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40年!女性を支え続けてきました…今も支え続けています !

読了までの目安時間:約 9分

やらずにはいられませんでした!…

あなたも「お薬屋さんの頼れるひと」薬剤師小林裕見子を頼ってください。



 

薬剤師プラスの小林 裕見子です。

プラスというのは後々ご説明するつもりです。

薬剤師としては正式に国家資格を取得して40年以上になります。

仙台駅から東北方向・車で15分ほどの小高い丘の上にある住宅街。

1985年、私はこの場所に薬局(途中業態変更を経て現在のカテゴリーは薬店)を構えてもうすぐ40年になります。

 

私、お店を始めた頃は知らない方を相手に色々お話しするほど人馴れしてなかったんです。

それまでの経歴は病院薬剤師(ベッド数が300床以上)、製薬会社(国内大手のジェネリック医薬品メーカー)仙台支店の管理薬剤師でしたので、客商売というものは初めてでした。

結婚を機にメーカーをやめて薬局を開業したのですが、始めの頃はお客さんが来るとドキドキして思わずカウンターの影に隠れたて、辺りの様子をうかがったりしてました。

臆病なニャンコが物陰からじっとあたりの様子を観察しているみたいに。



屋号はあおい薬局(現在の店名はあおい薬品)です。

お客様は「あおいさん」と呼んでくださる方が多数。

でもあおいさんだと有名な女優さんとかぶりそうで、私自身はゆみこ先生あたりが良いかな?とは思ってます。

あおい薬局が開業したのは大手ドラッグストアチェーンがどんどん店舗数を増やしていった時代。

周囲には20店舗ほどの個人薬局の『ライバル店』がひしめき合っていましたが、そこに次々と大型店が割って入ってきました。

本当は商売の素人でしかない薬剤師が経営する薬局薬店の群れの中に、新しいマーケッティング理論で武装した大きな怪物が次々と現れてきたようでした。

結果は見えています。

38年が経ち、気がつけば周囲の『ライバル店』はたった1店舗になっていました。

逆にいえば、私のお店はこの地域でたった2店舗生き残った個人薬局薬店の一つになったのです。

理由は?と尋ねられてもこれだと明確なお答えはできません。

でもなんとなく感じることはあります。

その答えはひょっとしたらこれをお読みいただいているあなたにとっても、意味のあることかもしれません。

なのでこれからご紹介して行きたいと思います。

誇張にはならないよう、そしてぷんぷん宣伝の匂いがするような文章にならないよう気をつけますね。



 

 

◇「あおいさん」にたどりつけさえすれば…

今年の冬、こんなことがありました。

あまり雪の降らない仙台市内ですが、ちょっとまとまった雪が降った1月のある日のこと…

「近くの横断歩道で転んで足が痛い…」

と70代のお得意様の女性が来店されました。

転んだ場所から傘を杖代わりにして歩き、やっとの思いでたどり着いたと…

すぐに私が応急手当てをして、主人が車で女性のかかりつけの整形外科医院までお送りしました。

ところが…

電話をいただいてびっくり!

女性は足首を骨折していたのです。

女性はそのまま総合病院に搬送され2ヶ月の入院加療生活。

退院後私のもとを訪れた女性はこうお話になりました。

「救急車に乗せられて、知らない病院に連れて行かれ、その先どうなるかわからなくなるのは嫌!とにかくあおいさんにたどりつけばなんとかなる!」

そう思っていらしたそうです。

たとえは悪いかもしれませんが激戦で負傷した兵士が銃を杖代わりにやっとの思いで戦場から離脱するかのように…

痛い足(実は骨折した足)を引きずって、必死の思いで来てくださったのです。

この女性も長くあおい薬品のお得意様を続けていただいている方のおひとり。

その時間の中で私という人間にそこまでの信頼をいただいていたのだと考えると、恐縮するしかありませんね。

現在は小型のキャリーバッグを杖代わりにしてできるだけ歩いて近所の用事を済ませるなどして、元気にリハビリに取り組んでおられます。

 

◇支えるということ

ここまで『心の支え』として頼っていただければ、薬店冥利薬剤師冥利につきるというものですね。

相談薬局として役割を果たそうと考えると、どうしてもその方の健康面だけでなく、生活についても詳しくお話を伺い、改めるべきは改めていただく、ということが必要になります。

こんなお客様もいらっしゃいました。

 

◇ガンは『生活習慣病』ですから、生活習慣を改めて自分で治します!

70代の女性のお客様ですが、ご主人が大腸ガンの第3期と診断されました。

実はこの女性は仙台市内にある大きな大学病院の検査技師を定年まで勤められた方。

つまりは大病院の表も裏も知り尽くしておられました。

ご主人がガンと診断され、この女性がとった行動とは?!

担当の医師にこう宣言したのです。

「ガンは『生活習慣病』ですから、生活習慣を改めて自分で直します!先生には悪い部分の切除をお願いします。」

 

◇「ゆみこ先生、どうしよう?!」

そしてその後、私の店にお出でなり、開口一番こう切り出したのです。

「ゆみこ先生、どうしよう?!」

検査技師としての長年の経験からがんになってしまった家族をあの環境には置いておきたくない…

そう思って医師の前で大見えは切ったものの、さて具体的にはどうしたものやら?

そんな感じに困惑しきったご様子でした。

この時は2時間ほどかけて、食事内容、入浴の仕方など生活面での指導を入念に行い、数種類のサプリメントの服用をしていただくことにしました。

ご主人の手術後、きちんきちんと私を訪れてくださり、定期的な購入と相談を続けていただきました。

そして5年、ついにご主人は大学病院から『完治しました』 というお墨付きを頂いたのです。

 

◇女性の苦境

先日、同じ県内でも車で1時間近くかかる場所に住んでいる40代の女性から、「どうしようもなく体調が悪くて…」と相談の電話をいただきました。

子宮筋腫に加え、頭痛や食欲不振などに悩んでいるとのこと。

よくよくお話を聞いているうち、典型的な腸内環境の悪化が原因だとわかりました。

そこで私は体の不調を根本的に解決する方法として『腸活』をすすめました。

そして可能なら腸内環境を劇的に改善する効果を確信している大高酵素の購入をすすめました。

でも、その値段を聞いた彼女は「自分の経済力では、買えない…」と答えたのです。

実はこの女性は双子の小学生の男の子を育てているシングルマザー、子供たちがまだ幼いころ、夫のDVに耐えかねて子供たちを連れて家を出て、その後離婚が成立しました。

ところが夫は社会的地位もあり収入も安定していたので、女性は自分自身の両親からすら「身勝手だ」とののしられてしまう始末。

実際、離婚自体大変だったうえ、離婚成立後のシングルマザー一家の苦労は大変なものでした。

経済面の利害得失から考えればご両親の言い分もわからないではありませんが、一番大事なのはその女性は耐えられなかった、という事ではないでしょうか?

常に精神的に追い詰められている状況での子育て、ましてや双子、女性が子供たちと自分の心を大切にした決断をしたことは。責められるべきことなのでしょうか?

 

いま、私たちの日本の最大の問題は少子高齢化、特に深刻なのが子供たちが減り続けていること。

政治家は口では「最優先で取り組む」と言ってますが、子ども食堂の必要性や貧困世帯の増加等、子育てをする女性たちを取り巻く環境が具体的に何か良くなったとは、とても思えません。

どころか、自分の体調が悪くとも、その改善のために思うようにはお金を使えない女性がいるのです。

これが私が一番最近直面した現実です。

こんな状況で「産めよ増やせよ」と言われて、はいはいと言えるでしょうか?

本当に子供の数を増やしたいなら、離婚しても、パートを掛け持ちしなくとも、安心して子供を育てられる社会の制度設計をやるべき人がちゃんとやってください!

 

 

耐えなければならない孤独を痛切に表現

読了までの目安時間:約 3分

私たち人間の所業を見つめる若いトラ

BBC電子版 2023年10月23日



インド国内にあるシュンドルバンス生物圏保護区において絶滅危惧種に指定されているベンガルトラの写真を撮影したソハム・バタチャリヤさんが、2023年のマングローブ写真賞の総合優勝者に選ばれました。

マングローブ・アクション・プロジェクトが運営するこのコンテストは今年で9回目を迎えましたが、野生動物、沿岸地域社会、マングローブ森林の関係性、そして水面水中における独特の生態系のがいかに脆弱なものであるかを世界に訴えることを本来の目的としています。

「マングローブ林の最も美しい花」と名付けられたバタチャリヤ氏の作品は、マングローブの自然生息地にいた若いロイヤルベンガルトラが撮影者を見つめている様子が写されています。

コンテスト審査員のデイジー・ジラルディーニ氏は、この作品についてこう語りました。

「緑豊かなマングローブ森林の中に佇む孤独な姿は、減少し続ける生息地の中でトラが耐えなければならない孤独を痛切に表現している。」

2021年、西ベンガル森林局は、この地域のロイヤル・ベンガルトラの生息数はわずか96頭に過ぎないと推計しています。

マングローブ森林は気候変動に対する重要な防御手段です。

1エーカー (4,000 平方メートル) のマングローブ森林は、アマゾンの熱帯雨林 1 エーカーとほぼ同じ量の二酸化炭素を吸収します。

さらに気候変動により激しい嵐が頻繁に起こるようになった今日、海岸線の浸食を防ぐ働きもしています。

「マングローブの写真は、これらの重要な海岸林の保存と保護を主張する上で様々な問題があることを私たちに伝える役割を果たしています。」

別の審査員であるフルビオ・エカルディ氏はこう語りました。

同じく審査員のオクタビオ・アブルト氏は、次のように付け加えました。

「今年の応募作品の数々は私たちの想像力を魅了し、私たちに希望を与え、マングローブ生態系の前向きな未来を照らしてくれることになりました。」

https://www.bbc.com/news/in-pictures-67155632

世界の最新健康ニュースから[肥満とガン]

読了までの目安時間:約 5分

肥満は免疫機能を低下させるためにガンの発症率を上げ、その上ガンの進行をスピードアップさせてしまう

腹八分目の食事をきちんととり、日常生活に適度な運動を取り入れると、私たちの体の免疫機能が活性化します。
特に大切なのが栄養・ビタミン・ミネラルのバランスのとれた食事を心がけることです。
なぜ腹八分目が大切かというと、私たちの体では夜寝ている間に成長ホルモンが分泌されてストレスや疲労などで損傷した体のあちこちを修復してくれますが、満腹の状態で眠りにつくとこの成長ホルモンが分泌されなくなってしまうのです。
損傷したままの場所がさらに傷つくとガンやさまざまな病気の原因を作り出してしまうのです。
「腹八分目で医者要らず」
という言葉がありますが、改めて言い得て妙、だと感心します。

あおい薬品薬剤師 小林裕見子

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この世で最高のがん治療薬、それはやっぱりあなたの体の免疫機能
英国BBC 2018年11月12日

新たな研究結果により、肥満している人々がなぜ癌を発症する可能性が高くなるのかが明らかにされつつあります。

人間の身体には特定の細胞を使って体内にできたガン組織を破壊するメカニズムが備わっていますが、この働きをする細胞内に肥満が原因で脂肪が入り込んでしまうと本来の働きができなくなってしまうことを、アイルランドの首都ダブリンにあるトリニティ・カレッジの研究者たちがつきとめました。

英国では肥満は喫煙に次いで2番目の予防可能なガンの発症原因になっていると英国ガンリサーチが公表しています。

英国では毎年約22,800人が癌によって死亡していますが、そのうち20人に1人は過剰体重が原因でガンを発症しています。

これまでも専門家の研究により、脂肪が体に送り込むシグナルによって細胞がガン発症につながるダメージを受けやすくなり、さらにはガンを発症する細胞の数を増やす可能性がある可能性が指摘されてきました。

今回トリニティカレッジの科学者たちはネイチャー イミュノロジー誌(Nature Immunology : 科学雑誌ネイチャーグループが発行する免疫学に関する研究成果を掲載している国際学術誌)上で、本来ガンと戦うべき細胞に脂肪が詰まっている状態を具体的に示すことができました。

そして研究者たちはこれらの「ナチュラルキラー」細胞の戦闘能力を、薬物治療によって回復させることができるよう研究を続けています。

▽体重を減らしてください

リディア・リンチ教授は次のように述べています。
「ナチュラルキラー細胞内に脂肪が入り込まないようにする化合物が効果を発揮する可能性があります。」

「実験室ではナチュラルキラー細胞を再び活性化させることに成功しています。」
「しかし何と言っても最良の方法は体重を減らすことです。ガンの予防だけでなく、あなたの健康にとって全ての面でメリットがあります。」

英国ガン・リサーチ・ビーストン研究所のレオ・カーリン博士は、
「肥満は13種類のガンのリスクを高めることはすで分かっていますが、それがどのようにしてガンを発症させるのか、そのメカニズムは完全には解明されていません。」
「今回の研究は、免疫細胞がガン細胞を攻撃するための正常な機能を脂肪分子がどのようにして邪魔するのか、そのメカニズム解明することによって新しいガンの治療法に道を開くことになるでしょう。」

「これまでの多くの研究は、ガン細胞の増殖を止めるため、体の中でどのような代謝活動が必要なのかを突き止めようとするものでした。ですから今回の研究においても、免疫細胞の代謝について検証する必要があるということに留意しなければなりません。」

https://www.bbc.com/news/health-46179118

世界の最新健康ニュースから[抗ガン作用のある糖類]

読了までの目安時間:約 7分

体内で化学療法の効果を増強し、腫瘍の成長を遅らせ縮小させる効果がある糖類の働きを確認
研究は初期段階、素人判断で抗ガン作用を期待しての使用は避けた方が賢明

アレックス・ターリエン / BBCニュース 2018年11月21日

写真:マンノースはサプリメントとして入手可能なほか、クランベリーなどの果物に含まれています

マウスを使った研究の結果、いくつかの栄養補助食品が数種類の癌の発症を防ぎ、さらには治療効果を高める可能性のあることがわかりました。
この実験は膵臓ガン、肺ガン、皮膚ガンを発症したマウスに、クランベリーおよび他の果実にも含まれているマンノースを与え、その効果を検証する形で進められました。

その結果、副作用が認められず、腫瘍の増殖が有意に抑制された結果を研究者たちは確認しました。
しかし人体における副作用についてはまだ最終的な確認は行われていません。
研究にたずさわった科学者は人体における試験を早急に開始したいと望んでいます。

健康食品として購入することが可能であり、尿路感染症を治療するためにも使用されることがあるマンノースは、腫瘍が人体内のグルコースを使って増殖しようとする働きを阻害する効果があると考えられています。

▽「最も効果的な利用法を求めて」

科学者らは、ガンの治療薬として最も広く使用されている2種類の化学療法剤であるシスプラチンおよびドキソルビシンを投与されたマウスに、さらにマンノースを与え、ガンの化学療法にどのような影響が及ぶのか、その可能性についても検証しました。
検証の結果、マンノースは体内で化学療法の効果を増強し、腫瘍の成長を遅らせ、縮小させる効果があることを確認したのです。
その結果、ガンを発症したマウスに対する延命効果を確認しました。

さらなる研究が進められ、膵臓ガン、肺ガン、皮膚ガンに加え白血病、骨肉腫(骨がん)、卵巣ガンおよび大腸ガンなどのガンに侵されている細胞に直接マンノースを投与する実験が行われました。
その結果は良好な反応を示した細胞もありましたが、反応しない細胞もありました。
細胞が抗がん作用を現すかどうかは、マンノースを分解する酵素が体内にどれだけ存在するかによって結果が変わるものと考えられています。

この研究で指導的立場にある英国ガンリサーチ、ビーストン研究所のケヴィン・ライアン教授は、マウスの体内で腫瘍が増殖しないようにするだけのグルコースのブロック効果を発揮する一方で、正常な細胞組織にほとんど悪影響を与えないようにするためのマンノースの投与量が確認できたと語っています。
人間の体はエネルギーを算出するためにグルコースを必要としますが、がん細胞も自己増殖を促進するためグルコースを利用することがわかっています。

「研究はまだ初期の段階ですが、将来的には患者の全身的な健康を損なうことなく、ガン治療のための化学療法の効果を高くすることができるマンノースの投与レベルを明らかにできることを願って研究を進めています。」

▽「個人で利用する際の諸注意」

抗ガン作用に関するマンノースのメリットの一つは、製薬会社によって製造される薬剤よりも安価であることです。

ライアン教授は、すぐにでも人間の患者を対象とした臨床実験を開始したいと考えています。
しかし、教授もその他の専門家も、今回の検証結果を見てガン患者がやみくもにマンノースの摂取を行わないよう警告しています。

英国ガンリサーチの主任看護師であるマーティン・レドウィック氏が次のように語りました。
「今回の研究結果は一部のがん治療の将来にとって非常に有望なものですが、その効果が確認されたばかりの初期の研究段階であり、まだ臨床試験が行われていません。」
「検証されていない副作用が現実に起こる可能性があるため、ガン患者はマンノースそのものを自己処方するべきでありません。」

食事内容の大幅な変更や新しいサプリメントの使用については、医師などの専門家と相談することが大切です。

ライアン教授は現在チームの研究スタッフは、次にマンノースの抗ガン作用が発揮されるガンと発揮されないガンがある理由を解明しようとしています。
今回の研究結果はネイチャー誌に掲載されています。

https://www.bbc.com/news/health-46291919
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この記事にもある通り、マンノースの抗ガン作用に関する研究はまだ初期段階であり、素人判断で使ってはいけないと繰り返し書かれています。
素人の方が抗ガン作用を期待して日常生活にとりいれて問題がないのは、[見慣れた野菜が癌の進行を止めてしまう働きについて]( https://kobajun.chips.jp/?p=29920 )の記事でもご紹介した通り、もともと体に良い野菜などの摂取量を増やすことではないでしょうか?

最大のガン予防法はストレスを軽減し、バランスの良い食事を規則正しくとること、そして食べ過ぎないことです。
前回ご紹介した[肥満とガン]( https://kobajun.chips.jp/?p=30097 )でも、肥満が人体の免疫機能を低下させることが最新の研究で明らかにされたことが紹介されていました。

食と体調管理こそ、ガンをはじめとする病気予防の王道だということを忘れないようにしましょう。
- あおい薬品薬剤師 小林裕見子 -

ガン、糖尿病、心臓病の死亡リスクを減らすには?!

読了までの目安時間:約 6分



本格的ガーデニング、腹筋運動、ヨガなどの週30分の活動は、様々な原因で死亡するリスクを5分の1減らす
成人の場合、少なくとも週に2日、体中の主要な筋肉を使った運動をしよう!

 

アンドリュー・グレゴリー / ガーディアン 2022年2月28日

 

世界各所で30年以上に渡り続けられてきた研究により、新たな結論が得られたことが明らかにされました。
毎週筋力トレーニング、腕立て伏せ、本格的なガーデニングなどの30分間の筋力を強化する活動が、様々な要因により死亡するリスクを5分の1低下させることに貢献することがわかったのです。

主に骨や筋肉の健康に役立つという理由で、健康に関するガイドラインは筋力を強化する活動を推奨しています。
これまでの研究は死亡リスクを低下させることとの関連性を指摘してはいたものの、具体的にどの程度の『運動量』が最も適したものであるかは明らかにしていませんでした。
この点を明らかにするため、日本の研究者が健康上重大な問題のない成人について最低でも2年以上観察を続けた人々のデータベースを構築しました。
最終的な分析には16項目の調査結果が含まれ、その研究結果が初めて公表されたのは2012年のことでした。
これらの調査のほとんどは米国で実施されましたが、部分的に英国、スコットランド、オーストラリア、日本でも実施されました。
最も長期間にわたる観察は25年続きました。
分析によると、毎週30分〜60分の筋力強化活動は、すべての原因、および心臓病や癌による死亡のリスクが10%〜20%程度低くなることに貢献していました。
この結果はBritish Journal of Sports Medicine誌上に掲載されました。

調査結果は有酸素運動とは無関係です。
さらに分析によれば結果はほとんどの場合グラフ上Jの字型の曲線を示し、週に1時間を超える筋肉強化を行っても死亡リスクをさらに低下させたという結論には結びつきませんでした。

英国保健省のガイドラインによれば、筋肉強化活動には次のようなものが含まれます。
重い買い物袋の持ち運び、ヨガ、ピラティス・メソッド、太極拳、ウェイトリフティング、レジスタンスバンド・エクソサイズ、腕立て伏せや腹筋運動などの自分の体重を使ったエクササイズ、本格的ガーデニングなどがあります。
日常的な作業としてはシャベルを使ったり土を掘り起こしたり、車椅子を動かしたり、子供を持ち上げて運ぶなどの作業があります。
ノースメルボルン・フットボールクラブAFLWチームの研究者、健康コーチ、理学療法士であるメリッサ・ハバフィールドは、アスリートから慢性腰痛に苦しむ人々まで、すべての人にブリッジポーズを勧めると述べています。

成人の場合は少なくとも週に2日、体全部の主要な筋肉群を動かす筋力トレーニングを行うと同時に、週に少なくとも150分前後の中程度の運動を行うことがすすめられています。
研究者たちはこの両方を習慣化すれば、健康上最も多くの利益を享受できることを確認しました。

この分析にはテーマごとに約4,000人から480,000人の被験者が参加し、年齢も18歳から97歳の幅広くなっています。
研究者たちによれば、筋肉の強化は心臓病、癌、糖尿病など様々な原因による死亡率を10パーセントから17パーセント低下させます。
このような10%から20%の間の死亡率の低下は、筋力を強化する活動を1週間あたり30分から60分行なった場合に確認できました。
糖尿病ではグラフ上L字型の関連性が示され、1週間あたり最大60分の筋力強化活動によって死亡リスクが大幅に減少、ただしそれ以上の運動量に対しては効果は徐々に減少しました。

筋肉強化と有酸素運動を組み合わせた場合には、効果はさらに大きくなりました。
これら2つのタイプの活動(運動)を組み合わせると、あらゆる原因による死亡リスクの低下がさらに大きくなり、特に心臓病と癌において研究対象ごとにそれぞれ40%、46%、28%と死亡率の著しい低下が見られました。

一方でこの研究を行なった人々は、自らの研究結果について限界があることも認めました。
その主なものは、それぞれのテーマごとにまだほんの数件の研究データしか蓄積されていないということです。
「利用可能なデータが限られていることを考慮すると、研究結果の確実性を高めるためには、各種の集団ごとにテーマを決めて研究を行うなど、専門性の高い研究が必要です。」

https://www.theguardian.com/society/2022/feb/28/muscle-strengthening-lowers-risk-of-death-from-all-causes-study-shows

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