

GAVI計画は富裕国は10%から50%の間で国民にワクチン接種するのに十分な量を要求できるとしていますが、加盟国すべてが国民の20%に予防接種が出来る量を供給されるまで、それ以上を手に入れられる国はないと決めています。
バークレー博士はただし生産量の5%は感染状況が急激に悪化した国や、難民保護など人道支援を行なっている組織のために別に確保されることになると語りました。



▽ 世界に向けワクチンはどのように配布されますか?

この問題はどのワクチンが成功するかにかかっています。

世界的に通用するワクチンとなるためには多くの条件を満たさなければなりません。
まず妥当な価格である必要があります。
次に長期にわたる免疫を生成するだけの有効性が必要です。
さらにシンプルな冷蔵流通システムが必要であり、製造業者は増産要請に迅速に応えられるよう、充分な生産規模を実現しなければなりません。

WHO、ユニセフ、国境なき医師団は適切な温度管理の下でワクチンの有効性を確保するため、工場から現場にワクチンを移送する冷蔵トラックや太陽光発電冷蔵庫など、いわゆる「コールドチェーン」態勢を整備しています。

世界中にワクチンを配布するには『8,000機のジャンボジェットを必要とする』と言われています。

したがって既存の流通ルートに新たなワクチンを追加することは、すでに困難な状況に直面している担当者たちにとっては大きな物流上の問題に直面させられることになりかねません。



ワクチンは冷蔵保存が原則であり、その温度は通常摂氏2度から8度の間です。
こうした問題ほとんどの先進国ではそれほど大きな課題ではありませんが、インフラが弱く、電力供給と冷凍技術が不安定な国や地域では「大きな課題」となる可能性があります。

「コールドチェーンの下でワクチンを維持することはすでに各国が直面している最大の課題の1つであり、ここに新しいワクチンが加わることによって事態は悪化することになるでしょう。」
国境なき医師団の医療顧問バーバラ・サイッタ博士がBBCの取材にこう語りました。

「コールドチェーン設備を拡充し、常時燃料を確保し(電力がない場所でも冷凍庫と冷蔵庫を稼働させるため)、壊れた場合は直ちに修理・交換を行い、必要な場所にワクチンを迅速に輸送する必要があります。」

アストラゼネカは開発中のワクチンについて、摂氏2度から8度の温度で移送保管するためのコールドチェーンが必要になるだろうと示唆しました。

しかし、現在候補に挙がっているいくつかのワクチンは、ウルトラ・コールドチェーンを必要とすることがわかってきました。
希釈して接種する直前まで、マイナス60℃以下で保管しなければならないのです。

「エボラ出血熱のワクチンをマイナス60℃以下以下で保管を続けるために、特別なコールドチェーン機器を設備して保管および輸送を行う必要がありました。さらにこの新しい機器をすべて使いこなせるようにスタッフを訓練する必要もあったのです。」
バーバラ・サイッタ博士がこう語りました。



接種対象となる人々の方にも問題があります。
ワクチン接種プログラムは通常子供たちを対象としているため、新型コロナウイルスのワクチン接種を行う組織は通常予防接種プログラムの一部ではない人々にどのように趣旨を伝えるかの計画を策定する必要があります。

世界が科学者が成果を挙げるまで待たされている間にも、さらに多くの課題が持ち上がっています。

そして、ワクチンは新型コロナウイルスに対する唯一の武器ではありません。

「ワクチンだけが解決策ではありません。」
WHOの事務局長補佐のマリエンゲラ・シメオ博士がこう語りました。
「まずは検査・診断が必要です。死亡率を下げる方法も必要です。そのためにはワクチンと治療法の両方が必要です。」
「さらにそれ以外に、ソーシャル・デイスタンスを確保したり、混雑した場所を避けたりするなど、あらゆる予防策が必要なのです。」

https://www.bbc.com/news/health-54027269

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