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【放射能汚染・こどもたちの真のガン発生割合】〈第1回〉[フェアウィンズ]

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所要時間 約 9分

「250,000ベクレルに汚染されたスギ花粉の飛来・空間線量再上昇の恐れ」

フェアウィンズ

Cancer Risk To Young Children Near Fukushima Daiichi Underestimated from Fairewinds Energy Education on Vimeo.


フェアウィンズは、国立科学アカデミーのBEIR第7号レポート[電離放射線の生物への影響]を基に、福島第一原発の近くで生活する幼い子供たちのガンの発生確率を分析しました。
BEIR第7号レポートの内容を分析した結果、年間20ミリシーベルトの被ばくをすれば、幼い女の子の場合100人に少なくとも1人がガンを発生することになる、とフェアウィンズとしては結論を出していました。
20ミリシーベルトの値は日本政府が定めた、福島第一原子力発電所周辺住民の1年間の法定限度被ばく線量です。
このビデオの中で、福島第一原発周辺で暮らす子供たちの本当の発がん割合を過少評価していることを、イアン・ゴッダードがBEIR第7号レポートを基に分析・証明していることを、フェアウィンズとしてご紹介いたします。
イアン・ゴッダードの科学的分析に着目した結果、フェアウィンズは20ミリシーベルトの被ばくを5年間続けてしまえば、幼い女の子の場合、20人に1人の割合、すなわち5パーセントの確率でガンを発症する、と結論を改めざるを得ませんでした。

こんにちは、フェアウィンズのアーニー・ガンダーセンです。

今日はイアン・ゴッダードによるビデオをご紹介したいと思いま す。
し かしその前にBEIRについてご説明しましょう。ビアはビールの事では無く、アメリカ国立科学アカデミーが発行する「放射線の照射による生物への影響」報告書のことです。
この報告書は私に日本からもたらされた2つの報道記事について考えさせ ることになりました。

ひとつは日本の代表的報道機関、NHKのもの。
内容は極めて高い値のセシウムがスギ花粉から検出された、というものです。
この事実は杉の葉の先端部分にセシウムが蓄積されていることを暗示しています。
発表されたデータによれば、このスギ花粉には1キログラム当たり250,000ベクレルの放射性物質が付着しています。


これはもちろん、大変深刻な事態です。

春になればこれらのスギから大量の花粉が大気中に放出されることにより、セシウムの空間線量が再び上昇してしまうからです。
現在の私の関心は日本がこれに対しどう対処するのか、という事です。
しかし、この問題に関する関係機関の報告としてNHKが報道したものがここにあります。
「これによる影響は東京では通常の10倍 ほどの被ばくをする程度にとどまり、健康上大きな問題は発生しない。」
現在、様々な予測がたてられていますが、毎秒約25万個のスギ花粉が放出が始まってしまったら、日本の皆さんは十分以上の注意をする必要があります。

2つ目も日本からのものですが、ジャパンタイムズに掲載された一つの記事についてです。福島県内で放射能に汚染されたイナゴが捕まえられました。
現在このイナゴは、1キログラムあたり4,000ベクレルの放射線に汚染されています。
なぜ今、このことが重要なのでしょうか?
ビールのつまみにイナゴの佃煮を食べる日本人がいます。
たとえばこんな感じです。
「冷えた一杯のビールのつまみに、しょうゆで煮込んだカリカリとした食感のイナゴを好んで食べる人がいます。一口スナックとしてうってつけの大きさのためで、一部の科学者はこの程度のことに目くじらを立てる必要はない、と語ります。」
しかし私の意見は違います。
ビールを飲むのは結構、しかし4,000ベクレルの放射能に汚染されたイナゴを口にするという事は、食文化の範囲にとどまる問題ではありません。

〈つづく〉

http://fairewinds.com/content/cancer-risk-young-children-near-fukushima-daiichi-underestimated
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今日から再びフェアウィンズのアーニー・グンダーセン氏にご登場願い、放射線被ばくによる発がん性の『真実』について説明してもらいましょう。
長いので6回ほどに分け掲載する予定です。
ビデオも添付しましたが、30分近くあってグンダーセン氏の顔だけ映っている時間も長く、訳文だけご覧いただいても差し支えないかもしれません。
第一回は本論に入る前の部分、スギ花粉の放射能汚染について大事な話をされているところをメインにさせていただきました。
それにしても、「大変深刻な事態であり、日本の皆さんは十分な注意を怠ってはいけません。」と言ってくれるグンダーセン氏の言葉は、「普段と変わらぬ生活で結構、布団も外に干してかまいませんよ。」などと言ってはばからない、良心を持たぬ科学者の存在を際立たせることになりました。

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【 福島第一原発危機発生当時の政府『崩壊』 】

アメリカCBSニュース 2月27日




日本で発生した壊滅的な地震と津波から1周年となる日まで残すところ2週間を切りましたが、悲劇をより大きなものにした福島第一原発のメルトダウン発生当時の詳細が明らかにされ、議論が熱を帯びてきました。

2月27日、取材用のヘリコプターが機能を失っている福島第一原子力発電所を、完全に視界に収めるところまでの接近を許可されました。
そして今日、一通の報告書が危機発生時、日本の指導者たちがどうしようもない混乱の極にあったことを明らかにしたのです。

福山官房副官は、調査員にこのように語りました。
「通常の指揮命令系統は、完全に崩壊していました。」

CBSのニュース特派員ルーシー・クラフトは 津波が福島第一原発を襲った直後、日本の政府高官と当局者が危機管理対策室に集まり、発生した大惨事の全容を把握しようと格闘していた、と報告しました。
「原子力専門家のトップに話を聞こうとしましたが、彼らの話の内容は私たち政治家はまったく理解することができませんでした。これはチェルノブイリやスリーマイル島事故と比べるとどうなのか?はっきり返答できるものは誰もいませんでした。」
関係者や原子力の専門家に対する300回に及ぶインタビューの後この報告書は、マグニチュード9.0の地震が国を襲った場合の緊急対応プランを、日本が持っていなかった点は誤りであった、と述べています。

しかし調査団は今回の大惨事の責任の大半は東京電力にある、と結論づけました。
「彼らは全くといっていいほど、原子力事故に対する備えをしていませんでした。」
調査主任の船橋ゆういち氏がCBSニュースに語りました。
東京電力は原子力発電所の電源が失われた場合の備えを、怠っていたように見受けられます。
電気が止まってしまえば、原子炉内の核燃料は過熱し、爆発を起こし、メルトダウンする他ないのです。

福島第一原発から情報はほとんど提供されず、政府はメルトダウンの危機が差し迫っていると考え、首都圏に死の灰が降り注ぎ、3,000万人の市民を避難させなけれ ばならなくなる事態を恐れていました。
とにもかくにも被害の実態を把握するため、最後の手段として年齢が65歳以上の男性で『決死隊』を組織し、自分がその隊を率いることになっていた、と福山氏が語りました。
「私たちが感じていたものは、恐怖などという生易しいものではありませんでした。」
福山氏は何か月も過ぎた後、調査団にこのように説明しました。
福島第一原発周辺の立ち入り禁止区域の放射線量はいまだに非常に高いままであり、この後、福島第一原発の廃炉までには最低でも40年の歳月を必要とします。

「私たちが福島第一原発の原子炉が本当にメルトダウンしてしまったと知った時、私は自分たちの無力さに呆然とするほかありませんでした。」
最後に福山氏はこのように付け加えました。





 

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