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【 平和憲法の根底を、是が非でも覆(くつがえ)したい安倍首相 】

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所要時間 約 8分

戦争の惨禍に苦しめられた日本の人々が、何十年も守り続けてきた平和憲法
人質殺害事件は、憲法第9条の改定の必要性に説得力を持たせるための格好の材料?

マーティン・ファクラー / ニューヨークタイムズ 2月12日

安部NYT
安倍晋三首相は12日木曜日、自らが『戦後最大の改革』と名づける変化を実現させるためには日本の平和主義に基づく憲法を書きかえることが必要だとする、これまでで最も思い入れの強い演説を行いました。

昨年12月の選挙で圧勝して以来初の議会演説である施政方針演説(アメリカ議会の一般教書演説に相当するもの)において、安倍首相は終始熱のこもった変革への訴えを行いました。

時に叫ぶような調子で、第二次世界大戦の敗戦による全面的な変革と同じ規模の、全面的な変革を成し遂げるべき時が来たと語る安倍首相の声が議会内に響き渡りました。
「日本のみなさん、もっと自信を持ってください!」
安倍首相は日本が国際問題の解決のために、もっと積極的に役割を果たすべきであるとする持論を展開しました。
「憲法を改正するために、もっと突っ込んだ議論を行うべき時が来ているのではないでしょうか?
日本の将来のために、戦後最大の改革をこの国会で成し遂げてはいけないのですか?」

中東のイスラム国武装組織によって2人の日本の人質が殺害された事件について、安倍首相とその支持者は、憲法の見直しが必要だと主張するための最新の材料にしています。
安倍首相と支持者は憲法第9条を書き換えの必要性を訴える根拠として、今回の人質事件に飛びつきました。
憲法第9条は日本が常設の軍隊を持つことを禁じています。

人質事件01
現在の憲法は日本が再び軍国主義の拡大に乗り出すことを防ぐ目的で、第二次世界大戦後のアメリカ占領軍によって戦後の日本に課されたものでした。
しかしその後何十年もの間一度も改訂されたことが無いことが端的に示すように、戦争の惨禍を目の当たりにさせられた日本の人々はこの憲法を支持してきました。
しかし一方では1954年以降、憲法第9条の解釈の変更を繰り返し、『防衛目的に限る』としながらも本格的な軍隊の整備を続け、現在の自衛隊が出来上がりました。

安倍首相が目指す憲法の改定には大きなハードルが立ちはだかります。
衆参両院議員の3分の2以上の賛成を得た後、国民投票により過半数の賛同を得て初めて批准されることになります。
与党自由民主党が圧倒的過半数を占める衆議院では必要な票を集める可能性がありますが、参議院、そして一般市民からは大きな反発を呼ぶ可能性があります。

おそらくはこの点が念頭にあり、安倍首相は日本の外交の基盤としての日米同盟の強化を呼びかけたものと考えられます。

歴代の首相同様、安倍首相も戦争に対する「心からの悔悟」を表明しましたが、それは明らかに国内の左派勢力と日本の侵略によって被害を受けた各国、特に中国と韓国からの、安倍首相は戦前同様の軍国主義の復活を狙っているという批判をかわすことが目的でした。

憲法解釈変更 6
代わりに安倍首相が提唱したのは、世界の安全保障と繁栄のため日本が積極的に貢献するための『積極的平和主義』という方針でした。
「日本が平和主義国家であり続けることに変わりはありません。」
安倍首相はこう訴えました。
「我々は国民の命と財産を断固として守り抜きます。」
この発言は明らかに人質事件を念頭に置いたものでした。
「そのためには、国家安全保障のためのシステムを、どのような事態にも対処できるようにする必要があります。」

しかし憲法の改定については、安倍首相は政治家になって以来ずっと心に抱きつつけてきた問題に立ち返っているように感じられます。
それこそは彼が自分の手で成し遂げ、未来永劫日本の形として残したいと考えているものです。

2年前首相になる直前まで機会あるごとに安倍首相は、憲法第9条を含む戦後の体制はアメリカによって押し付けられたものであり、捨て去るべきだと主張していました。

しかし就任後の世論調査では、大多数の日本人が憲法の改定に反対していることが明らかになると、その発言内容には慎重さが加わるようになりました。
しかし、イスラム国に拘束されていた日本人の人質が殺害されると、政治的発言のトーンははっきり変化しました。

憲法解釈変更 7
保守タカ派の安倍首相の支持者たちは、今回の事件を日本の軍隊に課せられた様々な制限を取り払うための絶好の機会だと考えているのでしょうか?
中東もそうですが、日本の場合はもっと近い場所で、すなわち中国の台頭が東アジア地区におけるパワーバランスを一変させようとしているのです。

http://www.nytimes.com/2015/02/13/world/asia/abe-makes-impassioned-appeal-to-change-constitution.html?ref=topics&_r=0
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上の記事を読み、下の写真報道を見て思う事は、真実を伝える写真報道が第二次世界大戦(太平洋戦争)当時の日本にもあれば、平和憲法改定の『非』を鳴らすのに格好の証拠を揃えることが出来たろうに…
という事です。

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【 戦場のこどもたち 】《再掲載》
弾丸が頭上を飛び交う中、働き手に変わらざるを得ないこどもたち

アメリカNBCニュース 10月8日
(写真をクリックして、大きな画像をご覧ください)

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顔も洗ってない子供たちが、屋内でも遊べるように設置されたブランコの周囲に集まってきました。
シリア北部の町、クファル・ラタでは、最低限建物の壁が小銃の弾丸避けになるよう、できるだけ屋内で遊ぶようにしています。

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壁に武器が立てかけられた家の中から、父親だけが毎日外に出て行きます。
本来なら肥沃な土地の上にオリーブがたわわに実をつけるはずの土地は、建物などの残骸、破片で埋め尽くされ、人々は足元に注意しながらその上を歩かなければなりません。
父親たちは破壊された建物の陰に潜み、大通りをやってくる兵士たちを狙撃するのです。

繰り返し破壊されたこの街にはもう、一握りの家族しか残っていません。
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たった2週前、クファル・ラタには、約10,000人の住民が居ました。
多くは肥沃な土地で農業を営み、倹約と貯蓄に励み、多くはコンクリート製の大きな家屋を建築して、豊かな暮らしをしていました。

その場所は今や、シリア各地で見かけるゴーストタウンのひとつと化してしまいました。

政府軍と反乱軍の戦闘は国内至る所に拡大し、倦むことなく破壊と殺戮が繰り返されているのです。
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ほんとうの「今」を知りたくて、アメリカCNN、NBC、ABC、CBS、英国BBC、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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