【 4,900万人が棄権、大義が見えなかった総選挙、支持されてはいない勝利 】《後篇》

有権者は82歳の石原慎太郎氏率いる次世代の党の議員のほとんどを、議会から一掃
日本共産党は議席数を前回の倍以上に増やし、議案提案権を手にした
公約を守るつもりがあるなら、安倍政権は農協改革を避けて通ることはできない

エコノミスト 12月15日

阿部選挙
今回の選挙期間中繰り返し問題になったのは、アベノミクスの恩恵が大都市の富裕層以外には及んではいないという偏った効果についてでした。

日本経済に緊急に対応しなければならない、そのために突然の解散総選挙が必要だという理屈に、国民の3分の2以上が賛成していませんでした。

投票日の前日、大阪市内の商店主である速水しげくにさんは抜き打ちの解散総選挙に関する市民の感想を次のように表現しました。
「仕方がない…」
20代女性の足立まゆさんは、今回の選挙には絶対行かない決心だと語りました。
そして、パートタイムのシェフである近森公明さんは、アベノミクスには貧富の格差をかえって拡大する危険があると語りました。

非正規雇用
投票が締め切られた後、安倍首相は次のように表明しました。
「多くの人々がアベノミクスの恩恵を実感していないようですが、それを実感してもらう事が私たちの使命だと考えています。」

自民党、民主党の対決という部分以外の部分で、今回の選挙で目だった点は右派の後退と左派の前進でした。
党内の数名の議員が極右である次世代の党へ移籍した時点ですでに議席数を減らしていた右派の維新の党は42から41議席と微減でした。
そして有権者は82歳の石原慎太郎氏率いる次世代の党の議員のほとんどを議会から一掃しました。
一方、日本共産党は21と議席数を前回の倍以上に増やし、議案提案権を手にしました。
現在初めて法律を提出することができます。

議会での立法活動は間もなく再開されます。
少なくとも選挙では信任を得た形の安倍首相は、原則として閣僚をすべて留任させると発表しました。
内閣のメンバーは正式には12月24日に開催される国会において、正式に承認されることになります。
しかしこのうち防衛大臣と農林水産大臣を含む数名の閣僚は、政治資金に関する疑惑を持たれており、民主党はこの点につき再び追及に移る可能性があります。

反安倍01
そして今なお低迷が続く日本経済を立て直すため、今年度の補正予算に加え、2015-16会計年度の予算を完成させなければなりません。

自民党は安倍首相が表明した、2度目の消費税の引き上げの延期について可決成立させる見通しです。

しかしその他、国民に評判の悪い仕事も残っています。
同盟国であるアメリカが攻撃を受けた場合、日本の自衛隊を援軍として派遣することを可能にする憲法第9条の解釈の変更を法律として成文化し、可決成立させなければなりません。

安倍首相にとっては、これからが正念場です。
アベノミクスの第3の矢である構造改革を進めるためには、終身雇用制度に守られた労働市場を流動化させること、そして日本の農業市場を独占している農協の改革に着手しなければなりません。
そのためには安倍首相の本来の政治的支持基盤が揺らぐ可能性がありますが、それでも公約通りの改革に進むのかどうか、その点が疑問視されています。

TPP06
しかし安倍首相は選挙期間中、改革についてはほとんど言及せず、自民党内の改革推進派を落胆させました。

しかしこの2年間で3度選挙戦に勝利した以上、いまさら改革に着手しない、その言い訳はもう通用しません。

http://www.economist.com/news/21636467-shinzo-abe-wins-easily-weak-mandate-voters-romping-home?zid=306&ah=1b164dbd43b0cb27ba0d4c3b12a5e227
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【 ピュリッツァー賞3度受賞の報道カメラマン、マイケル・ドゥ・シル氏作品集 】《3》

アメリカNBCニュース 12月15日
(写真をクリックして、大きな画像をご覧ください)

3度のピュリッツァー賞受賞経験を持つ報道写真家のマイケル・ドゥ・シルル氏が12月11日、ワシントンポストの依頼による取材中、リベリアで死亡しました。享年は58歳。

マイケル・ドゥ・シル氏はワシントンポスト紙在籍時、イラクとアフガニスタンの戦場から帰還してウォルターリード陸軍国立医療センターで治療やリハビリを受ける兵士たちの集中的な取材を行い、2008年のピュリッツァー賞を受賞しました。
同氏はワシントンポストの制作責任者、編集副主幹も務めました。

http://www.nbcnews.com/news/photo/life-pictures-celebrated-career-michel-du-cille-n267246
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【 ピュリッツァー賞3度受賞の報道カメラマン、マイケル・ドゥ・シル氏作品集 】《3》

アメリカNBCニュース 12月15日
(写真をクリックして、大きな画像をご覧ください)

Michel01

3度のピュリッツァー賞受賞経験を持つ報道写真家のマイケル・ドゥ・シルル氏が12月11日、ワシントンポストの依頼による取材中、リベリアで死亡しました。享年は58歳。

マイケル・ドゥ・シル氏はワシントンポスト紙在籍時、イラクとアフガニスタンの戦場から帰還してウォルターリード陸軍国立医療センターで治療やリハビリを受ける兵士たちの集中的な取材を行い、2008年のピュリッツァー賞を受賞しました。
同氏はワシントンポストの制作責任者、編集副主幹も務めました。

1999年、スーダン領内の村を守るためやって来た反政府軍SPLAの兵士。
この時SPLAはヌエル族とディンカ族の部族間抗争から、関係ない村々を守る役割を果たしました。(写真下・以下同じ)

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コカイン中毒の女性。
シル氏はマイアミで蔓延するクラック(高純度のコカイン)中毒の惨禍を写真にし、1988年のピュリッツァー賞を受賞しました。
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おとり捜査によるコカインの売人の逮捕の瞬間。
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仕事が終わった後、コーラの缶をパイプ代わりにコカインを吸う建設労働者。
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遺棄された車の中で居眠りをする、徹夜でコカインを吸っていた女性
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1985年、南米コロンビアのネバド・デル・ルイス火山の噴火の際の写真撮影によりピュリッツァー賞を受賞した際の写真。
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http://www.nbcnews.com/news/photo/life-pictures-celebrated-career-michel-du-cille-n267246

カテゴリー: エッセイ | コメントは受け付けていません。
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