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【 国際的にも悪名高い高速増殖炉、もんじゅに停止命令 】〈後篇〉

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常に綱渡りのスケジュール、安全を後回しする運転再開はきわめて危険

ワシントンポスト 5月15日

もんじゅ
高速増殖炉もんじゅを視察した原子力規制委員のメンバーは、組織の最高幹部クラスは何よりも安全を重視するという姿勢に欠けていると批判しました。
一方、原子力安全機構の職員はもんじゅ再開の見通しが立たないことについて落胆を隠せません。

もんじゅの施設内の作業員に対する聞き取り調査により、施設内の安全点検についてはコンピュータにデータベースを構築するやり方ではなく、いまだに膨大な量の紙の書類を処理するやり方であることが明らかになりました。
そして試運転のスケジュールを実現できるよう、常に綱渡りのスケジュールをこなさなければならない状況に置かれていることもわかったのです。

「現在もんじゅの運転を再開することはきわめて危険です。」
原子力規制委員会の原子力安全審査会の森下靖部長がこう語りました。
「同施設の安全管理はきわめて妥当性を欠くものです。」

一部の専門家からは、もんじゅの施設が活断層の上に位置しているとの指摘がなされています。
この問題については今年後半、原子力規制委員会から委嘱を受けた独立の調査班が、活断層存在の可能性について調査を行う予定になっています。

活断層調査
日本のいくつかの原子力発電所周辺では、活断層の存在の有無に関する調査が進められており、数か所の原子力発電所についてその判断が保留になっています。
これらの原子力発電所を運営する各企業では、この7月に施行される新たな安全基準に合わせ、安全設備の後進や安全確保のための手順の見直し作業が進められています。

5月15日水曜日、原子力規制委員会が委嘱した地質学者による調査チームが、福井県敦賀原発2号機の直下に比較的最近 - 12万年から13年前に動いたと思われる活断層がある可能性が高いとの最終報告を行いました。

日本の法律は活断層の上に、原子炉そのものを含む原子力発電所の重要な設備を建設することを禁じています。
敦賀原発を運営する日本原燃が今回の調査結果に対する反証を行わない限り、2号機は廃炉にせざるを得ないことになります。

「これまで同原発で事故が発生しなかったのは、本当に幸運でした。今日やっと原子力発電所の安全確保のための第一歩を踏み出したことになります。」
原子力規制委員会の島崎邦彦委員がこう語りました。
以前の監視機関である原子力安全・保安院とは異なり、原子力規制委員会が業界の利益に反しても安全を優先する決定を行ったことについて、島崎委員は高く評価しました。

安倍内閣の菅義偉官房長官は、政府が今回の決定を尊重すると表明しました。
「原子力発電所については、何よりもまず安全を優先しなければなりません。」

活断層
しかし敦賀原発を運営する日本原子力発電(株)は、原子力規制委員会が同社の調査報告を考慮していないとして、この決定に不服を唱えています。
「今回の決定は本当に残念であり、受け入れがたいものです」
濱田康男社長は声明の中でこのように語り、原子力規制委員会に対し再調査を求めています。

〈 完 〉
http://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/japans-nuke-watchdog-to-stop-troubled-plutonium-burning-test-reactor-over-safety-violations/2013/05/15/9c8b3238-bd2b-11e2-b537-ab47f0325f7c_story.html
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「再調査!」再調査!」と、よくも簡単に言うものだ、と思います。
原子力規制委員会が行った調査である以上、少なくない経費と時間をかけ、慎重に結論を出したものと考えるべきでしょう。
その経費は私たち国民が負担しているものです。
再亜調査になれば、私たち国民は望みもしない敦賀原発の存続のための調査に、またまた負担を強いられることになるのです。

基本的条件を無視して危険な原子力発電所を建設した、そのツケを国民に付け回す行為は、もうここでやめさせるべきです。

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【 マイルス、誕生日おめでとう!】

ニューヨーカー 5月26日
(写真をクリックして、大きな画像をご覧ください)

Miles01
マイルス・デイヴィス[1926年5月26日~1991年9月28日]
バードランド・カフェにて、1949年。(写真上)

1951年ニューヨーク、メトロノーム・ジャズ・オールスターズのセッションにて。(写真下・以下同じ)
「私の演奏は、これまでの音楽体験が基になった授かりものなのです。それがどこから来たものなのかいちいち気にはしていません。」
MIles02
マイルスの演奏に聴き入るヴィレッジ・ヴァンガードの客たち、1958年ニューヨーク。
Miles03
留置場から釈放され、妻の出迎えを受けるマイルス。1959年。
Miles04
年代不詳
Miles05
「何もかも解るようになったら、私の音楽もわかるようになるさ。」
Miles06
「私は音楽、そして人生について、スタイルというものをたいせつにしている。」
Miles07
「君という人間の創造力に限界は無い、人間にも限界は無いし、空にも限りは無い。」
Miles08
「ミスを恐れるな、何でもない事だ。」
Miles09
「一緒にプレーする奴がどんなイカれた奴でも気にならないよ。奴が息が続く限りスイングするならね。」
Miles10

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