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世界の最新健康ニュースから[女性の肥満]

読了までの目安時間:約 4分

細胞増殖の盛んな子ども時代に脂肪細胞が増えるとその数は減少することはありません。
最近の研究で大人になってもそのまま脂肪細胞が増加することがわかってきました。
脂肪細胞は本来、外敵に対し見張り役のような仕事をするのですが、体が肥満すると脂肪細胞も肥満してしまい、そこからは炎症物質が出ます。
それが人体の免疫機能にも良くない影響を与えているのです。
免疫機能に障害が起きると、様々な病気を予防できなくなってしまいます。
子どもの時から肥満を誘発しやすいジャンクフードは厳禁ですね。
(あおい薬品薬剤師 小林 裕見子)

[女性の場合、肥満は喫煙よりもガンの発症につながりやすい]

英国BBC 2018年9月24日

英国ガンリサーチは予防が可能な原因のうち、2043年までに女性のガンの最大の発症原因として肥満が喫煙を追い越す予定である、との報告を行いました。

現在、女性のガンの発症原因の12%が喫煙、7%が体重オーバーと肥満によるものです。
しかし喫煙者の数は減少傾向にある一方、肥満率は上昇すると予測されていることから、この差は25年間で逆転すると予測しています。

英国ガンリサーチの予測では、2035年までに、女性のガンの約10%(約25,000例)が喫煙が原因、9%(約23,000例)が肥満が原因で発症することになり、2043年までこうした傾向が続けば、女性のガン発症原因は肥満が喫煙を追い越す可能性があるとしています。

一方英男性では女性より喫煙率が高いため、ガンの発症原因として肥満が喫煙の上位になるとは考えられていません。
肥満は男性においても一般的になりつつありますが、女性の肥満の方がガン発症のリスクが高いと考えられています。

英国ガンリサーチの報告書によると、喫煙が原因で発症するガンの種類は急性骨髄性白血病、肺、膀胱、腸、子宮頸部、膵臓および胃ガンです。

一方肥満によって発症するのは、腸、胆嚢、腎臓、肝臓、乳房、卵巣および甲状腺ガンです。

英国ガンリサーチの予防専門家であるリンダ・ボールド教授は、肥満に起因するガンの数を減らす上でも政府は喫煙防止の教訓を広く啓蒙する必要があると述べています。

ボールド教授は小児期に太り過ぎだった人は、成人になって肥満になる確率が5倍以上になると指摘しています。
最近の統計では幼児期ですでに重度の肥満になっている子供達の割合が過去10年間で上昇を続けていることがわかりました。

「そのために私たちはがんと肥満との関連性を認識して貰い、子供達がテレビを見ている時間帯にジャンクフードの広告をテレビ放映することを禁止し、「健康的でない」製品の安売り広告を制限するなど、子どもたちを守る対策を求めているのです」
ボールド教授がこのように述べました。

またボールド教授は、喫煙率の減少は祝うべき状況だと述べています。

「これは、健康リスクと税制、タバコ販売の廃止、屋内の公共の場での喫煙禁止など、政治的にも強力なキャンペーンを何十年も続けてきた努力が報われたことをあらわすものです。
喫煙をやめようとする人々を支援するために各分野で様々な取り組みが行われているのと同様、肥満によるガン発症増加の流れを止め、将来のガン患者増加の予測が決して現実にならないようにする必要があります。」

https://www.bbc.com/news/health-45601052

世界の最新健康ニュースから[ヨーグルトNo.2]

読了までの目安時間:約 5分

美味しいはずです、こんなに砂糖が入っているのですから!
砂糖を摂取すると人間の脳の中では麻薬と同じ場所で反応が起きます。
ですから食べれば食べるほど食べたくなるのが砂糖なのです。

疲れたからと言って甘いもの、例えば「冷蔵庫に体に良いヨーグルトがあったわ!」と夜のおやつに食べると急激に血糖値が上昇します。
すると体がインスリンを放出しますが、急激に上がった血糖値は急激に下がります。
そうするとインスリンが余ってしまうので、脳はもっと甘いもの食べさせようとします。
その結果「ヨーグルトもう一個たべたい」などと食欲が出てくるのです。
こんなメカニズムになっていること、ご存知でしたか?
(あおい薬品薬剤師 小林 裕見子)

[ヨーグルトは砂糖でいっぱい]

英国BBC 2018年9月19日掲載

市販のヨーグルト製品には砂糖が目一杯含まれており、こうした製品を健康食というカテゴリーに入れるべきでは無いという研究結果が公表されました。
この結論は英国のスーパーマーケットで販売されている約900種類のヨーグルトを調査研究した結果得られたものです。

リーズ大学の研究者が中心となっておこなわれたこの調査では、加糖ヨーグルトとして販売されている中で有機ヨーグルトは最も糖分が多い製品であり、100グラムあたりの砂糖の量はコーラよりも多いことがわかりました。

これに対し糖分が少なかったのは無糖およびギリシャヨーグルトでした。
医学専門のオンライン・オープンアクセス誌"BMJ Openで発表されたこの研究結果は、政府の保健当局がヨーグルトの製造業者に対し使用する砂糖の量を減らすよう促すための基準として採用されることになっています。

ヨーグルトについては英国保健省が改善を求めたいと望んでいる食品のうちの一つです。

驚くべきことでは無いかもしれませんが、最も糖分の量が多かったのはデザート・ヨーグルトで、平均で100gあたり16.4gの砂糖が含まれていました。

同程度の砂糖が含まれる食品には、チョコレート・ムース、クリーム・キャラメルなどがあります。
2番目に砂糖が多かったのは100gあたり13.1gという有機ヨーグルトでした。
小児用ヨーグルトにも平均すると100gあたり10.8gが含まれていました。
これは角砂糖2個以上の砂糖に相当します。

これらと比較して一般的な市販品であるコーラ100gには、平均すると9gの砂糖が含まれていました。

英国保健省は4歳から6歳の子供については、1日の砂糖の摂取量を19g以下に抑えるよう勧めています。
7歳から10歳の子供については毎日24g以下を推奨しています。

低糖度製品に分類されるためには、糖分の量は100gあたり5g以下である必要があります。

調査対象製品のうちこの基準を下回ってたのは1割に満た無い製品でした。

どのくらいの砂糖がヨーグルトに入っていましたか?

デザートヨーグルト - 100gあたり16.4g
オーガニック - 13.1g / 100g
加糖ヨーグルト - 100gあたり12g
フルーツヨーグルト - 100gあたり11.9g
子供用ヨーグルト - 100gあたり10.8g
飲むヨーグルト - 100gあたり9.1g
ナチュラル、ギリシャヨーグルト - 100gあたり5g

2016年末に研究のためのフィールドワークが実施されて以来、ヨーグルトからの砂糖消費量の削減が進んでいます。
今年5月に発表された報告書によれば、ヨーグルトの糖度は初年度で6%減少し、5%以上の糖分カットが実現した唯一の食品カテゴリーとなっています。
2020年までに砂糖は従来品と比較して20%削減されると予想されています。

PHEの主任栄養士アリソン・テッドストーン博士は、ヨーグルト製品の改善については「前向きな対応」が行われていることが確認されたと語っています。

しかし、この研究の主任研究者であるバーナデット・ムーア博士は次のように述べています。
「削減量を考慮しても、市販のヨーグルト製品のほとんどはまだ砂糖が少ないとは言えません。」
「子供たちに体に良いと思ってヨーグルトを与えている両親を含め、含まれていれる砂糖の量を知れば驚くことになるだろうと思います。」

「私がお勧めするのは無糖ヨーグルトに自分の好きな果物を混ぜることです。」

https://www.bbc.com/news/health-45565364

世界の最新健康ニュースから[老化を遅らせるには?]

読了までの目安時間:約 7分


新人類が誕生してから20万年。人間がお腹いっぱいに食べられるようになってから何年が経ったのでしょうか?
日本人の場合は1964年東京オリンピックあたりからではないでしょうか?
江戸時代は1日2食、現代人の食事と比べると20~30%少なかったと言われています。
その現代人の食事はカロリーオーバーで、身体はミネラルやビタミン不足の新型栄養失調。
栄養失調だから体が栄養を欲しがってますます食欲が増すのでは?

あるNPOが外食やお弁当、社員食堂、学食の主要なミネラルを調べました。
要は外食は2人前食べるとやっとミネラルが必要な量になるという結果が得られたのです。
食堂でカツ丼と麺類の2人前食べている人を時々見かけますが、納得です。
漢方薬を飲むときに「空腹のときに飲んでください」といったところ、「お腹すいてるときって無いです」という答えが返ってきて驚いたことがありました。

みなさんは、ミネラル不足でカロリーの摂り過ぎですよ。
(あおい薬品薬剤師 小林 裕見子)

[若返りの魔法の泉は見つかりませんでしたが、老化を遅らせる具体的方法が見えてきました]

スーザン・スカッテイ / 米国CNNニュース 2018年3月22日

結局のところ、人間を若返らせる魔法の泉は世界のどこにもありませんでした。
新しい研究結果が公表され、それによると2年間でカロリーを15%削減すると、加齢につながる代謝プロセスが遅くなり、その人が加齢に関連する病気を予防できる可能性が示される結果となりました。

この調査ではカロリーを減らした食事を1年間続けた結果、研究の被験者の代謝率が大幅に低下することが確認されました。
2年経っても代謝率は下がったままで、糖尿病、癌、アルツハイマー病の発症の原因を作る加齢現象のひとつである体を酸化させるストレスが全体的に減少することが確認されました。

この研究結果はCell Metabolism誌( https://www.cell.com/cell-metabolism/home )に掲載されました。

「現在の健康状態がどのようなものであっても、カロリー摂取量を減らすことですべての人に健康上の利益がもたらされるのです。」
ルイジアナ州立大学のペニントン生物化学研究所の研究責任者であるリーン・レッドマン博士がこう語りました。

動物を使った実験ではカロリーを25%制限することで寿命が延びることがすでに確認されています。
CALERIE(エネルギー摂取量削減の長期的効果の総合的評価)と名付けられたこの研究は、レッドマン博士とそのチーム、国立加齢研究所によって企画されたもので、被験者が簡単な質問に答える形で結果がまとめられました。
人間についても動物実験と同じ結果が得られるでしょうか?

▽ 高齢化生体指標

第1段階で研究者のチームはまずテスト段階として小規模のパイロット実験を行い、参加者が実際にどのような種類のカロリー制限を守ることができるか、さまざまな試験研究を行いました。
具体的にはあるグループには食事の際だけのカロリー制限を行い、別のグループは食事制限は行わず運動療法だけ、そしてさらに食事と運動をそれぞれ半分ずつ取り入れたグループを作り、グループごとにモニターを行いました。
そしてもう一つの疑問点は、どのくらいのカロリー制限を行えば老化を防ぐ効果が得られるのか、ということでした。
さらにこれまで普通の生活を続けつつ、90歳から100歳の長寿を得た人々も調査し、比較対象することで明快な結果が得られるようにしました。
「長生きできる人々はそうでない人と比べ、長期間血糖値とインスリンレベルが低く、なおかつ平均体温が低めてあることはこれまですでにわかっていることです。」
レッドマン博士がこう語りました。

こうして行われたパイロット研究の後、国立加齢研究所はバトンルージュのペニントン大学、セントルイスのワシントン大学、ボストンのタフツ大学の3大学に第2段階の実験のための資金提供を行いました。

ペニントン大学では、レッドマン博士のグループは、食事だけでカロリーを25%削減するグループを担当しました。
25~45才の女性と25~50才の男性のグループに分けられましたが、それぞれ約半分の人が標準体重で、残り半分は肥満になっていない程度の体重オーバーの人々でした。
調査期間中、参加者は好きなものを食べましたが「栄養状態を適切に保つ」ためにビタミンとサプリメントを摂取しました。
各参加者には体重計が配布され、毎日の摂取カロリーを計算して25%の削減に取り組む代わりに、体重減少の経過を記録して各参加者のカロリーの総減少を推定する方法がとられました。
しかし計画通りにカロリーの摂取量を25%削減できた人はいななかったとレッドマン博士が語りました。
「参加者が実際に達成できたのは2年間で15%のカロリー削減でした。」
「しかし何れにしても、一定規模の人々がこれだけのカロリー摂取の制限を行ったことは注目に値することです。」
具体例として、1年目の終わりにこれらの人々は平均して20ポンドの減量に成功し、その体重は2年目の終わりも維持されていました。

「カロリー制限食は、睡眠代謝率を約10%低下させました。」
レッドマン博士がこう語りました。
これは、体重減少がピークに達した1年目の最後、そして体重が一定に維持された2年後も変わりませんでした。

代謝率が下がるということは、食事や酸素から得られたエネルギーを身体が効率的に利用している状態にあることを意味します。

「人間の体内でエネルギーが生産されると、同時に副産物も生成されるという事実が重要なポイントなのです。」
レッドマン博士がこう語りました。
「正常な代謝によって酸素ラジカル(oxygen radicals)と呼ばれる副産物が体内に蓄積し、これが体内に留まり続けると細胞や各器官に損傷を与えることになるのです。」

こうして引き起こされる損傷が
「寿命を縮める原因だと考えられています。」

カロリー制限は被験者の代謝を緩和しただけでなく、尿検査の結果、酸化損傷のレベルがより低くなったことがわかりました。
そしてカロリー制限の結果、長生きをする人に特徴的な健康的な加齢現象を確認することができたとレッドマン博士が説明しました。

https://edition.cnn.com/2018/03/22/health/calorie-restriction-longer-life-study/index.html

世界の最新健康ニュースから[ヨーグルト]

読了までの目安時間:約 4分

英国BBC電子版 2018年9月6日掲載

健康に良いと思って毎日ヨーグルトを食べていらっしゃる方には、ちょっとショックかもしれない情報です。
私は健康指導の際、「ヨーグルトは常用しないで、嗜好品にしてくださいね」とこれまで言って来ました。
発酵乳製品は発酵生成物が含まれる点では確かに体に良いと言えますが、あまり積極的にはおすすめできません。
乳製品はたんぱく質と脂肪があまりにも多すぎる牛乳から出来ているからです。
牛乳は牛の赤ちゃんに最適な栄養食品ですが、必ずしも人間に向いてるとは言えません。
牛乳の飲みすぎや乳製品の食べすぎは白内障の原因になるとも言われており、この点も注意したいところです。

この記事を読んで思うのは、自分の腸内環境を守ることが一番大切だということです。
私たちの腸内環境は、生まれた直後からの生活によって長い時間をかけてつくりあげられてきたその人にしか無いものです。
そして腸は体を守るために実に様々な複雑でデリケートな働きをしていることが、研究によって次々に明らかになっています。

最大の健康法は、自分にしか無い腸内環境をどうやって守るか、ということだと言っても過言ではないのです。
(あおい薬品薬剤師 小林 裕見子)

[「プロビオティック」製品は「ほとんど役立たず」]

イスラエルの科学者(研究者)グループが、善玉バクテリア『プロビオ』製品をとっても、ほとんど何の効果も無いという研究結果を公表しました。
この研究は、プロバイオティクスを摂取した時に人間の体がどうなるのか、最も詳細な調査 分析を行った研究のうちの一つです。

プロバイオティクスを摂取することは健康的で、特に腸を良い状態に保つ働きがあると考えられてきましたが、実は人間の体内でほとんど、あるいは全く効果がないことが判明しました。

この研究をおこなった科学者は、これからはプロバイオティクスを摂取する際は、特定の個人のニーズをよく検証した上で調整する必要があると述べました。

ワイズマン科学研究所のチームは、ラクトバチルス・ビフィズス菌とビフィド・バクテリウムを含む11種類の善玉菌株を使用し、独自のプロバイオティック・カクテルを作りました。

そしてこれを1ヶ月間、25人の健康なボランティアに与え続けました。
その後一定の定着期間を経た後、胃、小腸、大腸の複数の場所から外科的方法を使って検体が採取されました。
研究者らは、細菌がどこに定着し、それらが腸の活動の変化につながったかどうかを調べようとしたのです。

しかし『細胞』ジャーナルに掲載された研究結果には、摂取したうち約半分は口から入ってそのまま体外に排出されたことが確認されました。
残りの半分も一旦腸内にとどまったものの、もともとその人の腸にいた腸内細菌によって短期間のうちに体外に排出されました。

もとの記事はこちらでご覧ください。
https://www.bbc.com/news/health-45434753

世界の最新健康ニュースから[キャベツ&ブロッコリー]

読了までの目安時間:約 6分

英国BBC電子版 2018年8月15日


今日は英国BBC電子版から、「全く副作用のない」大腸がんの抗ガン剤についてです。
皆さんは抗ガン剤が毒ガスをアレンジしたものだということはご存知ですか?
そんな話を聞けば副作用があって当たり前、と思われるでしよう。
でも大腸がんに限ってのことのようですが、全く副作用のない抗ガン剤があることがわかりました。
しかもとても身近に…

季節季節の露地物野菜にはその季節に必要な『解毒剤』が含まれている、という話をご存知ですか?
ただし、季節外れのハウスものは?です。
畑でしっかり育てられた季節季節の野菜を、たっぷり食べるよう心がけましょう。
(あおい薬品薬剤師 小林 裕見子)

[見慣れた野菜が癌の進行を止めてしまう働きについて]

ジェームス・ギャラガー

科学者たちがキャベツ、ブロッコリーなどの野菜が、なぜ大腸がんのリスクを減らすことができるのか解明できたと公表しました。
アブラナ科の野菜(キャベツ、ブロッコリー、大根、小松菜など)は腸のために良いことは間違いがありませんが、それを科学的に説明すると一般の人にとっては少々難しくなりすぎるかもしれません。

英国のロンドンにあるフランシス・クリック研究所のチームは、アブラナ科の野菜が人間の体の中で消化されていく過程で、いわば『抗癌剤』が生成されることを発見しました。
英国がん研究所も多種類の野菜を食べることのメリットはたくさんあるとの見解を明らかにしています。
この研究は実験室でマウスと成長過程にある腸を研究材料に使い、野菜が腸の内面をどのように変化させるかに焦点を当てたものです。
皮膚と同様に腸の表面は、4~5日のサイクルで絶えず再生されています。
しかしこの絶え間ない再生を健康な状態で続けるためには、腸内の環境が高いレベルで整えられる必要があります。
そうでないと、がんや腸の炎症を発症する可能性があります。

また、イニミニュティ誌に掲載された研究では、アブラナ科野菜に含まれる化学物質が腸内環境を整えるために不可欠であることが証明されています。

▽ がんを予防するための調理のポイント                                                                              
研究者たちは、アブラナ科の野菜を噛むことによって生成されるインドール-3-カルビノールと呼ばれる化学物質を解析しました。

研究者の一人、ギタ・ストッキンガー博士は次のように語りました。
「アブラナ科の野菜は過度に調理されてい方が腸のために良く、特にブロッコリーは水に浸さないようにすべきです。」

この化学物質は消化器系を通過していく際、胃酸によってより有効な働きをするようになります。
大腸では、腸管を再生する幹細胞、および炎症を制御する免疫細胞の機能を活性化させることができます。

この研究では、遺伝子によってがん発症のリスクの非常に高いマウスであっても、インドール-3-カルビノールを多く含む食事を与えると癌の発症が防ぐことができることが実証されました。

この食事を与えられなかったマウスの腸細胞では、細胞分裂がうまくいかなくなる状況が確認されました。
ストッキンガー博士は次のように述べています。
「マウスが腫瘍(癌)を発症し始た後でも、インドール-3-カルビノールを多く含む食事を与えるインドール-3-カルビノールを多く含む食事を与えることにより、腫瘍の進行を止めることができることが確認できました。」

次のような状態が続くようだと、大腸がんの可能性があります。
便に血液が混じる
トイレに頻繁に行くなど、排便習慣が変化した
おなかの痛み、腸の膨満感または不快感

ストッキンガー博士は今回の発見が「楽観主義のたまもの」だと述べました。
研究の結果を見てストッキンガー博士は食事の際に肉の量を減らし、野菜をこれまで以上に食べるようになりました。

ストッキンガー博士はBBCに次のように語りました。
「食習慣に関してアドバイスしたいことがたくさんあります。ただしその原因と結果が何であるかは非常に混乱しており、明確ではありません。」
「しかし理由なしで私が野菜の摂取量を増やしたわけではないことはお分かりでしょう?」
「今回の研究では、アブラナ科の野菜がなぜ大腸がんの進行を止めることがてできるのかを分子レベルで解明しました。」

英国がん研究所のティム・ケイ教授は、
「コのマウスを使った研究では、キャベツやブロッコリーのような野菜には食物繊維が豊富なだけではなく、大腸がんのリスクを軽減するのに役立つ上、がんの発症や進行を止める分子レベルの物質を持っていることが明らかにされました。
今後の研究ではこれらの野菜に含まれる分子が人間にもに同じ効果をもたらすかどうかを確認することになるでしょうが、結果を待つまでもなく野菜をもっとたくさん食べるべき理由はすでに十分にあります。」

https://www.bbc.com/news/health-45171651

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