星の金貨プロジェクト

星の金貨 東日本大震災や音楽、語学、ゴルフについて語るブログです。

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未だに真実が見えない理由は?!

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所要時間 約 4分

胸が悪くなる
という言葉があります。
週刊ダイヤモンド5月21日号、『原発・1基100年!原発の一生に群がる人・企業』と週刊現代5月28日号『さらば原発、これでいいのだ』を読んだ後の感想がそうでした。

1790年頃の顕微鏡 1981年西ベルリン発行

1790年頃の顕微鏡 1981年西ベルリン発行

今日は私がいろいろ言うのではなく、活字になったものをご紹介します。

~週刊ダイヤモンド5月21日号記事「原発に群がった・ヒト・企業・カネ」~

「行政は原発から溢れ出るカネを湯水のように使っている」と驚く。浜岡原発のある御前崎市に、東京から引っ越して来たある住人。

「原子力政策を批判したら村八分に遭い、東京大学では助手を17年間やっていた。講演に行けば尾行がつき、研修医と称した東京電力の社員に見張られ続けた」
安斎育郎立命館大学名誉教授(東大工学部原子力工学科一期生)。安斎氏は放射線防護学を専門とし、原子力の問題点を訴えて、市民運動に大きな影響を与えた。そんな彼に原発推進派が露骨な嫌がらせをしてきたのだ。

~週刊ダイヤモンド5月21日号記事「大量の放射線浴びながら低賃金 - 原発労働者たちの悲惨な現実」~

「何の技術もない作業員でも元請けから日当3万円ぐらいは出るので下請けが3割抜き、オレたち(指定暴力団)がさらに抜く。本人の手元に残るのは6,000円ぐらい。」
…「女は風俗、男は原発というのが昔からの常識。」

~週刊ダイヤモンド5月21日号記事「あぶりだされた原発の真実」~

原発推進派のおごりが招いた代償はすべて国民へのツケへと回りそうだ(※)。

「原子力技術の大家である、日本原子力技術協会の石川最高顧問でさえ「原子炉の内部がどのような状況かわからないのが問題だ。.......塩水を入れたため、時間をかければ腐食が進み状況は悪化する。このままでは早くても1年、下手したら5年かかるかもしれない。」と話す。

~週刊現代5月28日号記事「舛添要一 - 菅総理、決死隊は死ねという事ですか」~

いま、作業員は事前に「将来、白血病などを発症しても賠償請求しません」という旨の誓約書を書かされているそうです。
(中略)
現場を知らない「専門家」がもっともらしい作文をして、それを総理が棒読みする。収束への工程表は作ったものの、進捗状況を発表しないから、何がどうなっているのかわからない。

津波が押し寄せ、福島第一原発が最初の爆発を起こしてから、もう2ヶ月以上。
でもまだ誰も真実がわかりません。
わかっているのは、東北3県の被災地の人間もツケを払わされることになりそうだ(※)という事だけです。
今日(原稿アップの時点では昨日)ついに放射能汚染が、たとえそれが牧草であっても福島・宮城の県境を超えました。
なぜ止まらないのか、なぜ止められないのか?

いずれの週刊誌も、興味をお持ちの方はご自分でご購入ください。

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立ち上がる被災地を一覧せよ

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所要時間 約 4分

「あ、やられちゃってる。」
今週号の『週刊現代』を見て、ちょっと驚きました。
普段は週刊誌等はあまり買わない私ですが、

オーストリア 1974年発行

オーストリア 1974年発行

『スクープ!東電内部文書入手「福島原発は止められない」』という今週号の新聞広告を見て購入しました。
表紙をめくってまず目に飛び込んできたのが、グラビア・ページの特集でした。

昨日、テレビで石巻市の製麺会社のことが取り上げられ、震災前は石巻名物のひとつとして定着しつつあった、「黒い焼きそば」を復活させようと奮闘する経営者の姿が紹介されていました。
石巻市にあった工場は津波で建物の基礎部分以外、すべて持って行かれました。
しかもその土地は地盤沈下が激しく、目下石巻市が建築を制限しているという状況。
それでもこの経営者は事業の再開を目指し、あらゆる可能性にトライしていました。
街が再生していくためには、ビッグではなくとも魅力的な地場産品の数をできるだけ増やし、にぎやかで活気のあるイメージを創りだす事も大切です。
この経営者もそこに向けての努力を続けており、こうした努力は将来の石巻市にとっての大切な宝物だと思うのです。

東日本大震災ではかつてない規模の義援金が寄せられました。
けれども被災地で暮らす人間としては考えるのは、義援金は大変ありがたいのですが一時金である、という事実です。街を再建し、生活を立て直すためには、やはり何と言っても仕事が必要です。
仕事に就く事ができれば、安定した収入を得られ、少しずつでも生活を再建して行く事が可能です。
そして仕事を提供してくれるのは職場であり、とりわけ石巻のように多くの工場や商店が壊滅的被害を受けた地区では、再開を目指す企業を応援し、一人でも多くの人が復職できるようにしていく必要があるでしょう。
そのためにはこうした企業の商品を、『消費する』必要があります。
それも出来るだけ多く、できるだけ長く。

そういう意味で、今年のお中元は
「被災地3県にあって、事業を再開し軌道に乗せようと奮闘中の会社の特産品以外に選択肢はない。」
という事で妻と意見の一致を見ました。
問題はそうした企業・商店をどうやって探し出すかです。

そんな中の週刊現代の「再起への序章・被災地は立ち上がる」という、被災地で名産品を売るためにいち早く再起した企業を一覧できるグラビア特集だったのです。
本当なら岩手・宮城・福島3県の合同企画でいち早く立ち上げてほしかったのですが、冷静に考えればお役所の動きが週刊誌のスピードに勝るはずもありません。
それに被災3県の知事さんたちの意見も、ずいぶんと違っているようですし......
でも、結果感じた事があります。
県等の自治体より、東京の週刊誌の方が身近かもしれない、と......

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後悔のゴルフ〈4〉

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所要時間 約 6分

5月第2週のアメリカPGAツアーは最高額の優勝賞金が得られるザ・プレーヤーズ・チャンピオンシップ。

ザ・プレーヤーズ・チャンピオンシップ開催コース、TPCソーグラスの名物ホール、17番グリーンに上がるK.J.チョイ選手。 距離はさほどないが、グリーンの周りはすべて池。 普段なら世界のトッププロなら何でもなく打てるはずだが、プレーヤーズ・チャンピオンシップの様な大きな大会になると、一流選手が次々池に打ち込んでしまう

ザ・プレーヤーズ・チャンピオンシップ開催コース、TPCソーグラスの名物ホール、17番グリーンに上がるK.J.チョイ選手。 距離はさほどないが、グリーンの周りはすべて池。 普段なら世界のトッププロなら何でもなく打てるはずだが、プレーヤーズ・チャンピオンシップの様な大きな大会になると、一流選手が次々池に打ち込んでしまう.

マスターズの優勝賞金が144万ドルなのに対し、ザ・プレーヤーズ・チャンピオンシップは171万ドルですから、日本円で約1億3,700万円になります。アメリカPGAツアーの優勝賞金は軒並み100万ドル前後ですが、中でも、『第5のメジャー』プレーヤーズ・チャンピオンシップの賞金の高さは群を抜いており、フィールド(参加選手のレベル)の高さで有名な大会になっています。
今年2011年は5月16日(現地15日)、韓国出身のK.J.チョイ(崔 京周 - チェ・キョンジュ)選手が優勝しました。崔選手は日本のマルちゃんこと丸山茂樹選手の一歳下で、マルちゃんがアメリカPGAツアーを中心に活躍していた頃のライバル。派手ではありませんが、着実に勝利を積み重ねて、もはや世界的プレーヤーとしての地位を築き上げました。

しかし、今日のお話は崔選手の事ではありません。
予選落ちしてしまった日本の今田竜二選手の事が気がかりだ、というお話です。
今田選手はタイガーウッズと同年齢の今年36歳、14歳で親の反対を押し切って渡米、その後めきめき頭角を現し、アマチュア時代にはタイガーに次いで全米第2位になるなど、将来を期待され1999年にプロに転向しました。
しかしその後、自身「なんでこの俺が...」と思う程の低迷時期が来ます。
そしてそれを何とか乗り越え2005年にアメリカPGAツアーのシード権を獲得。
その後じわじわとランクを上げ、遂に2008年プレーオフの末、2007年に2位に甘んじたAT&Tクラシックで初優勝しました。
この年は2位も2回あり、全体順位は125人のシード選手中9位とトップテン・プレーヤーに入りました。賞金総額も300万ドルを超え、世界的プレーヤーへの仲間入りか?!と期待させました。
ところが翌2009年は90位、2010年107位とじりじり順位を下げています。
今年はすでに13大会開催されましたが、予選通過が6回で順位が128位とちょっと低迷しています。

アメリカPGAツアーではシード選手であるか、そうでないかでは天と地程の違いがあると言われています。
毎年全体順位125位というのは年間賞金総額がたいたい80万ドル前後となり、その金額の収入が確保される、ということになります。
今田選手の場合は2007年から2010年の4年連続シード選手でしたが、この間の賞金総額が600万ドルを超えています。日本にいてはとても稼げる金額ではありません。

ところが、今年の低迷。私はプロの解説者ではありませんが、アメリカPGAツアーをあきらめた丸山茂樹選手の場合がそうでしたが、技術・体力といった問題よりも、精神的課題にぶつかっていると思われます。
アメリカのアメリカPGAツアー選手ともなれば、ドライバーの飛距離は恐ろしい程になります。
丸山茂樹選手はこれに対抗しようとして筋力作りに取り組みましたが、失敗、撤退を余儀なくされました。
同時期にPGAツアーに参加した田中秀道選手は体まで壊してしまい、撤退の上、数年間は日本でも満足なプレーができなくなりました。
かつて全英オープンに参加した際、ある日本の選手は
「こちらが6番アイアンで打つ距離を、彼らは9番で楽々打ってくる。この違いは大きすぎる。」
と嘆いていました。

今田選手はもともと飛距離を追い求めるのではなく、アプローチやパッティングのうまさがPGAツアーでも光る選手でした。
この技術があったればこそ、ドライバー平均飛距離(平均280ヤード)+フェアウェーキープ率(59%)のトータル・ドライビング順位が161位という順位でも、シード選手としてやってこれました。
問題はそのアドバンテージをしっかり胸に刻んで、その足場を変えずに闘い続ける事ができるかどうかだと思います。
何故ならアメリカをはじめとする欧米の若い飛ばし屋たちが、ここ1、2年で400ヤードを超えるティーショットを記録するようになっているからです。
この部分で彼らと対等に闘うには、もう体を取り替えるしかありません。

私たちアマチュアは「飛ばし屋」と一緒にラウンドすると、ティーショットでは知らず知らずリキむ。
二打目は飛ばし屋同様パーオン狙って、大きく曲げて大トラブル。
二打目を自分が最も得意とする距離にレイアップしたときより大幅にスコアが悪くなって、それこそ『後悔のゴルフ』に。

プロ選手にもこんな事はあるのでしょうか。
今田選手にはこれから、自分の長所に力点を置いた闘い方に徹して、アメリカPGAツアーのシード権を確保して欲しいものです。
そしてできれば2勝目も!
がんばってください!

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ジャンルなし音楽ファンのこの季節のおすすめミュージック〈1〉

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所要時間 約 3分

人間の音楽嗜好というのは、幼児期の体験に大きく左右される、というのが私の持論です。
つまりは原体験というやつなんですが、一時期流行った『胎教』、今もされる方は多いのでしょうか?胎教で多く使われたのはモーツァルトだったようですが、『胎教』された子供たちはモーツァルト好きになったのでしょうか?

実は25年程前、我が家で娘が生まれた際、当時市販されて間もないCDのミニコンポを生まれたばかりの娘の周りにおき、静かな音でモーツァルトのピアノ協奏曲をずっとかけていました。
ピアニストのウラディミール・アシュケナージがピアノを弾きながらオーケストラも指揮するという、いわゆる「弾き振り」の演奏ですが、CD一枚が3,800円か3,500円の頃でした。
その娘はどうなったでしょうか?
携帯電話の着信音はいわゆるパンクロック。
部屋から聞こえてくるのは現在進行形のロックミュージックですが、モーツァルトが聞こえて来た事はありません。
ただひとつ、明らかなのは「音が外れていること」「たどたどしいピアノの音」などを、ものすごく嫌う、という事です。
その結果、今一番娘のカンに触るものはなんでしょうか?
私の鼻歌と、私のピアノの練習です。

さて、『風薫る五月』。
好みはいろいろあるでしょうが『一年で一番いい季節』候補の筆頭にあげられるでしょう。
こんな時、お薦めしたいのがアール・クルー(男性・アメリカ)の音楽です。
今でこそ、アコースティック楽器によるジャズやポップ・ミュージックは当たり前になりましたが、アコースティック・ギター、それもクラシック・ギターで非常に広がりのある、誰もが美しいと感じる音楽を聴かせてくれたのには、ちょっと大げさに言えば世界が驚きました。
先駆けてひとつの分野を切り開いたミュージシャンの1人です。
1980年代から2000年代あたりにかけて、テレビのいろいろな番組のBGMとして多用されていましたので、お聴きになれば「ああ、この音楽ね。」と聴き覚えのある曲がたくさんあると思います。

私のおすすめは『奥様は魔女』のテーマ曲で始まる
Earl Klugh Trio
そして3枚のCDを2枚組にまとめた
Dream Come True / Crazy For You / Low Ride
の2点。特に最初の2枚分が素晴らしい。
風薫る5月がさらにさわやかな、美しい季節に感じられますよ。

被災地を苦しめるこの巨大な悪魔

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所要時間 約 5分

宮城県の米所、大崎平野の西部で、中規模の米作り農家を兼業している会社員の友人の顔色がこのところ冴えません。
「せっかく植えた米、ちゃんと収穫できんのかなぁ?」
ちゃんと米ができるかどうか、と言うのではありません。

ポーランド 1964年発行

ポーランド 1964年発行

米ならちゃんとできます、東日本大震災でも大崎平野の水田はほぼ無傷だったからです。
「せっかく作った米が、福島第一原発の放射能に汚染されてしまうのではないか?! その結果、みんな捨てさせられてしまうのではないか...」
という不安が毎日彼を脅かしているのです。

それというのも、茨城や福島の農産物の一部から放射性物質が検出された上、神奈川県南足柄市で収穫した新茶の生葉から、新潟県では村上市産のツボミナ1点から放射性ヨウ素が、などこれまで「汚染されていないはず」の地域の農産物から放射性物質が検出されているからです。
宮城と福島は隣県同士、新潟や神奈川に起きた事が、宮城では起こりえない、と考える方が無理があります。
私たち農産者でなくとも福島第一原発から100km内外の距離で暮らす人間は、いつも頭の上に糸で吊るされた大きな包丁があるような落ち着かない、不安な日を送っています。
いったいどうなっているのでしょう?
実は東京電力は解らないが半分、そして外に対する広報に関しては、触れなくていいなら触れたくない、というのが半分、それが本音なのではないでしょうか。
東北大学工学部に通う我が家の長男は、大学でいくつか『原子力』に関する単位を取得していたので、意見を聞いてみました。
「(原子力が)実用化されて高々50年程度では、まだまだ解らない事がたくさんある。」
という答えでした。
そう言えば、第二次世界大戦の終了前後、アメリカがアリゾナ砂漠かどこかで原爆実験を行った際の事です。数百名の陸軍の兵士を爆心地近くに『塹壕』を掘って待機させ(核シェルターなんかじゃありませんよ)、爆発直後に爆心地に向かって『進撃』させた記録映画を見た事があります。その後、兵士たちの身に起きた恐ろしい結果と広島・長崎の『原爆症』により、人類は放射能汚染の恐ろしさを知ったのです。

福島第一原発の一号機では、やはりメルトダウンが起きていました。しかし、記者会見で記者が「メルトダウンですよね?!」といくら追求しても、東京電力側は「燃料棒が溶けて下にたまっていますが...」とは答えるものの、決して「メルトダウン」とは言いません。明らかな敗北を「戦略的撤退」と強弁するのに似ています。
日本、いや世界の人々が求める「科学的客観性」はあるでしょうか?

福島第一原発の事故直後、日本はアメリカやフランスの事故処理「協力」の申し出を、「自分たちで処理できるから」と言って断りました。
日本の電機メーカーを中心に、原発プラント輸出国である日本、しかし韓国が急速に追い上げてきています。
「ここで外国の力を借りてしまったら、今後日本は世界に原発を売って回る事ができなくなるのではないか ?! 」
という思惑は働かなかったでしょうか?

しかし、結果として福島第一原発の事故は
1. 周辺国のコンセンサスを得る前に高濃度汚染水を海洋投棄
2. 「できる」と言いいながら、未だ安定化の見通しを立てられない
ことによって、日本人の「信用」をズタズタにしました。

そして国内では福島沿岸の実に10もの市町村を、一時的かもしれませんが「廃市廃町廃村」にしてしまっています。
東日本大震災は「関東大震災に広島原爆投下を加えた程の惨禍だ」という記事を読みました。
しかし、10の市町村をだめにしてしまうとは、もはや福島第一原発の事故は地震・津波の東日本大震災と切り離して、それだけで巨大な災害として認識すべき段階に来てしまっているのではないでしょうか。
地震・津波だけでも未曾有の災害なのに、その被災者をさらに苦しめ続ける巨大な悪魔。
でもそれを作り出したのは何なのか、わたしたち日本人全員が『科学的』に考え続けなければならないと思います。

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